忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.10 上水堤の野菊

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             寄り添ひてスローワルツを野路の菊
   10月も半ばを過ぎて、上水堤はもう晩秋の気配を漂わせながら、秋口から咲き始め
   た野菊の仲間たちが目立つようになりました。カジュアルと言うか素朴と言うか…。
   俗に野菊とされるのは薄紫色が優しい風情の野紺菊 (ノコンギク)、淡い柚子の香り
   がするという柚香菊 (ユウガギク)、白嫁菜 (シロヨメナ)、関東嫁菜 (カントウヨメナ)、
   白山菊(シラヤマギク)などの総称で、上水沿いには野紺菊が多いそうです。桜橋付
   近で出会った上の画像も野紺菊ではないでしょうか?開花し始めは淡い赤紫色です
   が、開花すると白か薄紫色の頭花に。花径は1~1.5㌢。小さいながら惹きつけられ
   る花です。
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   以前より野菊の群落が少なくなって来ていますが、桜橋付近では小さな群生が伊藤
   左千夫の「野菊の墓」の主人公・民子の儚い一生を思い出させます。
   恋と呼べないほどの淡き恋心を幼馴染みの政夫に抱いたまま、他家へ嫁いで流産
   した後の肥立ちが悪く逝ってしまった民さん。数えで17歳ぐらいの若さで。
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   野菊の見極めは難しくて、私は未だに野紺菊か柚香菊か分からないままですが、白
   山菊だけは判別がつきます。花弁と言っても一枚一枚が一つの花ですが、歯が欠け
   たようにまばらで、背丈が1㍍以上もあり、立秋の頃から咲き始めて10月半ばの今日
   でも野趣を放っています。
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   野菊の種類は地下で横走枝を出して、群落をつくって花を咲かせているのが多いけ
   れど、白山菊は横走枝をあまり出さないから点々と咲く感じとなります。
   若い芽は食べられ婿菜と呼ばれ、白嫁菜とも雰囲気は似ています。
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   長寿菊と呼べるような白山菊はシジミチョウ仲間にとって貴重な蜜源らしく、先日は
   ベニシジミが訪れていました。翅を広げたりたんんだり、向きを変えては花芯にアタ
   ック。四肢を踏ん張って必死の形相です。
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   そこへ大型の蜂がやって来て、ベニシジミは退散してしまいました。自然界の聖戦
   もなかなか苛烈です。
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   玉川上水の野草に詳しかった故織田雅雄さんの話では、上水堤にはシロヨメナは
   自生してないとのことでしたが、久右衛門橋下流の新堀用水脇に開花し始めたの
   はシロヨメナではないかと言う声も聞きました。どなたか分かった方は教えて頂け
   ませんか。
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   あら久しぶり!コサギらしい白い鳥の姿を旧小川水衛所付近で見かけました。
   しばらく観察していると、アヒルでした。鴨の群れに交じって上水を上下しているア
   ヒルには時折り出会ったことがありますが、この日は単独で侘しそう。
   群れから仲間はずれにされたのかしら?成長して独立したのかしら?全く余計な
   ことながら、単独行のアヒルの今後が気になって…。
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   あかしあ通り沿いの畑で、赤く色好きはじめたリンゴの傍にリンゴの花が咲いてい
   るのを見かけました。リンゴとその花のツーショットです。
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by love-letter-to | 2015-10-19 15:45 | 折々通信 | Comments(0)