<   2011年 03月 ( 4 )   > この月の画像一覧

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   3・11東北関東大震災発生以来、今月中に予定されていた会合や行事は殆ど中止に
   なり、不要不急の外出を控えていたのですが、ある青年から「どんなに強い雑草も最
   初はみんな小さな芽から、土や硬いコンクリートを 突き破って這い出てくる。僕らもみ
   んな負けずにがんばろう!日本中が一つになって今を乗り越えて行こう!」とメッセー
   ジを寄せられて、路傍の花を観察しながら歩くことにしました。

   玉川上水に向かう住宅街では純白の辛夷が開花していました。低温続きで世間は冷
   え込んでいても、草木は命のリズムに従って開花するのですね。その勢いに圧倒され
   ながらも巨大地震と津波で一瞬にして奪われた命、行方不明者が2万7000人を越し、
   まだその全容が把握されてなく深刻さが募るばかりです。
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   一位橋に差し掛かったところ、市立第四中学校グラウンドのフェンス際に柳が、それ
   は優しい黄緑色の芽を吹いていました。その芽柳にカメラを向けていると、通りかか
   った3人のシニア女性グループから「まあ、なんて綺麗なんでしょう!風は冷たく、大
   災害で世間の空気は冷え込んでいても植物は春を告げているのですね。元気を貰っ
   たワ、有難う!」と、声をかけられました。毎日のように上水堤を歩いても、頭上を見
   上げることがなかったとのことでした。

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   足元にも野の花が開花し始めていました。新堀用水のフェンス際では、キュウリグサ
   (胡瓜草)も小首をかしげた茎先にスカイブルーの花を二つ三つパッチリ!花径2~3
   ミリの小さな小さな花ながら、草叢にスタンプを押したように開花。茎葉をむしって嗅
   ぐと胡瓜のような匂いがします。
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   喜平橋の上流右岸にはヒメオドリコソウ(姫踊り子草)の小群落があり、兜と鎧をまとっ
   た軍団のように勇ましく見えました。葉陰から覗いている唇型のピンクの小花はあどけ
   ないのですが、繁殖力旺盛で休耕地や空き地などをたちまち占領してしまいます。 そ
   の生命力たるや!鎌倉橋から上流右岸でハナニラ(花韮)が真昼のお星様のようで、
   堤も春の装いに。
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   中央公園付近の堤では楓の仲間でしょうか?実生から30センチくらいに成長したらしい細
   い茎に2枚の赤い葉をつけており、植物の生命力に打たれてしまいました。

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   昨年の初夏、一度訪ねたことがある東京街道沿いの中古絵本専門店「ねこじたゴリラ
   堂」の店主・佐藤匡弘さんのブログ日記に、下記のようなメッセージが掲載されており
   感銘を受けました。今回の東北関東大震災に際して、日本だけでなく世界各国から励
   ましや見舞い、祈り、心のケア、被災体験などの膨大なメッセージがネットに掲載され
   て、言葉の力に救われたモグラですが、佐藤さんの詩は心のケアになりました。被災
   地の方へも届きますように!

   つらいですね。 
   苦しい。
   悲しい。
   不安でしょうがなくて、
   涙がこぼれてきて、
   胸を押しつぶされそうになって、
   何をどうしたらいいのかわからなくて。

   でも。でも。
   大丈夫です。
   大丈夫に決まっているんです。
   なぜなら、私たちは、彼らの子供だから。

   関東大震災を乗り越え、第二次世界大戦を乗り越え、東京大空襲を乗り越え、
   北海道から沖縄に至るまでの数え切れない程の地震、台風、火山噴火を乗り越え、
   ありとあらゆる、苦しみ、悲しみ、困難、苦難、艱難と立ち向かい、乗り越え、
   生き延びてきた人達の末裔なわけです。
   そんな、強く強く生きてきた人達の子供なんです。

   じゃあ、乗り越えられないわけがない。
   未曾有の危機だろうが、人類で誰も経験していないであろう苦難であろうが、
   乗り越えられる。
   きっとそうです。
   だって、私たちは、強く強く生きてきた人達の子供だもの。(3月14日記)
   http://nekozitagoriradou.cocolog-nifty.com/blog/blog.html
      ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇
   26日午後9時現在の警察庁による被害状況は死者1万489名、行方不明1万6621人。
   倒壊建物14万4194戸。東電福島第一原発事故の状況は経済産業省の原子力安全・保
   安院の27日午前の記者会見によると、2号機タービン建屋のたまり水から毎時1000ミリ
   シーベルト以上の高い放射線量が計測され、放射性物質は原子炉から漏れ出た可能性
   が高いという。
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by love-letter-to | 2011-03-27 16:58 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   未曽有の大災害をもたらした東北関東大震災発生から10日目に。壊滅的な被災地の
   惨状と情報の洪水に私の頭の中はカオス状態ですが、明日は春のお彼岸の中日を迎
   えます。大地震発生以来、首都圏でも真冬並みの冷え込みが続きましたが、昨日今日
   は春らしい陽気に。この人心地のつける温かさを被災地にも届けることができたら!と
   思いますが、三陸の春はまだ先送りされるようで…厳しい避難生活が続きます。
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   そんな折りですから道草歩きはしばらく中止しようかと思っていましたら、不測の停電に
   備えて地域グループ別に、一日3時間程度の計画停電が15日から4日間実施されまし
   た。日中の時間帯に停電になった 17日と18日は家にいても時間が長く感じられるだけ
   なので、道草歩きをすることにしました。玉川上水桜橋上流の枯葉堤の間に、ほのかな
   ピンク色のアマナがポツリポツリと開花していました。枯葉が保護色になり、気をつけて
   ないと見逃してしまいがち。6枚の花弁の傘を開いて、励ましか労りの言葉をかけられた
   ように思いました。
   そう、野の花の生命力は人の心を癒し、希望の灯をともしてくれます。命を育む大地が
   ある限り大震災からの復興も夢ではありません。そう自分に言い聞かせながら歩を進
   めました。
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   アマナの群生地と言っても上水堤では点在している程度ですが、柳宗民さんの「雑草
   ノオト」によると、チューリップの仲間でこの種は主に西アジアから地中海地方に分布
   しており、極東の日本に自生しているのは不思議だそうです。地下に球根があり食べ
   ると甘いので甘菜。かつては食用にされたのかも知れません。花の裏側から見ると赤
   紫色の筋がくっきり!しかし、曇りや雨の日は傘を閉じています。
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   草木瓜も朱赤色の豆ランプをチラホラ。ほっそりした枝の節々に花径1センチにも満た
   ないラッパ型の花を散りばめているのはウグイスカグラ。この果実は鶯の大好物だそ
   うで、神楽を舞うように鶯が枝から枝へ飛び交って食べるので鶯神楽の名称になった
   とのこと。まだチラホラしか開花していませんでしたが、これからが楽しみです。

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   小松橋付近ではキブシの花房が揺れていました。昨年より木は一回り大きくなり、黄
   緑色の花房の数も多くなり目立つようになりました。6枚の花びらからなる小花が数十
   個房咲きしている姿から黄藤とも呼ばれますが、果実がタンニンを含むため黒色の染
   料に用いられるヌルデ科のフシ(五倍子)のにされるので木五倍子の名称になったそう
   です。舞子さんの簪に似ています。風で揺れているのに「また余震!」かと緊張してし
   まったのは、3・11ショックの心的外傷後ストレス障害PTSDかな?
   本日の午後。石巻市の北上川流域の瓦礫の下から80歳の祖母と孫の16歳少年のが
   奇跡的に救出されました。九死に一生を得た被災者の命を大切にして上げたいです。
           ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇
   忘備録として現在の被害状況をを記録してみると…。20日午後9時現在の警察庁に
   よる被害状況は死者8450名、行方不明1万2931人。倒壊建物12万7570戸。過酷
   で先行きの見えない避難生活を送っておられる方々は約39万人と伝えられています。
   加えて東京電力福島第一原子力発電所は予断を許さない危機的な状況が続いてい
   ます。
 
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by love-letter-to | 2011-03-20 23:23 | 道草フォト575 | Comments(0)
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    春に近づくどころか真冬並みの寒気が続く中、想像を絶する東日本巨大地震が起き
   てしまいました。三陸沖を震源地とするマグニチュード9.0。気象庁観測史上最大最悪
   の規模の地震に続いて、三陸沖は巨大な津波に襲われ壊滅状態に。しかも福島原発
   の原子炉も危機的な状況で、とても“道草”などしている場合ではありませんが、3.11
   の数日前に上水の商大橋付近で撮影したマンサク(満作)の花びらの縮れは、不穏な
   世相を象徴しているように思えて…。
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   修羅は阿修羅の略で元々は古代インドの神の一族だそうですが、後に帝釈天など天
   上の神々に闘いを挑む悪神とされ、仏法でも地下や海底に住み絶えず闘争を挑む暴
   れん坊とされており、今回の巨大地震・津波はまさに春の阿修羅が牙をむいて襲いか
   かってきたようです。その前には文明の利器も無力だと知らされました。春の花の開
   花に先駆けて“まず、まんず咲く”との意も込められているマンサクが咲いたのに、何と
   お寒い春でしょう!
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   三陸沖沿岸に押し寄せる津波に呑まれ、押しつぶされ翻弄されて行く都市機能や集落、
   田畑…テレビで報道される画面はSF映画やCG動画も及ばない現実!その甚大な被害
   の全容が把握され、被災者の救援が行き渡るにはまだ時間がかかりそうですが、いざ
   という時にも一枚の風呂敷があれば、防寒防災、貴重品や身の回り用品を肌身に付け
   るなど多様に利用できる「風呂敷のワークショップ」へのお誘いを。風呂敷王子とも呼ば
   れ、風呂敷を通してエコライフを自然体で実践している横山功さんの風呂敷の結び方講
   座です。
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   浅草生まれ、かっぱ橋で明治初期から料理・菓子器具の商う老舗の二男で、蝶や虫
   捕りが出来なかった環境に育ったせいか「まだ少年期を卒業してない」そうで、学生の
   ような雰囲気を残しながら一児のパパです。物があふれた自室を片付けようとしても、
   デパートなどの紙袋やレジ袋など使い捨て文化を見直さないとダメだと、もやもやして
   いたある日。祖母の箪笥で一枚の風呂敷を見つけて、試しに旅行用品を包んでみたら
   結び方によって大きさも形も自由自在!「これは便利!」と、風呂敷包みを背に格安
   の青春18切符で途中下車を愉しみながら京都旅行を快適に。
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   以来、武蔵野美大への通学にもシンガポールツアーにも風呂敷包みを活用して、昨年
   7月に誕生した長男虎之介くんを抱っこするスリングにも風呂敷で代用。虎之介くんも
   至極お気に入りだそうです。そうした風呂敷の活用法も楽しいけれど、横山さんの柔軟
   な考え方や気取らないトークに接してみると、無駄を見直しシンプルな生き方を再発見
   する機会になるでしょう。是非ご参加を!各地で風呂敷講座が開かれ大好評です。
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      「風呂敷ワークショップ」は下記の通りです。
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by love-letter-to | 2011-03-13 14:01 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   奈良東大寺のお水取りの行事が始まり、冬眠をしていた虫が穴から出てくる啓蟄の候
   を迎えたというのに、雛まつり寒波の後遺症が続いて春は足踏みしています。そんな折
   り、小平の歴史的景観の一つであった「元範多農園の蔵」が取り壊されるという寂しい
   ニュースが届きました。
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   元範多農園について詳しくは、下記のアドレスでモグラ通信の「在りし日の範多農園」
   シリーズを見て頂きたいのですが、今から遡ること約75年、昭和12~13年にかけて小
   金井カントリーゴルフ倶楽部の北側一帯(小平市鈴木町2丁目722番地)は日英混血の
   実業家ハンス・ハンターが、迫りくる大戦を予知して、鉱山事業や奥日光中禅寺湖畔で
   の国際交流事業を整理した全資産を注ぎ込み、自給自足の余生を送るために農園を築
   きました。日本国籍も復元して後は範多範三郎として昭和22年9月64歳で没しました。
   http://www.h4.dion.ne.jp/~mogura1/hantanouen/1hunter/1hunter.html   
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   1万6000坪にも上る広大な敷地のうち、小金井カントリーGCに接した4000坪の屋敷
   内に、麻布宮村(現在の麻布十番)の彼の別宅から白壁の土蔵を移築。元は大岡越
   前守屋敷にあったと伝えられる蔵でした。いかにも粋好みのする蔵で、日本の伝統家
   屋を好み、“家道楽”を自称していたハンス・ハンターが一目惚れして手に入れ、別宅
   に移築したそうです。それまでにもあちこち転々とした数奇な蔵で、“めかけ蔵”とも呼
   ばれていたとか。
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   その真偽を求めて20年来、ハンス・ハンターの足跡や彼に縁の土地や人を訪ね歩いて、
   まとめたのが上記のHPです。歴史上に残る偉人ではないかも知れないけれども、彼の
   父アイルランド出身のエドワード・H・ハンター、長兄のリチャード・ハンター(範多龍太郎
   )含めて一家が、日本の近代化に寄与した功績はあまり知られていません。日立造船
   や住友生命保険の前身、東洋鉱山などの基礎を一から築き、中禅寺湖のリゾート・観
   光を手掛けた草分けでもあります。
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   そんな歴史と功績を秘め、ミステリアスな魅力も残している元範多農園の名残りを留
   める跡地「日本植物防疫協会」「残留農薬研究所」の敷地も売却され、蔵も近く消えて
   しまうことに。この蔵を所有している「日本植物防疫協会」では、病虫害による植物防
   疫に関する資料の展示蔵として、2007年6月から一般にも公開して、元の所有者ハン
   ス・ハンター範多農園の紹介にも力を入れてくれました。その内の田中良明さんと内久
   根毅さんのお二人は、「本業にも鱒釣りや蝶のコレクション、蘭や高山植物栽培など趣
   味にも飽くなき探究を続け、スケールの大きい生き方をしたハンス・ハンターにはまっ
   ちゃった」そうです。
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   蔵の保存についても東京都や小平市に働きかけ尽力して下さったのですが、不況が
   回復しない時勢ですし、“文化財” としてのお墨付きがないということで、歴史的背景
   も建造物としての価値観も顧みる目を持った人がいなかったとのこと。各地で歴史的
   景観を活かした町づくりで活性化が進められているのに、地元には人材がないのかな?
   そうした意味でも寒い春です。「襟裳岬」の歌詩のように、何もない春です。伝統的な
   短冊型農地も小平市内ではほとんど見られなくなりました。
   今回は異色の「道草フォト575」になってしまいました。
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   上は蔵の裏面(今年3月2日撮影) こんなに美しいフォルムの蔵は全国でも珍し
   いのでは?壊してしまったら二度と復元はできないのです。
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by love-letter-to | 2011-03-06 14:54 | 道草フォト575 | Comments(2)

忘れ得ぬ人々&道草ノート折々


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