忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草フォト575 その23 山茱萸あれこれ

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    やっと春らしい陽気に。暖かくなると出不精ながら足が弾んできます。マンサクに続い
    て開花するサンシュユ(山茱萸)の古木があると人伝に聞いて、足の向くまま訪ね歩い
    てみました。
    府中街道と五日市街道の交差点から、少し南に下った二つ塚の地名が残る辺りの畑
    地に数十本の山茱萸が今を盛りと黄色の花を!近づいて見ると、小さな4弁の花が群
    がってくす玉のようです。いずれもかなりの古木で屋敷も農地も新田時代の面影を留
    めており、この一角だけは時が止まったような景観でした。
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    一日一日が砂時計をひっくり返すような速さで過ぎるように感じられるこの頃、この武蔵
    野新田の名残り留めた一隅にホッとしてしまいました。
    普段あまり使わない字の山茱萸は中国、朝鮮半島原産の落葉小高木で、江戸時代中
    期に薬用として渡来。強壮やめまい、頻尿などの生薬として使われ生薬名が和名にそ
    のまま使われているそうです。
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    山茱萸と言えば、子供の頃のうろ覚えの日向・椎葉村の民謡「ひえつき節」で、
    “ 庭のさんしゅの木に 鳴る鈴かけて ヨーオーホイ” という物悲しい歌詞とメロディー
    に胸が締め付けられたものですが、ネットで調べたところ、この民謡に歌われているのは
    山茱萸でなく山椒だったそうで、この年になるまで憶え違いをしてきたようです。
    椎葉村の方言では山椒をサンシュと発音するそうです。椎葉村は神話の故郷・高千穂に
    近い山奥の村です。
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    帰途立ち寄った公園の芝生では、気持ち良さそうにお昼寝をしている姿も。
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by love-letter-to | 2010-02-27 16:30 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その22 蕗の薹と…

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    見事な枝垂れ梅が植わっている粕谷家で、畑に入って蕗の薹を見学させて頂きました。
    戸主の粕谷夫人は94歳というご高齢にも関わらず、6人の見学者を案内して下さり、
    「ほら、落ち葉の下にも蕗の薹が!朝な朝な二つ三つと増えてくるのが楽しみ。何よりも
    元気をくれる」とにっこり。
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    玉川上水の南側に広がる邸内の枝垂れ梅をはじめ20~30本の梅の木は、ご長男が40
    年ほど前に植えられ、剪定や下草刈り、施肥も役所勤めのかたわら時間をやりくりして
    全て自らやっておられたとのこと。そのご長男は1年ほど前に急逝され、続いて二男
    も他界されたそうですが、気丈にも昔話や蕗味噌の作り方なども教えてくれました。
    梅林の南側に広がる畑の中ほどに、浅葱色の柔らかい苞葉にくるまれた蕗の薹は“畑の
    座禅草”とも呼べるような姿でした。見学者の郷愁を誘うかのように「細かく刻んで味
    噌汁に散らすと、たまんない味」とか、「信州の郷里では雪の下に隠れていた蕗の薹
    を探すのが楽しみだった」と、それまで無口だったマスクをかけた男性も目が笑って
    いました。
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    粕谷夫人は「私の折っている紙の花も見て下さい」と、私たち6人を縁側に導いて、手
    の込んだ折り紙細工の花毬を手渡してくれました。通常サイズの折り紙を9等分し、そ
    の一枚で一片の花びらを作り、5枚の花びらで一つの花を。それらの花を12個まとめる
    と花毬が出来上がるそうです。花毬一つに9等分した折り紙を60枚も使うそうです。
    「指先に神経を集中していると、息子たちに先立たれた悲しみも癒されるようです」と
    粕谷さん。この日の記念にと、花毬と“幸運の星”と名付けているアクセサリーを6人に
    プレゼントしてくれました。有難うございました。
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    帰途、通りかかった商大橋近くで切り紙細工のようなマンサクの花が咲き始めていまし
    た。淡い黄色の紙テープのような花びらは目立ちませんが、春に先駆けてまんず(まず)
    咲くことからマンサク。漢字名は万作または満作。

 【追記】粕谷さんから頂いた花毬または花玉はモグラが勝手に付けた名前で、正式に何と呼
     ぶのかご存じでしたら教えて下さい。テニスボールくらいの大きさです。
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by love-letter-to | 2010-02-20 21:55 | 道草フォト575 | Comments(5)

道草フォト575 その21 春泥に寄せて

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    立春は暦の上での春。今年も立春を迎えてからが厳寒期に入り、東京でも北寄りの冷
    たい風が二日間も吹き荒れたり、最低気温が氷点下を下回った日も。身体の芯まで凍っ
    てしまうような一週間でしたが、東京都薬用植物園の一角では、雪待草とも呼ばれるス
    ノードロップが春泥の中から立ち上がっていました。
    その名の通り雪のかけらのような花弁を半ば開いていました。草丈はまだ10~15セン
    チなのに、前夜の雨で湿った土にもまみれてない白磁質の花を見るたびに「どうして土
    で汚れてないのか」不思議でなりません。帰り土を浴びることはあっても、ドロドロの
    中から誕生する時は一点の汚れもないことが不思議なんです。内側の花弁に緑のハー
    トマークを付けているのも何か意味があるようで、天使の化身かも!
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    スノードロップにはさまざまな言い伝えが残されています。「アダムとイブがエデンの園か
    ら追放された時、雪が降りしきって、永遠に続くかと思われる冬に絶望して泣きじゃくる
    イブを慰めるため、天使が一片の雪に息を吹きかけると、地に落ちて春の兆しのスノー
    ドロップとなり、そして≪希望≫が生まれた」という伝説。
    ドイツの言い伝えでは「雪には初めは色がなく、花たちのもとを訪れて色を分けてくれ
    るように頼みましたが、どの花もそれを拒み、ただスノードロップだけが自分の花の色
    を分け与えました。雪はそれに感謝し、スノードロップに春一番の花を咲かせる栄光を
    約束した」など。
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    ちょっと寒気が緩んだ日の午後、玉川上水堤の喜平橋付近ではホトケノザ(仏の座)が、
    “あっかんべェ“をしているような花を立ち上げ、ナズナやヒメオドリコソウも開花してい
    ました。
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by love-letter-to | 2010-02-13 16:12 | 道草フォト575 | Comments(2)

道草フォト575 その20 立春を迎えて

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   今年も立春の翌日から、この冬一番の冷え込みが続いておりますが、玉川上水沿い
   で、いち早く春を伝えてくれる枝垂れ梅を訪ねてみました。
   中央公園の南側対岸にある旧家では、見事に仕立てられた枝垂れ梅が2本の他に、
   早咲き遅咲き、紅梅白梅、黄緑色をおびた花を咲かせる古木を含めて20~30本の
   梅が敷地の外から鑑賞できるように生垣を低くして下さっております。

   その思いやりが嬉しくって、シーズン中は毎週訪ねて観梅を楽しんでいる私。今年初
   の積雪を記録した翌日節分の日には、根元に雪を残しながらも枝垂れ梅は枝の先ま
   で花をつけて春を歓び、その姿はまるで手の込んだレース製のウェディングドレスの
   よう!
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   道々、南天の赤い実は名残り雪の雫が凸レンズみたいに。アカメガシの新芽はシャ
   ーベット状に!横浜・三渓園の庭師の方によると、梅とか桜などは古木ほど早く開花
   するそうで、早く子孫を残しておきたいという習性があるそうです。

      ・・・・・・玉川上水オープンギャラリー1周年記念展・・・・・・・・・・・
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   昨年の立春、玉川上水新小川橋の近くにオープンした「玉川上水オープンギャラリー」
   が一周年を迎え、記念展が開催されております。一年24節気、節気ごとに堤の野草や
   樹木の花、野鳥の孵化から巣立ち、餌をついばむ姿、渡り鳥が北から南へ移動の途中
   に立ち寄る姿など素晴らしい写真と鈴木さん独特のやさしいトーンで描いた色鉛筆画
   にも心を和ませられました。2年目の新企画は…
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     上の写真は上水堤で制作中の鈴木忠司さんとカンスゲの絵。一周年記念展示は18
     日まで四季の鉛筆画とグリーンロードの立春写真展。
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by love-letter-to | 2010-02-05 22:01 | 道草フォト575 | Comments(0)