明日からまた3連休!金木犀の香りも漂い始めましたが、数日前に玉川上水を歩い
たら、樹の下闇に雁草(かりがねそう)がかろうじて不思議な姿の花を留めていまし
た。9月中~下旬が最盛期でしょう。鮮やかな藍色の5枚の花弁は浅皿形で縁がフリ
ル状になり、上に2枚、下と左右に各1枚を広げて下側の舌状花弁には絞り紋様が入
って小粋な感じです。しかも花柱と雄蘂が弓なり伸びて、別名の帆掛草の名にピッタ
リするではありませんか?
秋風にユラユラしているこの花を見ると、小さな帆かけ舟に乗って旅をしている気分
に。ただゴムが焼けたような異臭があって、現実に引き戻されてしまいますが…。
日当たりがよく乾燥しない山野に自生しているそうですが、喜平橋の上流と下流に小
さな群落があって、毎秋出会うのを楽しみにしています。
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ところで前回掲載した蝶の中で左端をアゲハチョウと書きましたが、「アカボシゴマ
ダラ」ではないかと、ご指摘があり、蝶に詳しい方に下の3点を送って問い合わせた
ところ、「アカボシゴマダラ=タテハチョウ科」だと分かりましたので訂正します。
3点はいずれも商大橋付近で8月3日撮影。
・・・・・・・・・・ 《Y.O》さんより ・・・・・・・・・・・
下の3点はアカボシゴマダラの夏型で、幼虫の餌はエノキです。5~6年前に誰かが
鎌倉辺りで放蝶して、神奈川県から東京都下、そして今は埼玉県まで生息を拡大して、
土着化?しています。系統的には大陸系の亜種で多分香港産だと思われます。
23区内では世田谷、杉並、中野、豊島等で確認され、中野区の我が家の庭にも飛ん
で来るようになりました。今年の5月羽化したての個体が生垣で翅を伸ばしていまし
た。春型は夏に比べ白化します。
アカボシゴマダラは、日本では奄美大島だけにしかいません。餌もリュウキュウエノ
キで、班紋も異なり直ぐ区別出来ます。放した人はこんな事になるとは思わなかった
でしょうが、生態系からは問題だとは思います。