春深し里山(やま)懐に観覧車
芽吹き時を迎えたと思ったら、あれよあれよという間に緑は色濃くなり4月最後の
日曜日に。
熊本大分では相変わらず活発な地震活動が続いて、先が見えない日々。日の出
町で創作人形工房「木綿(ゆう)の声」を主宰している旧友を訪ねてきました。昼下
がり時間帯の五日市線は1時間に2本。拝島から4つ目、乗車時間は15分くらい
なのに武蔵引田駅ホームに降り立つと、長閑な田園風景が広がり、その背後に里
山が連なってサマーランドの観覧車が望めました。回っているのか、止まっている
のか…。
同駅北側には地域の拠点病院「阿伎留医療センター」や大型商業施設イオンモー
ル、首都中央連絡自動車道の日の出インターなどができて宅地化も進んでおり、こ
の田園風景と里山がいつまで望めるのでしょうか?
毎月10日~20日、創作人形工房「木綿(ゆう)の声」を公開している下川明子さんか
ら頂いた今年の年賀状に、新作「アーミッシュの子供たち」の写真が印刷されておりま
した。白い木綿のシャツに黒のパンツ姿の二人の子供の姿が、若い頃に見たハリソン
・フォード主演の映画『刑事ジョン・ブック 目撃者』の記憶そのままの雰囲気でした。
「近い内に訪ねるワ」と約束したまま伸び伸びになっていましたが、今月19日に「アー
ミッシュの子供たち」に会いに行ってきました。
明子さんの創ったアーミッシュの子供たちは、現在4体ですが、帽子や犬、自転車など
も手作りで、表情がとてもナチュラルでした。
米国ペンシルベニア州・中西部などに居住するドイツ系移民アーミッシュの人々は、厳
しい規律を守り、 移民当時の生活様式を保持して、農耕や牧畜によって自給自足生活
をしていることで知られています。電気を使用せず、電話など通信機器も家庭内にはな
いそうです。 昨今の行き過ぎた自然破壊、大量生産・大量消費が貧富の差を招き、対
立を深くすることからアーミッシュの生活への関心が高まり、観光化もしているそうです
が…学ぶべきことも多いのでは?
同工房へ向かう途中の畑に、葱坊主が並んでいました。イスラム寺院かロシア正教の
教会ドームが仲良く立っているみたい。
そして、黄色いランドセルカバーも真新しい一年生が、畑の隅に咲いている野草の花を
手に取って何やら楽しそう!私にもこんな時代があったけ。
玉川上水堤では、久右衛門下流の一角でヒトリシズカの小さな群落が開花して
います。センリョウ科の多年草で葉脈の目立つ4枚の葉に囲まれた花茎の先端
に白いブラシのような花を一輪。源義経が好んだ白拍子・愛妾「静御前」が、一
人で舞っている姿に見立てたことから「一人静」と。別名「吉野御前」(よしのごぜ
ん)、「眉掃草」(まゆはきそう)。
この花には花弁も萼もなく、白い糸状のものは花糸で、その付け根に 緑色の子
房があり、子房の横腹に雄しべが3個つく。外側の雄しべの基部に黄色の葯が
見えます。
わが家のフェンスにからませてあるナニワイバラ(難波茨)が、早くも満開に。純白
の一重のバラで、花径は7~8センチ。5枚の花弁の清楚なバラですが、萼や蔓に
鋭い棘があり、ワイルドで強靭。侵入除けには持って来いかも知れません。
数年前まではゴールデンウィーク中に開花していたのですが、開花が早まっていま
す。中国南部と台湾の原産地から江戸時代、難波商人に よって持ち込まれたそう
すが、関西を中心に野生化しているとか。花が終わった後、蔓の成長が激しくて、放
置しておけば2階のベランダまで這い上がり、樋も壊されてしまいます。我が家では
ニシキギに取り憑き枯らしてしまいました。でも、花はとても素敵なので憎めません。