忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.12 夕焼けの里へ

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           満天星(どうだん)も夕焼け色に案下道(あんげみち)
   今日から11月。朝夕はぐんと冷え込んできました。
   先週引いた風邪はしつこくて、「もしかしたらインフルエンザか」と、咽喉科の医師に
   聞いたら、「インフルエンザなら高熱が出ます。この風邪が治ったら、すぐにワクチン
   を接種して下さい」と、薄笑いされてしまいました。
   咳が出始めたら止まらない状態だったのですが、前々からの約束で八王子市の西
   奥、上恩方まで出かけました。八王子駅から車で送迎してくれるそうで、何とかなる
   だろうと。甲州街道追分交差点から陣馬街道を一路西へ。下恩方付近から山沿い
   を走ると、紅葉している木々が目立つようになりました。陣馬街道は以前は案下城
   に通じる道で、案下道と呼ばれていました。
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   上恩方は「夕焼け小焼け」で知られる童謡詩人・中村雨紅の故郷。雨紅は日暮里
   小学校の教職時代、八王子駅から上恩方の生家まで16キロを毎日歩いて往復し
   ていたそうです。上恩方に入ると民家がまばらになり、雨紅が歩いていた時代にタ
   イムスリップした気分に。この日訪ねる約束をしていた「一刻藝術会館」へ。
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   白いタイル張りのモダンな建物で、仏像彫刻家・田中一刻さんの遺作が展示され、
   広々とした喫茶店も併設されています。「立ち寄る人がいるのかしら」と心配したら、
   「いいのよ、たまに寄ってくれる人がいる程度で」と、一刻未亡人の毬藻(まりも)さん。
   植え込みの満天星ツツジが真っ赤に紅葉して、夕焼け色でした。
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   昭和2年に雨紅が他界して90年近くにもなるのに、上恩方の人々は慕い続けてい
   るそうで、毬藻さんも「恩方の夕焼けは今でも歌詞の通りの雰囲気よ」と。八王子市
   の書家の吉沢和子さんが書いた歌詞の書を、展示館の壁に掲げてありました。
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   毬藻さんの入れて下さったコーヒーと栗のお菓子をご馳走になって、帰路は陣馬街
   道の川原宿から、高尾方面に向かう美山街道を。八王子霊園沿いの街路樹が紅葉
   の真っ盛りで、甲州街道の銀杏もかなり色づいて…。
   心配していた咳も軽くゴホンゴホンする程度で、やれやれ。
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by love-letter-to | 2015-11-02 00:14 | 折々通信 | Comments(0)