忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草フォト575 その74 三月を迎えて

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   記録的な豪雪や厳しい寒気に見舞われた地方にも春が訪れつつあるようで、相変わ
   らず寒暖の差が激しく、日替わりの陽気ながら二月も明日で尽きます。

   押しなべて春の野の花の開花が遅れていますが、茜屋橋の上流左岸の路肩に薄紫
   色の花弁がチラッと目につきました。まさか!と思いましたがキクザキイチゲでした。
   年々崩落が進んで堤の奥行が狭まっており、一斉の下草刈りも行われて、絶えてしま
   ったのではないかと気をもんでいただけに嬉しい姿でした。
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   崩れかかった路肩にかろうじて数株が開花していました。キンポウゲ科の多年草で一
   株に一輪の頭花をつけ、葉が菊に似ているので菊咲き一華。ほっそりした花びらは透
   き通るように淡いラベンダー色で、草丈はせいぜい15センチですから目立ちませんが。
   下流の境橋付近に自生しているアズマイチゲ(東一華)も一株に白い頭華を一輪つけ、
   花の姿もよく似ていますがキク科です。どちらも春に先駆けて咲くキューピッドです。

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   玉川上水堤では国の文化財指定に基づいて、今年度から東京都が策定した「史跡玉川
   上水・小金井桜整備活用計画」プロジェクトが始動し、その目的や整備工程を記した
   掲示板が各所に設けられています。両岸の欅などの伐採や下草狩りが徹底され、歩く
   と見通しが良く成り、明るくなっているのが実感できるでしょう。
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   小金井正門前から関野橋までは「名勝小金井桜」復活のモデル地区として今春から、
   小金井桜後継種の苗木(山桜)が植樹されています。この名勝小金井桜復活事業に小
   平市のボーイスカウト第5団のメンバーも参加。昨年の6月には堤でサクランボを拾い、
   その種を今年2月に苗床に蒔きました。4~5月には発芽して 1年で1メートルほどに
   成長するそうです。花が咲くのは5~6年先だそうですが、隊員の少年たちが成人する
   頃にはお花見もできるかも!
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   昨年の記録的な猛暑と例年にない厳しい寒さで、遅れていたテイカカズラの種子の
   散布も最盛期!喜平橋下流右岸では、落下傘のように開く寸前の冠毛を目の高さ
   の位置で見られて眼福に与りました。
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by love-letter-to | 2011-02-27 23:26 | 道草フォト575 | Comments(5)

道草フォト575 その73 御岳渓谷早春賦

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   立春に次ぐ春の第二弾、「雨水」を迎えました。降る雪が雨に変わり、降り積もった雪が
   溶けて水になる候。前夜からの雨が18日の朝9時過ぎには上がり、陽もにこやかに射し
   て来たので「やっぱり鈴蔵へ行こう!」と、友人と御岳へ。
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   青梅線御嶽駅からは多摩川沿いの遊歩道へ降りて上流へ。奥多摩連山の雪が解けて
   水嵩が増したのか、美しいアーチを描いた御岳橋の下では渓流が激しく岩肌に突進し
   ていました。心配していた強風も両岸が防風壁になって遊歩道沿いはポカポカ。「や
   っぱり来てよかった!」。
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   友人が岩肌にカキドウシ (垣通し)の花を見つけました。唇型の薄紫色の花の下唇に濃
   紫色の斑点が特徴のシソ科の多年草です。開花当初は茎が直立していますが、次第に
   茎が横に這って蔓状になり、垣根の下を通り抜けて増殖するので“垣通し”。傍らにはタネ
   ツケバナ(種浸け花)も!小平の路上で見かけるより一回り大きく“健康優良児”です。
   この花が咲くのを目安に種籾を水に浸け、豊作を祈りながら農事に取りかかったのが名
   前の由来で、春を告げる野草です。
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   1キロほど遡った神路橋まで来ると、視界が開けて渓流に釣り糸を垂れる人もチラホラ。
   対岸の御岳山・御嶽神社方面へ渡る橋なので神路橋。この橋の上からの眺めは超グ
   レート!緩やかに蛇行して来る渓流は地中海の蒼さにも負けないのではないかしら?
   対岸へ渡って急坂を登りきると、この日のお目当て土鈴展示館「鈴蔵」が目の前に。
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   土蔵の脇の斜面には福寿草が迎えてくれました。鈴蔵の館主・藤沼万治子さんによると、
   この地の在来種だそうで“青梅花”と呼ばれているとのこと。一重で花の径が通常の福寿
   草より大きく4~5センチはありそう。近隣からは消えてしまったそうです。
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   鈴蔵の別棟で今月27日まで全国から取り寄せた土鈴雛を中心に、木や粘土、紙など
   で手づくりした小さな雛人形が展示即売されています。私は毎年、干支の土鈴を求め
   に通っています。子供の頃、祖父母が特注してくれた段飾りは、戦時中に納戸に仕舞
   い込んだまま鼠に齧られて、あられもない姿になってしまいました。以来、雛節句は敬
   遠していたのですが、鈴蔵で土鈴雛に出会ってから、春を迎える歓びとして1~2点求
   めています。今春は「まめ入り」という生まれ故郷に近い伊予大洲の雛菓子に出会いま
   した。菱型をした粟おこし風のお菓子ですが、とても春らしい色が気に入りました。
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   土鈴雛の高さは5センチぐらいです。
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by love-letter-to | 2011-02-20 23:19 | 道草フォト575 | Comments(2)

道草フォト575 その72 春への助走

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   春の陽気がしばらく続いていましたが、「三寒四温」の倣い通り、建国の日前夜から
   寒戻りして断続的に雪が降り続き、畑土に待望のお湿りをもたらしてくれました。
   カラカラに乾いていた土もしっとりとして、一夜明けた今朝は草木も嬉々として見えま
   す。古くからの土地の方によると、この時期に雨や小雪が降ると空気が柔らいで、春
   に近づいていると感じるそうです。
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   最近は市街地の歩道ブロックの目地や割れ目で 冬を越す“ど根性タンポポ”が増えて
   きましたが、去る8日、今春初めて路上でタンポポの花に出会いました。あかしあ通り
   の起点・喜平橋近くの丸いポストの脇で。 あるかなきかの土の上で厳寒期を過ごす
   “ど根性!” 住めば都なのでしょうか?
   小平団地の集会場近くの紅梅では、野鳥の群がおしゃべりの真っ最中でした。鶯!
   それともメジロかしら?ズームを最大にして撮ってみたら雀でした。な~んだ雀か…。
   いささかがっかりしましたが、雀たちも街中から姿を消しているそうですね。
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   喜平橋から下流右岸を下って行くと、オオイヌフグリ群落もコバルト色の花弁をバッチ
   リ広げて、ハコベも!どちらも昨年より2~3週間は遅れて開花、小桜橋付近のアセビ
   (馬酔木))も小さな釣鐘型の花の房を目立たせ始めました。春は行きつ戻りつしなが
   らシナリオ通り進んでいるようです。
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   茜屋橋下流ではホトケノザ(仏の座)が兎のように耳を立て、下唇を突き出してアッカ
   ンベェしているみたい。仏様の台座のような葉の上で奔放に開花しているのは愉快で、
   羨ましい! よく「モグラさんは野草の名前をよく知っている」とか「野草に詳しい」と言
   われて恐縮してしまうのですが、何のことはない。触れても密着しても「No」と言われ
   ず、さび付いている感性や語彙の枯れた井戸を刺激させてくれるからです。散歩と兼
   ねてボケ防止に玉川上水は最高のフィールドです。
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   茜橋から新小金井街道を北上して、青梅街道との交差点近くの延命寺では、何と桜
   が開花していました。早咲きの河津桜か江戸彼岸でしょうか?
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          お 知 ら せ
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by love-letter-to | 2011-02-13 16:32 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その71 春の兆しを

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   季節の変わり目とされる節分を迎えて以来、劇的に春の陽気が訪れ、家を出る最初の
   一歩が軽くなりました。「そろそろテイカカズラの“落下傘”が飛んでいるかな?」と上水
   沿いへ。まず目についたのは小木の枝先に残っていた2枚の虫食い葉で、仮面のよう!
   人は温かいと簡単にコートを脱げますが、今冬の厳しい寒気に耐えてきた木々たちはや
   っと目覚めの時期に。仮面たちも、やがて新しい葉とバトンタッチすることでしょう。
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   毎年、寒明け前後からテイカカズラ(定家蔓)の莢果が裂けて、羽毛を付けた種子がふ
   わりふわりと落下傘のように浮遊するのが楽しみです。 定家蔓はキョウチクトウ科の
   常緑の蔓性植物で、鎌倉橋付近から中央公園にかけて南岸の高木にからまりながら
   よじ登り、冬でも濃緑色の葉を茂らせています。
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   その葉の間に一対の細長い実莢を下げ、熟してくると莢が弾けて、ぎっしり格納されて
   いる落下傘状の種子が風に乗って飛散していきます。羽毛は極細のシルク糸のよう
   で、その姿を目にして以来、私はストーカーみたいに追っかけを!6月頃に咲かせる
   白い5弁の花も船のスクリューみたいで、面白い植物です。
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   テイカカズラの名は、謡曲の「定家」に由来すると言われています。新古今集の撰に当
   たり、書家としても名高い歌人・藤原定家は後白河法皇の第三皇女式子内親王を慕い
   続け、幼くして神職を務め独身のまま49歳で病没した皇女亡き後は蔓となって彼女の
   墓石にまつわりついたという秘話が。真偽はともかく、歴史上の人物とクロスしたテイ
   カカズラの落下傘です。
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   暦通り春めいてきましたが、40日も乾燥注意報が続き上水堤はカラカラの砂漠状態で
   す。歩くと土埃がもうもうと舞い上がり、雨不足で蕗の薹も出てこないそうです。
   上の親亀の背中に子亀孫亀を乗せたように見えるのは…エゴノキの新芽です。
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   西武国分寺線を越えて500メートルほど西の新小川橋近くにある「玉川上水オープン
   ギャラリー」が開設2周年を迎え、オーナーの鈴木忠司さんの鉛筆画展を開催して
   います。欅や榎、クヌギなど6点の冬木立の画と玉川上水の立春写真を2月18日
   まで展示中です。
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      下段の画像は1月24日午後、鎌倉橋付近で写生中の鈴木さんを撮影。
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by love-letter-to | 2011-02-06 14:55 | 道草フォト575 | Comments(0)