小正月とか女正月とされてきた一月も半ばを迎えました。暑さ寒さに年々弱くなり冬眠
状態の日々ですが、寒気が緩み風のない日を選んで玉川上水堤へ。歩き始めると、ヒ
ーターの前でゴロゴロしているより心身が弾んでくるのが分かります。しんしんとして30
日余りも乾燥注意報が続いている堤でも、ウォーキングをしているシニアも多く、元気づ
けられます。
中央公園の噴水池や体育館内は改装工事中ですが、築山に上って見ると、すっきりと
葉を落とした銀杏並木の上に広がる空の蒼かったこと! まだ目に焼き付いているアテ
ネはパルテノン神殿を望んだ空よりも蒼く、夢幻の世界へ吸い込まれていくようでした。
それにしてもユーロ圏の信用不安の端を切ったギリシャの金融危機の行方が気にかか
ります。財政の危機は遺跡の保存にも様々な影響を及ぼしているそうです。
場所を変えて銀杏の並木を見上げてみると、蒼空に樹氷が広がっているようでした。冬
陽に銀杏の樹冠が白く輝いて…その繊細な表情は樹氷さながらでした。
新堀用水際の日溜りの一等席では、土鳩が日向ぼっこを。しばし鳩とひなたぼっこをし
てきました。
さらに上流の「玉川上水オープンギャラリー」付近のベンチでは、野良猫くんが日向ぼっ
こを楽しんでいました。彼らもホットスポットをよくご存じのようでした。
この日は新小川橋のたもとにある「みどり文庫」でひと休みを。お気に入りの古書店
です。水車通りに面した入口は小さく目立ちませんが、店内は外観よりも広々として美
術関係書や写真集、文藝書、紀行本、趣味や教養雑誌、絵本などが新刊同様に保存
状態がよくて、掘り出し物を見つけるのが私の愉しみです。このところご無沙汰している
海外の旅に関する本をめくりながら、心はロンドンやパリへ。この日も文芸評論家・饗庭
(あえば)孝雄さんの「ヨーロッパの四季Ⅱ=1992年刊」を求めました。
月曜か火曜に休むことが多く、開店は午後からとのこと。
帰途、オープンガーデン柴山邸に立ち寄りましたら、春に備えて桜草やパンジーの苗
が植えられ、桜草はもう開花し始めていました。