<   2010年 05月 ( 5 )   > この月の画像一覧

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   例年より1週間から10日ほど遅れていたエゴノキの花も目下真っ盛り。玉川上水堤で
   豆ランプのような白い花をあらんかぎり開花させています。3~4センチある長い花柄
   の先に下向きに花をつけるので、見上げると無数のエゴノキの花から見つめられてい
   るようにも!
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   花の数はちょっとした大木になると数千~数万になるのでは?直径2~3センチの花冠
   は5弁にみえますが、5片に深く切れ込んでいる1個の花で、中心部に細長い雌蕊1本
   を囲んで黄色い雄蕊が10本。早いところではもう落花が木の根元を絨毯のように敷き詰
   めています。花の姿のまま落ちているので、踏み迷ってしまいます。
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   そして数千~数万の花の殆どは結実して、6月半ば過ぎには灰白色の果実に。エゴノ
   キの数え切れない花や果実を見上げるたびに、なんて律儀に生命を育み子孫を残そうと
   しているんだろうな~んちゃって!柄にもなく感慨無量に。生あるものの倣いかも知れま
   せんが、ひたすら花を咲かせ、忠実に結実させるエゴノキ。
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   エゴノキの語感からするとエゴイズムのエゴ(ラテン語のego=自我、我)に結びついて
   しまいますが、若い果実はあくが強くてえぐいことから、えぐいが訛ってエゴノキになっ
   たとされています。 
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   エゴノキの葉にはエゴノツルクビオトシブミという名の昆虫が卵を産みつけ、巻物のように
   巻いて孵化するまで揺り籠代わりに使われます。また、花と前後してエゴノネコアシアブ
   ラムシによって虫瘤ができ、枝の所々にぶら下がっているのも見かけます。その虫瘤は
   猫の足裏にそっくりで、俗に猫足と呼ばれています。アブラムシは7月には次の宿主に
   移住するそうで、猫足は空家になりますが冬季まで残っております。
   …と言うようにエゴノキは自身の子孫のためだけでなく昆虫の産卵にも役立っており、晩
   秋には茶褐色になり落下する果実はヒヨドリやムクドリなどの餌にも。
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by love-letter-to | 2010-05-29 21:59 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   去る19日、小平シニアネットの「フォト575」サークルメンバーとして神代植物公園での
   撮影・吟行会に参加してきました。ばら園を訪ねるのは4~5年ぶり。前回訪ねた時は
   6月も半ば過ぎでしたので花数も少なく、くたびれたようなバラにがっかりしましたが、
   今回は“芳紀まさに18歳”といった初々しいバラの数々に目を奪われて、パパラッチ気
   分に。
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   まず足を止めたのは「スーヴェニール・ド・アンネ・フランク」。第二次世界大戦中、ナチス
   ドイツに故国を追われ強制収容所で15歳の短い生涯を終えたユダヤ系の少女、アンネ・
   フランクの平和を願う気持ちが託されたバラと伝えられています。蕾の頃は赤いのです
   が開花するとオレンジ色に、そして黄金色に変化する不思議なバラの隣地に、やはり
   オレンジレッド系のモナリザが!ダヴィンチの名画「モナリザ」のアルカイックスマイル
   さながらの印象のバラでした。
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   20世紀最高のソプラノと称されているマリア・カラスの名のバラは濃紅色。ユーロピアー
   ナも濃紅色ですが黒バラ系とされているそうです。ガイドさんの説明によると、元来バラ
   には黄色と青と黒い色素はなかったそうですが、まず、黄色のハイブリッド・ティ系の品
   種を作り出すことが課題とされ、1900年にフランスで誕生した「ソレイユ・ドール」が黄バ
   ラの第1号に。青いバラはサントリーのバイオテクノロジー技術で2004年に誕生してお
   りますが、黒いバラはまだ未完成です。でも、人類の欲求は限りないものがありますか
   ら、純ブラックのバラが誕生するかも…。
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   「赤も素晴らしいけどピンクも可愛らしい。でも白が好き!」と、車椅子のお年寄りたちが
   ヘルパーさんと蝶々のように花から花へ。車椅子の目線からもバラが観賞できるようバリ
   アフリー化が進んでおり、この日も車椅子で来園している姿を沢山目にして車椅子予備軍
   には心強く感じました。
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   新品種はラベンダー色やティーブラウンなど複雑でエレガントなカラーが増えているようで
   す。でも、品種が多過ぎてとても回りきれませんでした。高台のテラスからの眺めもトレ
   ビアン!かつて訪ねたロンドンの王立キューガーデンに劣らないみたい。
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   深大寺門に向かう雑木林には、日本の原生種サンショウバラ(山椒薔薇)とノイバラ(野薔
   薇)も。園芸品種にはない素朴さが魅力でした。
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by love-letter-to | 2010-05-22 22:34 | 道草フォト575 | Comments(2)
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   桜の開花時期にはまだ畑地がむき出しで寒々としていた森田さんちのオープンガーデ
   ンも、ゴールデンウィークを迎える頃には菜の花やカモミールが風のタクトでスウィング
   していました。
   玉川上水小川橋から50メートルほど下った上水堤左岸に接して広がるガーデンは、小平
   市内に残された数少ない田園風景を楽しませてくれます。
   ああ五月!木々それぞれの新緑をバックにしたロケーションに、ちょっと遠出をした気分
   に!
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   「カモミール摘みのボランティアをして行かない?」と、ガーデンのオーナー森田光江
   さんに声かけられ、20~30分ほどカモミールの白い頭花を摘んでみました。ほっそりと
   した花首の根元を左手で押さえ、右手で頭花をつまむようにして摘むと、あるかなきか
   の甘い香りが!カモミールの語源は「大地のリンゴ」という意味のギリシア語名カマイ
   メーロンに由来、花にリンゴの果実に似た香りがあるとのこと。
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   カモミールは4000年以上前のバビロニアで既に薬草として用いられていたと言われ、ヨ
   ーロッパで最も歴史のある民間薬とされているそうで特にリラックス効果が!今の時期は
   摘み立てのカモミールを急須に入れ熱湯を注いだティーがクッキー付きで200円。売り上
   げは社会福祉協議会に寄付しているそうです。
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   萌黄色のカモミールティはすっきりとした味わいで、身近で旅心地を満喫してきました。
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by love-letter-to | 2010-05-15 20:29 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   上の575が浮かんだのは、小松橋~鎌倉橋の上水右岸に隣接している保存樹林で
   金蘭に出会った時でした。俳句になっているのかどうか…分かりませんが、一株のキ
   ンランが“かぐや姫”のようで、その辺りだけ輝いて見えました。
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   日本最古の物語だとされている『竹取り物語』のかぐや姫は、竹取りで媼と二人暮らし
   の生計を立てている翁が竹林で、光輝く竹の中に生まれたばかりの女児を見つけるこ
   とから物語は展開しますが、幼心に焼き付いていた“かぐや姫”のイメージと保存樹林
   で出会った金蘭がクロスして、以来、私にとってキンランは雑木林のかぐや姫に。
 
   新緑の雑木林の下で、ほっそりとした茎が黄緑の葉に抱かれるようにして立ち上がっ
   てくる金蘭。その茎の頂部につけた黄色の小鈴が開き始めると、遠目にも「アッ!か
   ぐや姫だ!」と、ファンタジックな気分になります。
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   キンランはラン科の多年草で、一株に直径1~2センチの花を3~4輪から10輪くらい、
   群生せず1~2本が極くまばらに点在している程度ですが、金蘭からサインを送られて
   くるような感じでその在り処が…。決して大きくはないけれど、一株でも存在感があり
   ます。
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   長年、玉川上水の野草を観察している方々の話では、今年はキンランが近年になく豊
   作でことに鎌倉橋~久右衛門橋左岸、中央公園の南側の堤、上水新町地域センターの
   敷地内で多く見られました。でも、私が最初に出会った保存樹林の“かぐや姫”は翌年
   には開花直前に盗掘され、姿を消してしまいました。今年の4月25日、大けやき道近く
   の堤にあったギンランも二日後に再訪した時には持ち去られていました。上水堤ではキ
   ンランよりも数少なく、貴重な存在なのに…。
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by love-letter-to | 2010-05-08 15:32 | 道草フォト575 | Comments(7)
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   いよいよゴールデンウィーク!国内線の空の便も新幹線、高速道路も大変混雑してい
   るそうですが、玉川上水の草木も開花ラッシュ!足元にはキンポウゲやミツバツチグ
   リ、ヘビイチゴ、ジシバリ、キュウリグサ、ホウチャクソウ…などなど。また、街中では
   紅白の花水木がドッと開花して、花の追っかけも一番忙しいシーズンです。
   1週間ほど前に雨上がりの空を見上げたら、街路の花水木が開花直前でした。半時
   後には鳥が飛び立つような姿になっていましたから、束の間のパフォーマンスだった
   みたい。
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   花水木の名前で親しまれ街路樹として今や人気ナンバーワンと聞いておりますが、
   白花とピンク系の二種があり、空に向けて大きく開いた4枚の花びらに見えるのは総
   苞片だそうです。実の花は中心部の地味な存在ですが総苞片が開いてしばらくすると
   雌蕊と雄蕊が肉眼でやっと確かめられます。
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   花水木の花を見るたびに思い出すのは、“歴史秘話ヒストリア”ではないけれど、100年
   近く前、日本とアメリカの友好の絆として両国を代表する桜と花水木の苗を贈り贈られ
   た知る人ぞ知る有名な話ですが…。
   日露戦争の終結において日本に好意的な態度を示してくれたアメリカへの感謝の気持
   ちとして、明治45年(1912)、時のタフト大統領夫妻に尾崎行雄・東京市長が桜の苗木
   3000本を贈り、その返礼として3年後北アメリカ原産の花水木の苗が日本に贈られて
   きたのが、日本に渡来したそもそもでした。ヘレン・タフト大統領夫人は訪日した折りに
   上野公園を埋めていたソメイヨシノに魅せられ、後に大統領夫人になった時、ワシントン
   のポトマック河畔に桜を植えたいと念願していたそうです。
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   今日至るまで日米間は太平洋戦争をはさんで不幸な時代・紆余曲折が多々ありました
   が、日本に贈られた花水木40本も殆どは敵国の花として不遇な扱いをされ、現在、そ
   の原木が確かめられているのは小石川植物園など4本だけだそうです。ソメイヨシノも
   花水木も寿命は60~80年だとされているだけに、これから先のことが…。
   なお花水木の和名はアメリカヤマボウシ。日本に自生しているヤマボウシ(山法師)に
   似ていることからだとか。英名はドッグウッド Dog wood。その語源は諸説あり、一説
   には17世紀頃に樹皮の煮汁を犬の皮膚病治療に使ったためといい、他には木製の串
   (英古語:dag, dog)を作る材料に使われる堅い木であったことからとも。
   上水では野草のプリンセスみたいなキンラン、ギンランも開花し始めました。
      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   5月2日、小平市の中央公園で花水木の白花種でも総苞片が全開する前の姿を撮ること
   ができました。赤花のようにパーフェクトではありませんが…。
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by love-letter-to | 2010-05-01 15:24 | 道草フォト575 | Comments(4)

忘れ得ぬ人々&道草ノート折々


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