桜 橋 梅雨入り前に雨模様の日が続いて、吾輩捨て猫ホームレスも肌寒い陽気に
クシャンクシャン。さては新型インフルエンザか…と?
ところで、西武多摩湖線と玉川上水が交差する辺りにかつて「桜堤」という駅が
あったそうだ。東京の水甕・村山貯水池(多摩湖)が完工した翌年の昭和3年、
同貯水池が観光地として脚光を浴びるのを見込んで、西武グループの創始者
・堤康次郎が国分寺駅からの多摩湖鉄道を開設。西武多摩湖線の前身だ。
堤康二郎は大正年間から現在の一橋学園一帯に学園都市構想を掲げて大規
模な宅地分譲を手掛けており、その足の便としても多摩湖鉄道は年願だったら
しい。
国分寺駅から最初の駅が玉川上水・五日市街道と交差する地点に設けられた
「桜堤駅」で、玉川上水堤の桜見物の最寄駅としてもアピールされたらしいが…
五日市街道の交通の妨げになる上に、桜並木は衰退、利用者も伸びなかった
ようで廃止に。学園分譲地建設資材の積み下ろしに利用されていたとのこと。
「桜堤駅」に因んでつけられた「桜橋」もその名残を留めた親柱や欄干は、多摩
湖線の線路脇の細い歩道専用道路にひっそり。吾輩捨て猫ホームレスには有
難い存在だが、気付く人は少ないだろうなア。
今回は可憐な姿で舗装道路脇でも殖え続けている外来種のアメリカフウロと
アカバナユウゲショウとのおしゃべりを。