東日本大震災から9カ月、被災地では厳しい冬に入り、二十四節気の「大雪」に入る
早々の9日に小平でも、お印程度でしたが初雪が降りました。西日本や関東近県の
初雪は平年より10日~20日も早かったそうですが、先月下旬まで夏日も多かった
せいか、紫陽花がこの季節にしては珍しく色褪せぬままの姿で見かけられました。
茶っぽく変色した枯れ紫陽花も味わいがありますが、ことに今冬のガクアジサイ(額
紫陽花)の深い色調に惹かれました。
上は新堀用水のあじさい橋付近で先月末に撮影。下は昭和記念公園で先月下旬に
撮影したものですが、新堀用水沿いでは玉紫陽花も例年になく渋い色調を永らえて
いました。女性としては老いても色褪せぬまま年を重ねたいものですが…しみや弛
みもあるがままでもいいか!と、半ばやけっぱちのモグラです。
落葉シーズンを迎え、本格な寒さに向かう頃から開花する花もあるかから、知れば
知るほど自然は不思議です。
庭木の下などに植えられているツワブキは、蕗に似た葉に艶のあることから“ツヤ
ブキ”になりツワブキの名に変じたそうですが、何故か漢字名は石蕗とのこと。色の
ない季節に濃い黄色の頭花は目立ち、艶やかな葉とともに日本情緒を漂わせてい
ますが、台湾や朝鮮、中国の沿岸部にも自生しているキク科の多年草とのこと。戦
中戦後の食糧不足の時代には茎を食用にもしました。
茜屋橋の近くで、ほのかな甘い香りでその開花を知らせてくれるのはビワ(枇杷)の
花です。ラクダ色のラシャ地のような萼にくるまれて白い5弁の花が、葉陰に房咲き
になっているのですが、花径1~2センチの地味な花で目立ちません。ほのかな甘
い香りは風の冷たさを和らげてくれるようでした。
お茶の木の花も晩秋から初冬が開花シーズンです。中国原産のツバキ科の常緑
低木で禅僧栄西によってもたらされ、当初は薬用として用いられたのが飲用になる
一方、日本独自の茶の文化を創り上げてきたことはご存じの通りです。径2~3セ
ンチの花は白いツバキの姿に似ていますが、蕾から一気に開花するらしく、程よく
開いている花を見つけるのが難しくて…。沢山の花から“美人” を探し当てるのに
毎冬イライラ!モグラには苦手な花です。
天候不順な上に9月下旬には台風の直撃も受けて、上水堤が荒れていたので案
じておりましたが、フユノオオハナワラビ(冬の大花蕨)は見事な花穂(と言っても
胞子葉ですが)を見せてくれました。津田塾キャンパスの南側の堀際に、10本前
後の穂を金色に輝かせていました。近隣では希少な存在ですが、壁面の崩落が
進んだら姿を消してしまうのではないか…と思いは千々に。
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お問い合わせは042-572-0100カフェ・キャットフィッシュ
19日(月)は定休。