忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.80 春一番の後で

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     2月も第3日曜日に。ここ一週間で春一番も吹いて、空から降ってくる
     のが雪から雨に替わる「雨水」の候に入りましたが、首都圏は今年に入
     って雨らしい雨が降らず、上水堤もカラカラ。歩くと土煙がもうもう、
     靴もズボンの裾も土埃で真っ白になってしまいます。
     花粉も舞い始めたようで、目は痛痒くなり頬には湿疹、風邪も引いてダ
     ウンしてしまいました。
     で、今回の折々通信は旧知の下川明子さんの「創作人形展」のご案内を。
     明子さんは日の出町平井の自宅で、創作人形工房「木綿(ゆう)の声」を
     開設しておりますが、その人形の素晴らしさが伝わり、今回、羽村市生
     涯学習センターの展示室で一挙公開されることになりました。
     上はここ1年かけて制作した最新作「しらうめ保育園児」です。
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     羽村市立保育園の園児たちのスナップ写真に創作意欲を掻き立てられ、同
     園と保護者から許可を得て制作に取り掛かったそうですが、まずスニーカ
     ーの素材に悩み、服飾材料店やホームセンター、古着屋などを探し歩いた
     けど、適当な材料がなくて断念しかけた時、100円ショップでジッパー付
     きの鉛筆入れが使えそうで、靴底も樹脂粘土で何とかなりそうだと、スイ
     ッチがはいったとか。
     何気ない表情やしぐさを人形にするため、写真から園児一人一人をスケッ
     チして、頭に設計図を描いてから粘土で頭を造り、ボディを造り、衣服も
     手縫い…気が遠くなりそうな工程を経て出来上がった園児たち。会場では
     右端の男児のような赤い日除け帽をかぶって展示されるはずです。
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     糸が好き、布が好き、手仕事が大好きな下川さんは、洋裁師の仕事をして
     いたそうですが、子育てに一段落した頃、創作人形作家の与勇輝(あたい・
     ゆうき)さんのピエロ出会い、その虚ろな表情に自分の分身ではないかと。
     井戸端会議のようなおしゃべりが苦手で、内向するタイプの下川さんと私
     は妙に波長が合って、ある会合で出会って以来30年余になります。上は
     初期に創った下川さんのピエロ作品4体と「旅人」と題した若者像。煙草
     ラークのCMからイメージして、根無し草のように世界を旅する青年像を。
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     2歳で実母を亡くして、明子さんは淋しかった幼少期を埋めるかのように、
     幼児や母子象の作品も数多く創っています。上は赤いニット帽に赤いセータ
     ー着て頬杖をついている「日だまり=右」と「思いきり遊んだ後で」。
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    ほのぼのとした母親やお祖母ちゃんの温もりを題材にした作品。
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     かと思えば、粋な着物を着て膝を崩した女性坐像「矢車草」、ゴージャスな
     ファッションを身にまといアンニュイな雰囲気を漂わす女性像「まどろむ」な
     ど、異色の作品も。明子さんのどこにこんな色っぽさが潜んでいるのか…?
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     機械文明や発展に背を向け、厳しい戒律を守り、アメリカ開拓時代の暮らし
     を続けるアーミッシュの子どもたちを題材にした微笑ましい作品も。麦藁帽
     子も麦藁で手作りして。
     下川さんの創作人形は前からだけでなく、背後や横から見ても自然体で細部
     まで神経が行き届いており、見る人に語りかけてくるようです。30年余かけ
     て制作した60体が展示されるそうです。作品の大きさは30~60㌢ぐらい。

     会場の「羽村生涯学習センターゆとろぎ」へは、青梅線羽村駅東口から徒歩
     8分。入場無料。問い合わせは042・570・0707.
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by love-letter-to | 2017-02-19 18:07 | 折々通信 | Comments(1)
Commented at 2017-06-30 20:45 x
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