忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草フォト575 その61 蔦紅葉と大公孫樹

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   11月最後の日曜日。嬉しいことに小春日の穏やかな陽気が続いておりますが、ここ
   数日で玉川上水堤の木々の紅葉黄葉が駆け足で進んできました。武蔵野の紅葉は
   ケヤキやクヌギ、コナラなどが多いのでお色気に乏しいと言われますが、小金井桜の
   老木の紅葉は風情があります。イロハモミジやヤマモミジ、ニシキギ、メグスリノ木も
   真っ赤に燃えて…“ああ、山林に自由存す” と詩に詠んだ国木田独歩にならって独り
   歩きを愉しむには絶好の時です。
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   「今年はどんなカラーでおめかししているかな?」 ことに楽しみにしている紅葉があり
   ます。小松橋下流の旧小川水衛所敷地内に、榎と思われる大木が五日市街道に向
   かって枝を張っております。そのでっかい幹を這い上り八方の枝まで絡み付いている
   蔦の紅葉は圧巻です。本体の榎には迷惑で命を脅かす存在かもしれませんが、蔦
   の生命力には驚きます。
   その蔦の葉が夕陽に向かって、いえ、夕焼けの色を集めて散りばめたように色とりど
   りに紅葉しています。この自然の大作アートには岡本太郎も顔負けかな…と思ったり!
   アーチストにとって自然が師匠だと聞いたことがあります。
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   旧小川水衛所は玉川上水の芥揚げと水路管理をしていた場所ですが、水路際に大イ
   チョウが植わっております。上水沿いでは最大の公孫樹の大木だそうです。その大公
   孫樹もまさに金色に輝いて!見上げると眩くてクラクラするほどでした。
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   下枝は右岸から水路をまたいで左岸に達しており、公孫樹自体の枝葉で陽射しを遮っ
   ているので、水路際の葉はまだ少し緑色を残しています。
   明日か明日かと、下枝まで金色になる日を毎年のように待っていますが、一夜にして
   葉をすっかり落として、ガチョ~ン!ちょっと意地悪な公孫樹でもあります。
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   下の画像は昨年の12月上旬撮影。その前日は金色の葉が枝先まであったのに!
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by love-letter-to | 2010-11-28 14:26 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その60 初冬の風物詩

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   甲斐路や秩父、奥多摩、昭和記念公園など近隣の紅葉が見頃を迎えたと聞くたび
   に、心が騒ぐのですが、引き受けた取材や編集作業の締切りに追われて、道草散
   歩も滞りがちの昨日今日。

   訪ねた先からの帰途、天神町界隈の路地裏で数戸の住宅が空き家になったまま放
   置されている一角に出くわしました。その一棟は庭木や蔓草が伸び放題、モルタル
   の壁も剥げ落ち無惨な姿をさらしていました。ふと見上げると電線に絡みついた烏瓜
   が三つ四つ真っ赤に熟れたままになって、軒灯かりにも見えて…。
   「幾年ふるさと、来てみれば…荒れたる我が家に、住む人絶えてなく」文部省唱歌と
   して懐かしい『故郷の廃家』の歌詞の情景が浮かんできました。
   この唱歌はアメリカ・ケンタッキー州出身の作曲家ウィリアム=ヘイス(1837-1907)
   作曲の「My dear old Sunny Home」に熊本県出身の音楽教師であった犬童球渓
   (いんどう きゅうけい= 1879-1943)が訳詞をつけたもので、明治40年(1907)に中おう
   等教育唱歌に選定され、100年以上も歌い継がれてきたのですね。
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   その廃屋の玄関側に回ってみると、軒下にママコノシリヌグイの蔓が蜘蛛の巣のよ
   うに張り巡らされ、実が色づいていました。継子の尻拭いだなんて心ない名前の命
   名者を疑ってしまいますが、植物名の中で最も残酷な名前だそうです。強靭な茎と
   葉に鋭い棘が逆方向を向いて一面に生えていて、自分のお腹を痛めなかった継子
   が憎たらしいとて、この茎や葉で幼い子のお尻をぬぐうと考えただけでもぞっとして
   しまいます。でも最近はもっと残酷なわが子への虐待が相次ぎ、幼い命が奪われ
   ており、心の闇は暗くなる一方のような気がします。
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   上水堤では黄葉紅葉が進むにつれ、エリアによって枯草刈りが行われて明るく感じ
   られるようになりました。刈り残されたハハコグサ(母子草)を1本見つけて我が家
   に持ち帰り、グラスに挿して1~2週間した頃、黄色い玉状の花が弾けて綿毛がフ
   ワフワ!「母子草の花はこんな風に変化するんだ!」とその変化に驚きました。植
   物図鑑でも殆ど紹介されてない姿では?
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   立ち枯れてドライフラワーになった紫陽花も、初冬の風物詩ではないでしょうか。
   長かった猛暑の置き土産のような枯れ紫陽花も、まだこの時期は色をほんのり留め
   ており、渋い色は花盛りの頃とは違ったテイストがあり、私の好きな姿です。

   恵比寿に古くからお住まいの知人から、恵比寿ガーデンプレイスのX’masイルミネ
   ーションの画像が送られてきました。今年はピカピカを抑えた品のいいイルミネー
   ションだそうです。
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by love-letter-to | 2010-11-21 14:21 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その59 晩秋から初冬の彩

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   玉川上水堤の樹林が色づくにつれ、下草の多くは葉を落とし、立ち枯れて寂れゆく季
   節。足元の落ち葉も日々、倍々で降り積もって…。 そんな晩秋から初冬へと移り行く
   堤で初々しい薄紅色の小花を開花させていたのは吉祥草です。十数個の小花をつけ
   た花茎の丈は10~15センチで、歩く目線には触れにくいのですが、鎌倉橋上流右岸
   や鷹の橋付近、どんぐり広場(くぬぎ橋下流)などで見られます。
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   この花が咲くと吉事があると伝えられることから吉祥草。ラン科の多年草で山地や湿り
   気のある半日陰に群生するそうですが、鎌倉橋上流では年々減少しており、ことに今
   秋の日本は吉事より凶事が重なっているように思えて…吉祥草にも頑張れ!と。

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   去り行く野の花が多い季節に、ナンテンハギ(南天萩)は赤紫色の蝶型の花を房状に
   つけて、今が“青春”!記録的な猛暑の影響で開花が2週間ほど遅かったので、その
   分、花の命も長らえているみたい。葉が枯れ落ちるにつれ、可憐な花は色濃く鮮やか
   になる“ど根性”の持ち主で、師走半ばまで咲き続けることもあります。
   ユウガギク(柚香菊)も秋が深まるにつれて、楚々とした風情を際立たせて丹精した大
   輪の菊や変わり咲きなど園芸種にはない魅力を。 遅れ蝶や昆虫にとっても有難い存
   在の野菊です。

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   目下、シロダモも卵黄色の小花を群がり咲かせています。常緑高木のシロダモの葉
   陰で小さな雪洞を灯しているような花は、逆光を受けて金色に光り輝いているように
   見えました。雌雄異株で雌株には花と前年の実が赤く熟している姿も同時に見られ
   る面白い樹木です。

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   小粒の貴石のようなムラサキシキブの実も色冴えてきました。平安の才女のイメー
   ジから名づけられたという紫式部。紫色の実をびっしりつけることから「紫重実、紫
   敷き実(むらさきしきみ)」と呼ばれていたものが、いつのころからか源氏物語の作
   者・紫式部を連想させて「紫式部」となっていったという説があるそうです。
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   上水新町の住宅街に取り残されたような植木畑では、ドウダンツツジが紅葉して真っ
   赤な緞帳を下げたよう!穏やかな小春日和に感謝しながら歩きました。
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by love-letter-to | 2010-11-15 00:19 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その58 小春日散歩

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   小春日和が続くようになりました。晩秋から初冬にかけての穏やかで暖かな陽気を日
   本では小春日あるいは小春日和と呼び、英語ではIndian Summer。暦の上ではもう
   「立冬」ですが、ポカポカ陽気の一日、ボランティアとして参加している立川市内のグ
   ループホームの散歩にお付き合いしました。

   グループホームは介護を必要とする認知症の高齢者が家庭的な雰囲気の中で、必要
   なサポートを受けながら共同生活を送るための施設で、介護保険制度で要介護2以上
   の高齢者が対象となっていますが、要介護度の高い方が優先されますから実際には
   要介護3以上の方が殆どだそうです。散歩と言っても 足腰も弱っておられる方が多い
   ので、ホームの周辺をゆっくり歩いて日向ぼっこして帰る程度です。
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   この日は同ホームを運営している社会福祉法人の理事長の所有している花梨(かりん)
   畑へ。砂川新田時代の地割を残す農地の一角に十数本の花梨が植えられており、枝が
   たわむほどの実をつけて熟し、辺りは黄金色に! 足の踏み場がないほど落果して甘い
   香りを漂わせていました。介護ヘルパーさんによると、この畑の花梨は在来種ではなく
   西洋花梨:マルメロだそうです。

   どちらもバラ科の落葉果樹ですが、西洋花梨はブッシュ状に枝が張り実を沢山つけると
   か。実を見ただけでは違いが分かりませんが、在来種の方が大き目だそうです。花梨も
   マルメロも歪というか無骨な形をしており、その歪さが故に若い頃から好き、好き、好
   き!下手ながらも絵に描いてみたくなりました。マウスペインティングです。
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   マルメロは一カ月ほどで成熟に達し、熟しきると自然の摂理のまま自らの重みで地面に
   落ち、腐爛しつつ地に還ります。人の老いもかくありて…。最近は自分の心に住んでい
   るものを探しながら歩いているような気がします。そしてグループホームの方々と私と
   認知度がの差はあまりなくて、苦笑することもしばしばです。下はホームの方々の貼り
   絵の共同作品です。毎月、溜息が出るほどの力作を完成させています。
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   実物は畳1畳大の大作です。マルメロもそのうち作品になるかも!
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by love-letter-to | 2010-11-07 17:12 | 道草フォト575 | Comments(1)