忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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カテゴリ:折々通信( 115 )

折々通信No.35 枝垂れ桜と大師像

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         花枝垂れ風と旅する大師像
   4月に入って2回目の日曜日。満開時の姿を長く保っていた染井吉野も咲き切って、
   花吹雪となり、つむじ風に舞ったり、風と追いかけっこして視界から去る季節に。水
   面では花筏がどっと押し寄せていることでしょう。それにしても大気の不安定な日が
   続いて、青い空のお花見日和は数日でした。
   その貴重な一日、青梅駅近くの古刹 ・梅岩寺の枝垂れ桜を見ることができました。
   駅前から徒歩7~8分、背後の山裾にある境内に枝垂れかかっているのは樹齢約
   150年とされる江戸彼岸の枝垂れ。関東でも有数の名木だそうです。
   樹高30㍍ぐらい。根元まで垂れ下がった枝先まで淡いピンクの花をつけ、その花
   簾越しに弘法大師像が。承和2年3月21日 (835年4月22日)入滅後も大師は入
   定して各地を巡っているという説も。
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   昨春も小金井市の金蔵院で枝垂れ桜と弘法大師像に出会いましたが、梅岩寺の
   枝垂れ桜は樹形も貫録もスケールが違い、美しいというより霊気が漂い、妖しくも
   あり、健気で優しく…見る角度によっても 印象が違って、吾が言葉の貧困さに苦し
   みました。
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   梅岩寺には裏手の急斜面にもう一本、枝垂れ桜があります。同じ江戸彼岸の枝
   垂れですが、一回り大きく下から眺める角度からも男性的だとか。
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   斜面を下ってきた人の姿と比べると、この枝垂れ桜のスケールが分かります。
   よく訪れると言う地元の男性は「強い風に煽られた万朶は、歌舞伎の十八番・鏡
   獅子」の舞いを見るようだ」と、話しておりました。

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   玉川上水堤では山桜の古木が多いせいか、樹勢の衰えが目立ちます。樹によっ
   て開花時期もまちまちで、タイミングよく撮影できませんでしたが、商大橋付近で
   隣り合った樹でも 花の色も姿も対照的な山桜を。日本画に描かれた桜を見上げ
   る思いでした。
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   堤の整備工事により間伐や剪定が進んで、日当たりがよくなったせいか菫が目に
   見えて殖えてきました。タチツボスミレの大小の群落が楽しめました。津田塾大キ
   ャンパス南側の堤では、切株の傍に大き目のクッション2枚くらいの群生が見られ
   ました。駄句ながら「切株やお陰で菫のびのびと」。
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by love-letter-to | 2016-04-10 20:29 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.34 花の昼

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         遠き日の思ひも重ね花の昼
   4月最初の日曜日、近隣の桜も満開になりましたが、花曇り花冷え続きで…。
   でも満開が伝えられた先月31日、武蔵関公園を訪ねてみました。
   息子が3歳になるまで住んでいた東伏見の借家の近くで、今で言う公園デビュー
   した地です。かれこれ半世紀経ち、公園内は整備され「関溜まり」とか「富士見池」
   と称される瓢箪型の池の周囲に、ガードレールや歩道デッキも設置されていますが、
   武蔵野の面影は以前のまま。遠くなってしまった子育て時代も思い出されて…。
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   岸辺の桜も貫録を増して、井の頭池や千鳥ヶ淵のように 池面に垂れて揺らいでい
   ます。花見客で込み合うことなく、心行くまでお花見を楽しむことができました。桜の
   枝越しに、水鳥の群れや行き交うボートが刻々と池面を変化させて、隠れたお花見
   名所でしょう。
   練馬区立の公園でボートの貸し料金も30分で一般200円と格安で、小中学生か65
   歳以上が同乗する場合は100円だそうです。
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   池の東端で桜が最も美しく見えるアングルを探していると、「私のカメラのシャッターを
   押してくれませんか」と、サリー風の民族衣装を着た女性からカメラを手渡されました。
   「桜が大好き!この美しさは言葉では言い表わせないわ」と、バングラデシュから来日
   して20年になるそうで、日本語がとても上手でした。
   バングラデシュには桜がないので、桜をバックに写真を撮って故郷の父母や知人に送
   るそうです。「桜に負けないくらい、あなたも美しいわ」とカメラを構えると、「三人の子ど
   もがいます。上は17歳で一番下の子は7歳。この春から小学校に通います」とのこと。
   まだ20代かしらと思うくらい若々しく美しい彼女が3人のママだなんて!私のカメラにも
   収まってもらいました。
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   桜も素晴らしいけれど、海外を旅しているようなシーンにも出会いました。対岸に見える
   のはボートハウスで、その背後を西武線が走っています。
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   ボートハウスに垂れかかる芽柳の初々しい緑にも惚れ惚れ。
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   瓢箪型の真ん中辺りに橋が架かっており、橋からの眺めも市街地にあるのを忘れる
   ほど、静まり返って…。鴨のカップルが心地よさそうに泳いでいました。
   その昔は 湧水や雨水などで自然にできた池だったそうですが、現在は石神井川の
   流れと一体化させて、遊水地として機能しているそうです。
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  桜には目も心も縛られてしまうような魔力があり、立ち去り難い花の昼でした。

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   この日の数日前、玉川上水堤の小平西高上流付近で、八重のアマナ(甘菜)に出
   会ってびっくり! 10年以上も上水堤を定期的に歩いていますが、八重アマナに出
   会うのは初めてでした。通常のアマナと同じほっそりした葉の間に10数株開花して
   いました。写真左が八重アマナ、右は通常のアマナ。
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by love-letter-to | 2016-04-03 16:57 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.33 旅にしあれば

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         今日の旅桜のアーチでひと休み
   昨春の北陸新幹線に続いて、青函トンネルをくぐり北海道へも通じた昨日、久しぶり
   にグリーンロードを 小平駅から花小金井に向かって歩いてみました。そろそろ桜の
   トンネルも見られるのではないか…と。
   東京都の開花宣言から1週間になりますが、花冷え続きで今年の桜は遅々としてお
   り、グリーンロード(多摩湖境緑道)のソメイヨシノはニ三分咲きでしょうか。
   場所によって五分ほど咲いている樹もありましたが、目下見頃は濃い紅色のカンヒ
   ザクラ(寒緋桜)。ことに小金井街道との交差点東側では、寒緋桜の枝がアーチ状に
   なり、その付近のソメイヨシノも刺激されたのか開花が進んでいました。
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   寒緋桜は緋寒桜とも呼ばれますが、彼岸桜とは別品種。釣り鐘状の花が特徴で、毎
   年1月半ば頃 から沖縄で、桜の開花が伝えられるのは、この寒緋桜です。花の色は
   白から濃い桃色まで 個体差があるそうです。早咲きの特性と下向きに花が咲く特質
   があり、他のサクラと交配した園芸品種が 各地で誕生。中でも有名なのはオオシマ
   ザクラの自然雑種の「河津桜」です。小平市内でも最近は 河津桜もよく見かけるよう
   になりました。
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   あじさい公園を過ぎた辺りで、ほっそりした幹の節々に 深紅の粒状の小さな塊が目
   に止まりました。咄嗟に名前が思い出せなかったのですが、オオバベニカシワ(大葉
   紅柏)の蕾でした。10~20本の中には開花している幹もありました。黄色の花の径
   は2~3ミリ。肉眼でやっと花だと分かるミニサイズの花です。
   図鑑によるとオオバベニガシワは雌雄同株で、その塊は雄花で雌花は地味で隠れ
   ていることが多いそうです。
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   天神町2丁目アパートに接した児童公園では、7~8分咲きの桜の下で少年二人が
   ブランコを漕いでいました。ブランコはフラココとも呼ばれ春の季語ですね。とっても
   楽しそうな春の光景です。耳を塞ぎたくなるような父母による幼児・児童の虐待、学
   校や児童福祉に関わる行政関係者の対応のお粗末さが続いた後だけに、子どもの
   屈託のない笑顔にホッとさせられました。
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   たけのこ公園付近ではオオシマザクラ(大島桜)が開花しておりました。純白の花は
   ソメイヨシノより 一回り大きく、緑色の葉がとても爽やかです。この大島桜の若葉が
   桜餅に使われるそうですね。塩漬けにした葉にはクマリンという独特な芳香成分が
   含まれているそうです。長命寺の桜餅が食べたくなりました。
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   花小金井南町にある 「麻生工房・芬ギャラリー」にも立ち寄ってみました。近くに住
   む手工芸家・鶴島賦子(ますこ)さんの折り紙作品展が開かれていました。17歳の
   とき、用を頼まれて行った絽刺教室で、光沢のある絹糸が織りなす文様の美しさに
   魅せられたのがきっかけで、北欧刺繍、七宝、陶芸、木目込み、編み物、折り紙な
   ど手工芸と名のつくものは何にでも挑戦。「賦ベエの変てこ展」と称して銀座カネボ
   ウのギャラリーで、個展も開いた鶴島さん。10年ほど前に悪性リンパ腫を患ったそ
   うですが、奇跡的に再起して、82歳の今日も手仕事を楽しんでいるそうです。初歩
   的な折り紙から造形な折り紙作品まで100点前後展示されていました。
   昨年の夏はヒマラヤの国ブータンも訪ねて、伝統織物に魅せられてきたそうです。
   手先を動かすことは頭の活性化に効果的なんですね。
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by love-letter-to | 2016-03-27 22:27 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.32 スプリングエフェメラル

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        崖線の裾野に片栗咲き初めて 
   3月第3日曜日。お彼岸に入り桜の開花も間近に。4月半ば並みの陽気に恵まれた
   数日前、国分寺駅南口の殿が谷戸庭園に立ち寄ってみました。国分寺崖線の傾斜
   地の一角に淡い紅紫色がチラホラ。
   まだまばらでしたが、庭園職員によると「ラッキーでしたね」とのこと。 6枚の 花弁を
   翻して6本の 雄蕊、 1本の 雌蕊、花芯 部に W型の 蜜標(ガイドマーク)もくっきり。
   このW型のマークは昆虫 に蜜のありかを 教えているそうです。雨が降ったり曇って
   いると、花びらが閉じてしまいます。芽を出して1カ月で地上から消えてしまうスプリ
   ングエフェメラル(春の儚い命)です。
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   花茎は10センチほど。ここの片栗は緩やかな傾斜地に育っているので、撮りやすい
   気がします。でもあっち向いたりこっち向いて、カメラ泣かせですが、三姉妹のように
   寄り添っているシーンを撮ることができました。
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   「物部の八十少女らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花=大伴家持:巻19.4143」
   庭園職員のガイドによると、万葉集には4500首もの歌が収められ、3首に1首以上
   の割合で植物が詠み込まれていますが、堅香子(片栗の古語)花が詠まれているの
   は、上の1首だけだそうです。
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   片栗・堅香子の名前の由来その1は、かご(篭)の形に似ている花が斜めに「傾」いて
   咲くので、傾篭といわれ転じて「カタクリ」と。その2は「栗」の子葉(ふたば)の片方に似
   ていることから…など。 片栗の種は蟻一種が運ぶそうで、その蟻さんがいない地には
   殖えないとのことでした。
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   芝地の端ではタネツケバナ(種浸花)が群生して、上のような幻想的なシーンを。 アブ
   ラナ科の二年草で北国の農家では、 畦道や小さな流れのほとりにこの花が咲くのを目
   安に種籾を水に浸け、豊作を祈りながら農事に取りかかったのが、種浸花の名前の由
   来だとされています。
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   市街地の路傍でも繁殖して、あかしあ通りの歩道や小平団地内にもタネツケバナは大
   小の群落を作って、2月末頃から開花しています。
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   小平団地東側に植わっている紫木蓮の大木も一斉に開花。5階建ての建物を覆い隠す
   ような迫力です。
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by love-letter-to | 2016-03-20 11:51 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.31 春蘭に会いに

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          春蘭や震災復興遅々として
   春愁というのでしょうか。三月は大気が不安定で寒暖の差も激しい上に、東日本大
   震災以来、心が映えない日が多くなりました。5年の月日が信じられないほど早く、
   当日のことは昨日のことのように感じることもあります。被災者でもないのに、何で
   こんなに重苦しいのか…言葉では表せない重いものを背負い込んでいる気がして
   います。
   二月並みの気温だった今日、先週の日曜日に立ち上がってシュンラン(春蘭)の蕾
   が開花しているかどうか、訪ねてみました。中央公園の南側の上水堤で5~6本の
   花茎が立ち上がり、数日後はみんな開花しそうな勢いでしたが、1週間後の今日、
   開花していたのは2本だけ。ここ4~5日の冷え込みで開花も遅々としています。
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   この春蘭の少し上流にも 1本開花していました。でも、春蘭の株はここ数年減少し
   ています。激減していると言った方がいいかもしれません。
   路肩の最先端部に自生しているため、路肩の崩落が進むにつれ 春蘭の株がごっ
   そ落下し、消滅してしまうのです。山百合とフユノハナワラビ(冬の花蕨)も。
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   上水堤では目下、「春が来たよ、ワッショイ!」とばかりに、カンスゲが纏のような花
   穂を掲げています。冬でも青々とした艶のある葉を茂らせているので、寒菅と。 山
   地の樹下に生えるカヤツリグサ科の多年草で、春先に花茎を伸ばして先端のヒラヒ
   ラした薄黄緑の穂が雄小穂で、その下部に褐色あるいは黄褐色の雌小穂をつけて
   います。雄小穂は3センチぐらいの長さかしら。
   10~20本の花穂が一斉に開花すると、元気づけられます。が、カンスゲも路肩の
   先端部に茂っている株が多く、次第に消えつつあります。以前は50~60本も花穂
   を立てている大きな株もありました。
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   上水堤で減少しつつある野草の中で、今春、一気に殖えたのはムラサキケマン。ケ
   マン (華鬘)とは仏前を荘厳にするため、欄間などに掛ける装飾品のことで、多くは
   金銅で作られた仏具の一種だそうです。ちょっと変わった花穂の造形が、その華鬘
   に似ている紫色の花が名称の由来に。ケシ科の多年草で、2センチ前後の筒状の
   花が不揃いに並んだ花穂は、とてもユニーク。別名は天上に咲くというマンダラゲ。
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   津田塾キャンパスの南東付近の法面に20株くらいの群生が数ヵ所あり、目立ちま
   す。JR武蔵野線の立て坑と書かれた建造物が立っており、数年前はその付近に群
   生していたのですが、集団移転したみたい。
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   鎌倉橋付近で久しぶりに、画家で写真家でもある鈴木忠司さんに出会いました。春
   先の木立を描いているとのこと。折り紙作家の関野清雪さんも 居合わせました。
   水車橋近くに鈴木さんが開設している「玉川上水・オープンギャラリー」で、関野さん
   と折り紙教室受講生たちの作品も、年に2回ほど展示されています。
   関野さんはこの日、津田塾キャンパス付近で 鶯の囀りを聞いたそうです。鈴木さん
   によると、懐石料理「四季亭」付近と一橋大キャンパスでも、鶯が鳴いているそうで
   す。私も耳を澄ませながら歩いたのですが、ホーとも聞こえませんでした。ただ、笹
   鳴きらしい声は道々で耳にしました。
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   明日は雨になり、気温も上がらないそうですが、白木蓮や辛夷、幣辛夷(シデコブシ)
   も開花しており、これらが開花して1週間後ぐらいにソメイヨシノが開花するそうです。
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by love-letter-to | 2016-03-13 21:54 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.30 菜の花畑で

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          菜の花や時代の波に乗り切れず
   待ちかねていた春!花咲月とも言われる三月に。啓蟄も過ぎて春を実感できるよう
   になりました。暖かくなったら行こうか…と思っていた「キュー王立植物園所蔵 イング
   リッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展へ、雛節句の日に出かけました。
   新橋駅に降り立つのは何年ぶりかしら。 林立する高層ビルにクラクラしながら徒歩
   5~6分の「パナソニック汐留ミュージアム」へ。同展のことは後述することにして、同
   ミュージアムから10数分ほど歩いて「浜離宮恩賜庭園」へも足を伸ばしてみました。
   築地川沿いの王手門入口から内堀を渡ると、一瞬、菜の花の香りが押し寄せてきま
   した。そして目の前が黄色一色に!菜の花畑は真っ盛りで、高層ビルと隣り合わせ
   ているのはSFの世界みたい。無機質な高層ビルは年々増えて、ますます高くなり、
   時代に取り残されて行く自分を感じて…。日本の将来も気にかかって…。
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   高層ビルと高層ビルの狭間に東京タワーが幻のように見えました。
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   世が世なら将軍家の別邸が高速道路や高層ビル群に囲まれ、昼下がりだったせいか
   菜の花畑の近くのベンチではお弁当を食べたり、シートを広げて女子トークに興じた
   り、芝生で“二人の世界”を楽しんでいるカップルも。この平和が続きますように。

   ・世界遺産「キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展・
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   ロンドン南西部のキューにある「キュー王立植物園」は、「キューガーデン」あるいは
   「キュー植物園」とも呼ばれ、世界で最も有名な植物園として膨大な資料を有してい
   ます。大英博物館同様に大航海時代以来、新奇な美しさに魅せられた世界各地の
   植物を収集。1759年に宮殿併設の庭園として始まり、種の保存、栽培や品種改良
   にも取り組んで、最先端の植物学の研究機関であり、22万点ものボタニカル・アート
   を収集する世界有数の植物園です。2003年にユネスコ世界遺産に登録されました。
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   今回の展覧会では、同植物園の発展に寄与したジョセフ・バンクスやチャールズ・ダ
   ーウィンらの研究者、往時の植物画家たち、ウィリアム・モリスをはじめとするデザイ
   ナーなど、イングリッシュ・ガーデンにまつわる人々の足跡にも触れることができます。
   1800年代から現代までのボタニカル・アートの名品、さらに植物を着想源としたデザ
   イン・工芸品を含めた約150点に魅了されました。「キュー王立植物園」へ実際に足
   を運んでも見ることが難しい秘蔵の作品、資料なども公開されています。
   自然の景観を活かし、草花を巧みに配して変化に富んだ光景をつくり出すイングリッ
   シュ・ガーデンの魅力にもますます惹かれることでしょう。 3月21日 (月:祝日)まで
   10~18時(入館は17時半まで)水曜定休。入館料一般:1,000円 65歳以上:900円 
   港区東新橋1-5-1 パナソニック 東京汐留ビル4階、ハローダイヤル 03-5777-8600

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   玉川上水沿いでは中央公園南側の堤で、今日6日、シュンラン(春蘭)の花芽が落葉の
   間から立ち上がり、数日後には開花しそうです。
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   津田塾キャンパスの南側堤では、タチツボスミレが一株から数本の茎を伸ばして、開花
   していました。
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   茜屋橋付近のスタンドで菜花が1束100円で売られておりました。茎と葉の部分は湯が
   いて辛子和えに、花はクリスタルグラスに活けて卓上フラワーとして楽しんでおります。
   ボタニカル・アート展に刺激されて菜の花を描いてみたいのですが…。
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by love-letter-to | 2016-03-06 21:42 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.29 春光に誘われて

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        春光や行先定めずバスに乗り
   このところ後ずさりしていた春に、風邪ぎみになりウォーキングもさぼっていたのです
   が、昨日今日の春光に気温も上がってきたので、小さな旅へ。
   拝島か玉川上水駅から上水堤を歩こうか?昭和記念公園の河津桜を見に行こうか?
   それとも御岳方面へ足を伸ばして見ようか…と、取りあえず最寄のバス停から「にじ
   バス」に乗り、西武線拝島行に乗ったのですが…東大和駅で飛び降りて、都薬用植
   物園へ。日曜日で4月半ばの陽気のせいか、乳幼児を連れた若いファミリーも目立
   ちました。若いママが抱っこしていた乳幼児を地面に座らせて、ケイタイで枝垂れ梅
   を撮っている間に、赤ちゃんはハイハイを始めました。そんな光景を撮らせて貰いま
   した。ピンクのベストにニット帽がとてもキュート!
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   枝垂れ梅を撮るママのファッションもキマッテいました。有用樹木区では紅梅と淡い
   ピンクの枝垂れ梅が満開でした。
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   梅の木の隣りでは、マンサクも切り紙細工のような黄色の花を開花させていました。
   語源は明らかではありませんが、春早々に“まず咲く”“まんず咲く”ことから満作、あ
   るいは万作と書いてマンサクと名付けられたとか。落葉小高木で、細い紐状の花び
   ら4枚が捩れて開花、春が来たよと。
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   マンサクの近くではサンシュユ(山茱萸)も満開!辺りを黄金色に染めるほど。ハル
   コガネバナの別名もあります。かなりの大木で枝ぶりも貫録があります。ミズキ目ミ
   ズキ科の落葉小高木。サンシュユは中国名「山茱萸」の音読みだそうです。
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   また「茱萸」はグミのことで、秋にはグミのような実をつけ、真っ赤に熟します。アキ
   サンゴとも。熟した実の種を取り除き乾燥させた果肉は、強精薬、止血、解熱作用
   があり生薬として使われています。アキサンゴの画像は昨秋撮りました。
   まだ試したことはありませんが、温めた牛乳にサンシュユの枝を入れ、保温して一
   晩置くとヨーグルトができるそうです。ブルガリアにはヨーグルトの木と呼ばれる木
   があり、サンシュユはヨーグルトの木の親戚にあたるため、ヨーグルトを作れるとか。
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   ロックガーデンでは、節分草とセリバオウレン(芹葉黄連)のささやかな群生が開花。
   どちらも小さな花で、柵の外からカメラに撮るのに四苦八苦させられました。
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   オウレンはキンポウゲ科オウレン属の植物の一種。常緑の多年草で根茎は漢方薬
   としても使われるそうです。芹に似た切れ込みの多い葉は 緑色系と褐色系があり、
   純白の花はとても繊細で見事な造形です。本州、四国の山地に自生。花は直径1㌢
   ほど。萼片は5~7個、花弁は8~10個。雌雄異株だそうです。
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   今盛りの福寿草(有毒植物区)の近くにザゼンソウ(座禅草)も1株だけ開花していま
   した。サトイモ科ザゼンソウ属の多年草。仏像の光背に似た形の花が座禅を組む僧
   侶の姿に見えることから座禅草。達磨大師の座禅する姿に見立てて、達磨草とも。
   主に山岳の湿地に生育し、1月下旬から3月中旬開花。開花するとき、肉穂花序で発
   熱して約25℃まで上昇するため周囲の氷雪を溶し、発熱する時には悪臭も放つそう
   です。
   明日は夕方から天候が悪化して、気温も真冬並みに低下してくるとか。春先とは言え、
   今春は気温の上下差が激しくって、地球環境が狂ってしまったよう。
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by love-letter-to | 2016-02-28 23:04 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.28 津雲邸の雛まつり

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         青梅宿古式ゆかしき雛訪ね
   鴻巣市の日本一高いピラミッドひな壇(31段高さ7m)、河津桜と伊豆稲取・雛の吊る
   し飾り、目黒・雅叙園の百段雛まつり~みちのく雛紀ほか、各地で盛大な雛祭りや雛
   巡りが開催されていますが、青梅市の古い町並みの一角にある歴史資料館「青梅宿
   津雲邸」の雛まつりは、宮家や格式の高い公家などで秘蔵されていた有職(ゆうそく)
   雛、初産 (ういざん) 人形、稚児人形、精巧な雛道具の制作で名高かった上野・池之
   端の七澤屋、日本橋・黒江屋の逸品コレクションなど、他では見られない雛飾りが公
   開されています。きらびやかでなく、雅という表現がぴったりの雛飾りです。
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   上は平安時代からの宮中、公家の風俗を忠実に縮小して制作された内裏雛と五人
   楽人です。五人囃子でなく 雅楽奏者の姿です。飾り方も旧来通り、男雛は左で女雛
   は右に。戦後、昭和天皇が外国から国賓として招いた歓迎式典で、欧米風に男性は
   右に 女性は左側に立つように改めたことに倣って、現在は雛飾りも男雛と女雛の位
   置が入れ替わったそうです。関西では現在も古来通り飾られることが多いとか。
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   初参(ういざん)人形は、宮家の子女や能・狂言師の子息が初めて宮中に参内した記
   念に天皇から下賜された人形です。左の稚児輪に髪を結い緋縮緬の小袖袴姿は宮
   家の子女に。右のおかっぱ頭で裃袴姿は能・狂言師の子弟に賜れたもの。
   どちらも明治初期に制作されたもので、それぞれ一体ずつは国立博物館と横浜人形
   の家で所蔵されていますが、二体揃っているのは津雲邸だけだそうです。後ろの金屏
   風も源氏物語の一場面が描かれている逸品です。
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   稚児雛一対は有職雛に属しますが、単に宮家女児の初節句を祝うだけでなく、富裕
   層の女性が楽しみとして 所有していた例もあります。江戸後期から末期の作で、幼
   い顔が愛らしく朱塗りのお膳一式と飾られていました。
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   津雲邸の雛まつりは七澤屋や黒江屋の雛道具のコレクションも見どころです。元は
   応接間だった1階洋間に展示されているのは、庄内藩主家の娘が小倉藩主家に嫁
   いだ際の嫁入り道具の雛型一式で、黒漆に金蒔絵の長持や箪笥、お膳、古伊万里
   の皿や鉢、ガラス器などミニチュアといえど精巧で美しく、ため息が出てしまいました。
   1円玉より小さいお皿や鉢にも現物と同じ絵柄が焼き付けられています。嫁入り道
   具をお披露目する代わりとして、その雛型を誂えたと伝わっています。
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   多摩川を見下ろす地に建つ津雲邸は昭和6~9年、約700坪の敷地に地元出身の
   代議士・津雲國利(1893~1972)が建造した邸宅で、純和風2階建ては、京都から
   宮大工を招いて地元の大工や石工、建具職などの協働により建築。政財界の要人
   もよく訪れたという各室の柱や欄間、天井、書院などの繊細で凝った細工も見どころ
   です。
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   國利氏は古美術に造詣が深く、骨董屋から 鑑定を頼まれるほど。22年も政界で活
   躍してきたので上層階級とも付き合いが多く、所蔵している仏像や骨董など、持ち込
   まれる機会が多かったそうです。そうした縁から由緒ある雛飾りのコレクションも増え
   たとか。元は書斎と居間にしていた和室でお抹茶と和菓子セット、コーヒーとケーキ
   セット各500円も。
   青梅駅から青梅街道を東へ徒歩7~8分。住吉神社の向かいの路地を50㍍ほど下
   った石垣が目印です。0428・27・1260 津雲邸。
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by love-letter-to | 2016-02-21 15:56 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.27 笹鳴き

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         切り株や笹鳴きの主何処んぞ
   二月も半ばに入り、上水沿いを歩くと堀際の笹薮や下枝を掻き分ける音に混じって、
   チチチチ…と笹鳴きらしい声が伝わってくることがあります。その声のする辺りに目を
   凝らしても、声の主の姿は見ることができないままです。一体、何処に?それでも春
   に近づきつつあるのは確かで、昨日は日中の気温が初夏並みでした。暑いと言いな
   がらTシャツ姿で歩く人にも出会いました。
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   上の切株は津田塾キャンパスの南側周辺で。昨年の春先だったか切り倒された直
   後にも撮ったことを思い出しました。まだ切り口が生々しいだけに、痛々しく感じまし
   たが、1年も経つと雨風に打たれてボロボロに朽ちてしまうのですね。
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   このところの陽気でオオイヌノフグリが開花し始めました。貫井橋付近ではもう青い
   星が瞬いているよう。ホトケノザも間もなく開花しそうです。
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   茜屋橋上流ではアシビ(馬酔木)も開花。白い鈴型の小花びっしりつけた房を輝か
   せていました。学名Pieris japonicaのPieris はギリシャ神話の詩の女神の名前
   に因んだものだそうで、japonicaは「 日本の」意。日本原産のようです。
   枝葉にアセボチンという有毒成分を含んでいるので、山路を往来する馬が食べて
   酔っ払ったように中毒症状を起こしたことから、馬酔木の和名になったとか。
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   春の陽気につられて昭和記念公園へも足を伸ばしてみました。砂川口近くのこも
   れびの里近辺では、節分草が最盛期。寝そべるようにして高性能カメラを構える
   人も多くて、気後れしながら数カットを。フィルムカメラで撮っていたカメラウーマン
   たちは、1本使い果たしたと言っていました。凄い情熱に圧倒されました。
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   エリアの脇から見ると、枯松葉の間から白い小さな花がチラチラ。松ぼっくりと一
   緒にフレームに納めてみると、その小ささが際立ちました。嬉しいことに年々殖え
   て…。
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   昨日の初夏の陽気から今日の午後からは急激に気温が低下して、明日は真冬
   並みになるとの予報です。行ったり来たり、春は悩ましい季節ですね。風も強まっ
   てきましたバレンタインデー明け。雛節句も近づいて…。上の七段飾りは、こもれ
   びの里の古民家で。
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by love-letter-to | 2016-02-15 12:23 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.26 春の淡雪

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           目覚めれば明け方の雪消えかかり
   二月に入って一週間目の今朝、6時頃に目覚めて外を見ると、隣家の屋根も道路も
   うっすらと雪化粧しておりました。「またもや雪か…」と、うんざりしながら1時間ほどし
   て起き上がると、道路の雪は消えかかっておりました。春の淡雪というのでしょうか、
   立春も過ぎたことだし。
   最近は明け方に見た夢も起き上がると、何の夢だったのか思い出せないことが多く
   なりました。春の淡雪のように。 上は上水本町の旧家・粕谷邸の枝垂れ梅です。本
   日の午後、撮影しました。
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   中央公園の対岸にある粕谷邸には紅白の梅の古木が20本あまり、パラソル型に仕
   立てた見事な枝垂れ梅も3本あり、そろそろ満開です。
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   母屋の前の紅梅の大木も満開で、ヒヨドリが花をついばみに来ておりました。
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   粕谷邸の梅林は生垣を低くしてあり、道路沿いから眺められることに感謝しつつシャ
   ッターを。左側の白梅は蕾の時は黄緑色で素敵です。
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   梅林の南側の堆肥穴付近の日溜りには、蕗の薹がポツリぽつり。大地の笑窪のよ
   うでした。
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   上水堤では昨秋落ちたドングリ(コナラの実)が固い果皮を割って、発芽し始めまし
   た。殻の中の子房は真っ赤で、まさにコナラの赤ちゃんです。
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by love-letter-to | 2016-02-07 23:17 | 折々通信 | Comments(0)