春に三日の晴れなしと言われますが、3月第二日曜日の今日、午前中は絹糸のよ
うな細い雨が降って、肌寒く春の遅れを感じました。東日本大震災・福島原発災害発
生から間もなく4年を迎えますが、被災地でのハード面の復旧 復興は進んでいる一
方で、まだ23万人近くが避難生活を続けております。 口コミやメディアで知る限りで
は地域再生、生活再建への道は程遠く感じられて、春の遅れと重なってしまいます。
今春に入って内外での残忍な殺害事件も相次いで、“春寒し”を一層感じている日々。
思い切って戸外へ足を伸ばしてみると、住宅地の一角に菜の花が咲いていたり、小
川分水・彫刻の谷では彼岸桜がチラホラ。心待ちにしていた春を感じて…。
玉川上水・小川橋から立川通りに沿って流れている小川分水には、都水道局小平監
視所内で 分水された水が流れています。水路の一部には ウッドデッキが設けられ、
武蔵野美術大生たちの彫刻作品も設置され、四季折々の水辺の景観が楽しめます。
ソメイヨシノより早めに開花する彼岸桜系の桜が2本、咲き始めていました。一本はソ
メイヨシノより花がピンクで大きく、もう一本は白い小花をたくさんつけていました。
気象庁の桜開花予報によると、東京都の桜の開花は今月26日だそうで、平年並みだ
とか。
小川橋近くにある「森田オープンガーデン」に立ち寄ってみると、「見て見て、クリスマ
スローズがこんなに!」と、オーナーの森田光江さんから声をかけられました。
ログハウスとテラスの南側には、濃い赤紫やピンク、薄緑色のクリスマスローズの群
生が今を盛りと開花していました。植えなくても株がどんどん殖え、こぼれ種からも殖
えるそうです。自家製の堆肥をたっぷり与えた効果でしょう。この日も長靴を履いて土
と格闘していました。
クリスマスシーズンから花を咲かせるので、クリスマス・ローズとネーミングされたそう
ですが、開花の最盛期は2~3月。ヨーロッパ原産のキンポウゲ科の常緑性宿根草で、
学名はヘレボラス・ニゲル。
ローズの名が付いていますが、バラ科の植物ではなく、アルプス地方に多く、 雪解け
とともに雪を割って、純白の花を やや上向きに咲かせます。この仲間には多くの種類
があって、日本でクリスマス・ローズと称されているのは、ほとんどが別種の小アジア
原産レンテン・ローズだそうです。学名もヘレボラス・オリエンタリス。
白、紫、桃色などに濃紫色の細かい斑点が入って、花びらに見えるのは萼片で、真ん
中の花芯に見える黄緑の玉が花です。八重もあり4月まで楽しめるそうです。
まだ土が目立つガーデンですが、その土を割ってイエロークロッカスやブルークロッカ
スがポコポコと開花。陽を浴びて眩しそうです。
沼地や湿地に群生するというリュウキンカにも出会いました。和名を立金花または流
金貨と書くように花弁も花芯も金色で、濃緑色のハート型の葉とのマッチングに見惚
れました。キンポウゲ科の多年草で同じ仲間のウマノアシガタに花は似ています。