忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.31 春蘭に会いに

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          春蘭や震災復興遅々として
   春愁というのでしょうか。三月は大気が不安定で寒暖の差も激しい上に、東日本大
   震災以来、心が映えない日が多くなりました。5年の月日が信じられないほど早く、
   当日のことは昨日のことのように感じることもあります。被災者でもないのに、何で
   こんなに重苦しいのか…言葉では表せない重いものを背負い込んでいる気がして
   います。
   二月並みの気温だった今日、先週の日曜日に立ち上がってシュンラン(春蘭)の蕾
   が開花しているかどうか、訪ねてみました。中央公園の南側の上水堤で5~6本の
   花茎が立ち上がり、数日後はみんな開花しそうな勢いでしたが、1週間後の今日、
   開花していたのは2本だけ。ここ4~5日の冷え込みで開花も遅々としています。
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   この春蘭の少し上流にも 1本開花していました。でも、春蘭の株はここ数年減少し
   ています。激減していると言った方がいいかもしれません。
   路肩の最先端部に自生しているため、路肩の崩落が進むにつれ 春蘭の株がごっ
   そ落下し、消滅してしまうのです。山百合とフユノハナワラビ(冬の花蕨)も。
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   上水堤では目下、「春が来たよ、ワッショイ!」とばかりに、カンスゲが纏のような花
   穂を掲げています。冬でも青々とした艶のある葉を茂らせているので、寒菅と。 山
   地の樹下に生えるカヤツリグサ科の多年草で、春先に花茎を伸ばして先端のヒラヒ
   ラした薄黄緑の穂が雄小穂で、その下部に褐色あるいは黄褐色の雌小穂をつけて
   います。雄小穂は3センチぐらいの長さかしら。
   10~20本の花穂が一斉に開花すると、元気づけられます。が、カンスゲも路肩の
   先端部に茂っている株が多く、次第に消えつつあります。以前は50~60本も花穂
   を立てている大きな株もありました。
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   上水堤で減少しつつある野草の中で、今春、一気に殖えたのはムラサキケマン。ケ
   マン (華鬘)とは仏前を荘厳にするため、欄間などに掛ける装飾品のことで、多くは
   金銅で作られた仏具の一種だそうです。ちょっと変わった花穂の造形が、その華鬘
   に似ている紫色の花が名称の由来に。ケシ科の多年草で、2センチ前後の筒状の
   花が不揃いに並んだ花穂は、とてもユニーク。別名は天上に咲くというマンダラゲ。
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   津田塾キャンパスの南東付近の法面に20株くらいの群生が数ヵ所あり、目立ちま
   す。JR武蔵野線の立て坑と書かれた建造物が立っており、数年前はその付近に群
   生していたのですが、集団移転したみたい。
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   鎌倉橋付近で久しぶりに、画家で写真家でもある鈴木忠司さんに出会いました。春
   先の木立を描いているとのこと。折り紙作家の関野清雪さんも 居合わせました。
   水車橋近くに鈴木さんが開設している「玉川上水・オープンギャラリー」で、関野さん
   と折り紙教室受講生たちの作品も、年に2回ほど展示されています。
   関野さんはこの日、津田塾キャンパス付近で 鶯の囀りを聞いたそうです。鈴木さん
   によると、懐石料理「四季亭」付近と一橋大キャンパスでも、鶯が鳴いているそうで
   す。私も耳を澄ませながら歩いたのですが、ホーとも聞こえませんでした。ただ、笹
   鳴きらしい声は道々で耳にしました。
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   明日は雨になり、気温も上がらないそうですが、白木蓮や辛夷、幣辛夷(シデコブシ)
   も開花しており、これらが開花して1週間後ぐらいにソメイヨシノが開花するそうです。
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by love-letter-to | 2016-03-13 21:54 | 折々通信 | Comments(0)