忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.32 スプリングエフェメラル

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        崖線の裾野に片栗咲き初めて 
   3月第3日曜日。お彼岸に入り桜の開花も間近に。4月半ば並みの陽気に恵まれた
   数日前、国分寺駅南口の殿が谷戸庭園に立ち寄ってみました。国分寺崖線の傾斜
   地の一角に淡い紅紫色がチラホラ。
   まだまばらでしたが、庭園職員によると「ラッキーでしたね」とのこと。 6枚の 花弁を
   翻して6本の 雄蕊、 1本の 雌蕊、花芯 部に W型の 蜜標(ガイドマーク)もくっきり。
   このW型のマークは昆虫 に蜜のありかを 教えているそうです。雨が降ったり曇って
   いると、花びらが閉じてしまいます。芽を出して1カ月で地上から消えてしまうスプリ
   ングエフェメラル(春の儚い命)です。
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   花茎は10センチほど。ここの片栗は緩やかな傾斜地に育っているので、撮りやすい
   気がします。でもあっち向いたりこっち向いて、カメラ泣かせですが、三姉妹のように
   寄り添っているシーンを撮ることができました。
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   「物部の八十少女らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花=大伴家持:巻19.4143」
   庭園職員のガイドによると、万葉集には4500首もの歌が収められ、3首に1首以上
   の割合で植物が詠み込まれていますが、堅香子(片栗の古語)花が詠まれているの
   は、上の1首だけだそうです。
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   片栗・堅香子の名前の由来その1は、かご(篭)の形に似ている花が斜めに「傾」いて
   咲くので、傾篭といわれ転じて「カタクリ」と。その2は「栗」の子葉(ふたば)の片方に似
   ていることから…など。 片栗の種は蟻一種が運ぶそうで、その蟻さんがいない地には
   殖えないとのことでした。
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   芝地の端ではタネツケバナ(種浸花)が群生して、上のような幻想的なシーンを。 アブ
   ラナ科の二年草で北国の農家では、 畦道や小さな流れのほとりにこの花が咲くのを目
   安に種籾を水に浸け、豊作を祈りながら農事に取りかかったのが、種浸花の名前の由
   来だとされています。
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   市街地の路傍でも繁殖して、あかしあ通りの歩道や小平団地内にもタネツケバナは大
   小の群落を作って、2月末頃から開花しています。
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   小平団地東側に植わっている紫木蓮の大木も一斉に開花。5階建ての建物を覆い隠す
   ような迫力です。
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by love-letter-to | 2016-03-20 11:51 | 折々通信 | Comments(0)