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忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.101 夏木立

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        夏木立謎秘めた蘭ひそやかに

     7月第2日曜日。先週初めに九州北部を襲った記録的な集中豪

     雨は、まだ予断を許せない状態。梅雨前線の活発な活動により、

     線状降水帯が生じて断続的、集中的な土石流災害をもたらした

     とのこと。線状降水帯なんて、初めて耳にしました。

     関東地方では昨日から真夏日が続いております。例年のことな

     がら梅雨の後半は、湿度が高く耐えがたい暑さになりますが、玉

     川上水堤に一歩入ると、深山に分け入ったよう!

     夏木立の下を久しぶりに歩きましたら、津田塾大学キャンパス南

     側で、マヤラン(摩耶蘭)が咲き終わって、立ち枯れかかっていま

     した。それでも丹念に調べたら、境界柵の下に咲き残っている茎

     が2本見つけました。本当にラッキーでした。

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    境界柵の下からカメラを差し向け、やっとキャッチした2株。茎  
    丈10~20㌢に開花した花と蕾もつけて、ひっそりと。
    日本では神戸市近郊の摩耶山で最初に発見され、 1879
年に
    採
られた標本をもとに1904年(明治37)牧野富太郎博士によ
    り命名された南方系の無葉ランです。


    上水土手に何故棲みつくようになったのか…。謎を秘めた野  
    生
ランです。環境省の植物レッドデータブックでは絶滅危惧種
    1B類
としてリストされ、非常に絶滅危機の恐れが高い野生ラン
    です。

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      マヤランの棲息している辺りで、1匹の蝶が桜の古木の根っこ
      付近に止まったり、舞い上がったり。木の下暗がりでは翅の色
    や紋
様がはっきりしませんでしたが、キマダラヒカゲチョウで
    はない
かと。梅雨どきによく樹液を吸っているとのこと。

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      梅雨どきから盛夏にかけて、樹下でよく見かけるヤブミョウガと
      ハエドクソウの花。白磁でできたようなヤブミョウガ(藪茗荷)

    花弁は3枚、萼片も3枚あり、一見6弁の花のように見えます。一

    日花で、花の後、即実を膨らませます。

    草丈50㌢ほどの細長い茎の上部に、2~3㍉程度の小さな花を

    つけるハエドクソウ(蝿毒草)。全草有毒で殺虫効果があるため、

    根や葉の煮汁を紙に染み込ませて蝿取り紙に使われたという。

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     中央公園に差し掛かると、トンネルから抜け出したような真夏日
     の太陽!ジャブジャブ池では水遊びに興じる親子の姿が!
    こん
な子育て時代もあったっけ!眩しいです。

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      西武線の踏切・鷹の橋から200㍍ほど上流の上水堤沿いに、
      2007年立春にオープンした「玉川上水オープンギャラリー」が、
    先月20
日閉鎖されました。敷地内の展示ケースには「家族の事
    情で已む
に已むなく決断しました」と、お詫びの張り紙が掲示さ
    れていまし
た。
    オープンから二十四節気ごとに、上水堤の野草や木々の花、

    野鳥、蝶などの素晴らしい写真を展示。年に数回はオーナーの

    鈴木忠司さんの細密な色鉛筆画も楽しませてくれました。

    この方10年余、6月20日正節芒種の最終日をもってクローズし

    たとのこと。有難うございました。ご苦労さまでした。

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by love-letter-to | 2017-07-09 18:33 | 折々通信 | Comments(0)