忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草フォト575 その87 降り降らずの雨に

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   関東甲信越も去る27日に梅雨入りしたそうで、開花し始めたヤマボウシ (山法師)
   も空模様と相談しながら急ぎ足で訪ねました。例年より12日も早く梅雨入りしたのは、
   気象庁の観察史上2番目の記録だそうですね。道々エゴノキの落花がおびただしく、
   “落花曼荼羅”を見るのも梅雨入り前の楽しみだったのに…。
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   商大橋下流40~50メートル左岸、新堀用水際にかなり大木のヤマボウシが一本。
   どなたかが幹に手書きの名札を下げて下さっていますが、緑道からは花を見るの
   は難しいので、気づかない方が多いでしょう。商大橋を渡って平櫛田中彫刻美術
   館の生垣付近から眺めると、ヤマボウシの葉の茂みに、竹とんぼが一斉に飛び
   立ちそうな姿で、開花していました。雨がポツポツ落ちてきたので急いで撮影!
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   ヤマボウシは本州から九州に分布するミズキ科の落葉亜高木で、朝鮮から中国に
   も分布。街路樹や庭木としても人気があり、よく見かけますが本来は山地の谷間な
   どに生育。中国名では「四照花」と称され、枝いっぱいに花が咲いた時に四方を照
   らすようだからとのこと。上水沿いヤマボウシは園芸種より花は小さめで、趣きもか
   なり違って見えます。白い花びらに見える菱型あるいはハート型の4枚は総苞で、
   中心部の球形が実は花の集合体です。その球体がお坊さんの頭に見えることから
   山法師。万事アバウトなモグラは数年前まで山帽子だと思い込んでおりました。

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   ヤマボウシの付近で甘い香りがするので見回したら、スイカズラが純白から黄色に
   色づきつつ芳香を漂わせていました。長めの嘴を開いたような花弁は上向きが3~
   4枚に分かれて見えます。咲き始めは真っ白ですが、最盛期が過ぎる頃から黄色に
   変っていきます。
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   白を銀、黄を金に見立てて一名金銀花とも。和名は吸蔓、あるいは冬にも葉が落ち
   ないことから忍冬(にんどう)とも呼ばれています。

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   「童は見たり 野中のばら」で始まるゲーテの詩にウェルナーやシューベルトの
   作曲で有名な「野ばら」も、上水堤で愛らしい花を。ただゲーテが愛したドイツ
   の野ばらとは違うようで、「紅におう」「赤きばら」ではなく、ほんのりしたピンク
   色が殆どです。
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   このゲーテの詩は作曲家にとても人気があり、シューベルトとウェルナーの曲以
   外にも、分かっているだけで154もの「野ばら」 という曲があるそうです。
   また訳詩もシューベルトとウェルナーの曲では微妙に違うのが私には不思議でし
   た。どちらも近藤朔風の訳詩なのですが…。
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by love-letter-to | 2011-05-29 19:34 | 道草フォト575 | Comments(2)

道草フォト575 その86 卯の花の咲く頃

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    卯の花もそろそろ見納めになりそうで、午後から出かける予定にして
   いたのですが、雨になってしまいました。五月雨(梅雨)よりはひと
   足早い今どきの雨を、卯の花壊し( うのはなくたし ) と称するそうで
   す。卯の花を散らしてしまう雨ということで季語になっています。
   
   卯の花と言えば、まず浮かんでくるのは「卯の花 匂う垣根に…」の歌
   詞で、夏は来ぬ」の季節感とかつての暮らしが見事に伝わってきます。
   旧暦の卯月に咲くから「卯の花」と詩歌では使われることが多く通称さ
   れていますが、アジサイ科の落葉低木で、幹が中空になっているから植
   物名は空木と書いてウツギ。
   白い5弁の花を房状に密集させ、そのモコモコした姿から豆腐の搾りか
   すを“卯の花”とも。日本ならではの素晴らしい表現ですね。
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  桜橋上流左岸に植わっている数本には毎年、卯の花の名に相応しく 沢山の
  花を咲かせます。その北側の旧家には20年ほど前まで水車の遺構が残って
  おりました。
  水車に水を送るために引かれた堀跡もくっきり見えたのですが… 消えて久
  しくなりました。短冊型農地で、隣家の畑の境界に植えられていた卯の花
  の生垣も見られなくなり、佐々木信綱作詞の「夏は来ぬ」の風景も遠のい
  てしまいました。
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  上水堤にはウツギの他にマルバ(丸葉)ウツギ、コゴメ(小米)ウツギ、
  ガクウツギもあり、卯の花の咲くころは緑が滴り、草木の花が咲き香る
  候です。
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  桜橋~商大橋にかけては、頭上にミズキも淡い黄白色の見事な花房をた
  わわにつけ、風にユサユサ揺れているのをじっと見ていると、小舟に揺
  られている気分に。
  上水堤で最も本数が多く“子沢山”のエゴノキの花、ヤマボウシの個性的
  な花も咲き始めましたが、武蔵野の花の香りの香水があるのをご存じ?

    ♡♡ 武蔵野の花の香り香水は如何? ♡♡   
   
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  梅や蠟梅、沈丁花、スミレ、椿、桜、藤、クチナシ、紫陽花、百合、秋桜
  など、和の香りを原田知子さんというとても素敵な女性パーヒューマーが、
  武蔵野の花を訪ねては、彼女の感性で香料をブレンドしてオリジナルな香
  水に。日本女性のテイストや感覚にフィットするよう、控えめで爽やかさ
  が“命”の香水です。現在約60種いずれも30ml入りボトルで3,990円とお値
  段も手ごろです。嬉しいのは1ml入りのお試し用ミニボトル5本セットが
  あり、890円(送料と振込料別途)で取り寄せられます。
   詳しくは「武蔵野ワークス」のHP:www.azaban.com
   
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  山紅葉はもうこんなプロペラのような莢果をつけています。ピンク色が
  キュート!

   ◇◇◇ 麻生工房で ネコ・ねこ・猫 展 ◇◇◇
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   遅ればせながらお知らせを!猫ちゃんファンはぜひ!
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by love-letter-to | 2011-05-22 21:35 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その85 緑のトンネルで

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   上水堤は今まさに緑のトンネル!瑞々しい若葉から青葉に変わりつつある緑のトン
   ネルの下を歩いていると、風まで緑色に染まって心地よく感じます。でも心地よい風
   ばかりでなく、時には憎たらしいくらい強く吹いて…。
   小桜橋下流へキンポウゲ(金鳳花)に会いに行った時もそうでした。花径3センチ前
   後の黄色の花はエナメル光沢があり、初夏の陽射しを受けて金色の釦がキラキラし
   ているよう。数本に枝分かれした細長い茎は折からの風に煽られて、ピントを合わせ
   るのが難しかったけど、どんな風にも強弱があり静止する一瞬を、力まずに待つのが
   撮影のコツみたい。草木の花を撮り始めて7年目にしてやっと、その呼吸が分かりか
   けてきました。
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   キンポウゲの方も風吹くままに、しなやかに咲いて生の歓びをキラキラさせている
   ようでした。その光り輝くイメージに似合わず通称はウマノアシガタ。根生葉が馬
   の足の形に似ていることからだそうですが、実際には馬よりも鳥の足に似ているよ
   うに思うのですが…。二輪草、福寿草、クレマチス、クリスマスローズ、トリカブトも
   キンポウゲ科の仲間で、いずれも花はチャーミングですが有毒植物だそうです。
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   キンポウゲの近くには、フタリシズカ(二人静)がひっそりと白い花穂を掲げていまし
   た。幼名牛若丸、後の源義経の愛妾で白拍子(舞妓)、平安末期の悲劇のヒロイン
   として今日も語り伝えられる静御前のイメージに因む野草の一つ。源平の戦いの後、
   兄の源頼朝と対立した義経との仲を裂かれ、捉えられて 当代一とされた白拍子の
   舞いを強要されたという。その静御前が手にして舞った鈴の形に似ているとも言われ
   る花穂には、米粒大の白い花が点々と清楚です。センリョウ科の多年草で、同属種
   のヒトリシズカ(一人静)も僅かですが久右衛門橋下流に。センリョウ科の花は花弁
   をもたないとのこと。
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   帰途、あかしあ通りで風に乗って甘い香りが!見上げたら街路両側のニセアカシア
   に花穂が揺れていました。これまでになくたわわに花穂をつけており、木によっては
   白く染めるくらい沢山の花が見られました。植樹されて約40年、このところ年々、花
   穂をつける木が増えてきました。
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   西田佐知子の甘いハスキーな歌声でヒットした『アカシアの雨がやむとき』や石原
   裕次郎の『赤いハンカチ』、北原白秋の『この道』に歌われているアカシアは実はニ
   セアカシア(贋アカシア)で、“贋”がつくのを避けて別名のハリエンジュと呼ばれるこ
   とも。北米原産マメ科ハリエンジュ属の落葉高木で明治初期に日本に渡来した当
   時はアカシアと呼ばれていましたが、その後、本来のアカシア(ネムノキ科アカシ
   ア属)の仲間が日本に輸入されるようになり区別するためニセアカシアの名称に。
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   薬用植物園では“なんじゃもんじゃ”の木として親しまれているヒトツバタゴ(一つ
   葉タゴ)が花盛りでした。学名通り雪が降り積もったように!
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by love-letter-to | 2011-05-16 00:03 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その84 追いつ追われつ

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   毎日が日曜日のような“サンデー毎日夫人”になって久しく、ゴールデンウィークも関
   係ないと言えば関係ない日々ですが、野の花は開花ラッシュ!花を追い追われて
   るようなシーズンです。それは逃げ水を追って歩くようにも思えます。希少になって
   珍重される野の花もあれば、抜いても抜いても蔓延って迷惑な類もありますが…。
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   スカンポもかつては道端にわんさか生えていて、その葉や茎をかむと酸っぱくて顔を
   しかめた頃が思い出されます。正式名称はスイバで、上水周辺で見かけることはあ
   っても、花が咲いている姿は見かけなくなりました。ところが先日、小平団地の芝生
   に飄々と立っている姿に子供の頃が蘇ってきました。細っそりと枝分かれしたした茎
   に、赤い小粒の花を密集させた姿は剽軽で 「こんなに可愛らしかったかしら!」と見
   直しちゃいました。雌雄異株で花穂が赤いのは雌株、白っぽいのは雄花穂だそう。

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   上水の商大橋付近ではセリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)が、薄紫色の小さな花を揺ら
   せていました。やはり雑草の類ですが、その名前のように燕が飛んでいるような姿は
   ユニークで、芹の葉のように切れ込みの深くひときわ瑞々しい葉も五月の風を感じさ
   せてくれました。中国原産のキンポウゲ科の一年草で、日本に入ってきたのは明治
   時代だといわれています。愉快なのは英名ではラークスパー、つまりヒバリが囀って
   いる姿とネーミングされています。同じ鳥の姿を連想しても、日英で燕とヒバリの違い
   が!
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   この季節のセレブリティ、キンラン(金蘭)もゴールデンウィーク中が見頃でした。
   昨年より1週間ほど遅れていましたが、気温が上がるとどっと笑うように開花!小さな
   鈴型の花をつけた姿はエレガントで密やかですが、茂みでもひときわ目を引く存在です。
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   私は開きかけの妖精のような姿に惹かれるのですが、上水新町地域センターで行き
   会ったカメラマンは「中心部のオレンジ色の花唇が見えないキンランは物足りない」と
   話しておりました。微笑んでいるよりゲラゲラ笑ったのが、お好みらしく一眼レフを据え
   てじっくり撮影していました。
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   キンランよりさらに楚々として目立たないギンラン(銀蘭)にも出会い、東日本大震
   災・福島第一原発事故以来50日余、萎れがちだった気持ちに灯をともしてくれたよ
   うに思います。被災地の復興も原発事故対策にも、わずかながら先行きが見通せ
   るようになりました。時折り取り寄せていた仙台・笹蒲鉾の老舗からも、地方発送
   再開の朗報が届きました。

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   森田オープンガーデンも菜の花、カモミール、モッコウバラ、ラグラス(バーニーテール
   =野兎の尾)、ウツギ、ブルーベリーの花、菖蒲などが咲き競っていました。上水の
   新緑をバックにした景観は牧歌的で、ちょっとした旅気分に!オーナーの森田光江さ
   んによると、基本的にはこぼれ種から育つに任せているそうですが、毎年、違った演
   出や表情が見られるのも楽しみです。
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   今春は、濃紫色の筒型の花を下向きにつけていたセリンセが新顔でした。南ヨー
   ロッパ原産ムラサキ科の一年草で、本来の野生種は紫色と黄色のツートンカラー
   (先端が黄色になる)の筒のような形をした花を咲かせるのですが、日本でよく見
   られるのは筒状の花全体が紫色になるプルプラスケンスという品種とのこと。
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   蕎麦ランチを期待していたのですが、めん処「松根」は一時間待ちでした。

      ♪ ♪ ♪ NHKテレビで13日に森田ガーデンを紹介 ♪ ♪ ♪
   NHKテレビの取材班が訪れており、5月13日の午前11:05~12:00「こんにちは
   いっと6けん」で放映される予定だそうです。その取材シーンを1~2カット撮らせ
   てもらいました。
   この「道草フォト575」ブログ76=3月13日で紹介しました「風呂敷王子」の横山
   功さんも5月11日の同番組で紹介されるそうです。
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by love-letter-to | 2011-05-08 11:34 | 道草フォト575 | Comments(2)

道草フォト575 その83 風薫る候

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   今日から5月。そして5月初めての日曜日。5月1日はヨーロッパでは春の訪れを祝う
   日で、世界各地で労働者が統一して権利要求と国際連帯の活動を行なう日ともされ
   てきました。今日は東日本大震災の被災地支援や福島第1原発事故の早期収束と
   被害補償(賠償金)」の実現をスローガンに掲げ、全労連系の第82 回メーデーが全
   国で開かれたそうです。
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   先日、小金井市で開かれたホームコンサートに参加しての帰途、バス停の近くに広が
   る若葉青葉に誘われて、学芸大正門前から脇道を探しながら自宅まで歩いてしまいま
   した。万歩計は持参してなかったけど、多分1万歩は歩いたはず。
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   街路や庭木のハナミズキ(アメリカヤマボウシ)が4枚の苞を羽ばたかせて、空に向
   飛び立たたんばかりに満開! 桜の苗木と交換にアメリカから来日して1世紀近く、
   すっかり日本の晩春を代表する花になってきました。一見ハナミズキの花びらに見
   えるのは苞で、中心部の粒状の集まりが実の花です。
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   貫井北町、上水南町の住宅街をぶらりぶらり、やがて玉川上水の茜屋橋上流に達
   しました。途中、サレジオ学園の近くでタンポポが結実して繊細な綿毛をふんわり!
   落下傘のような冠毛を実に巧みにつなげた球体は、人の技では及ばない繊細さと
   精巧さで感動するばかり。
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   「風よ吹かないで!壊さないで!」と、声掛けたくなりますが、崩れて飛び立つのは
   新たな命の運び屋さんでもあります。そうして路傍や空き地、歩道ブロックの目地
   にもタンポポは仲間を殖やしてきたのですね。でもタンポポが路上から消えてしま
   ったら、大震災と大津波に襲われた被災地のような寂しい灰色の地になってしまう
   のでは?
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   上水堤ではホウチャクソウ(宝鐸草)が瑞々しい花筒をひっそりと下げていました。
   法堂の軒の四隅に取り付けた宝鐸に似た姿は、清楚で気品に満ちて野に平安を
   もたらす使者の一つでしょう。
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   喜平橋近くではナガミノヒナゲシ(長実雛芥子)、アメリカフウロに出会いました。
   どちらも外来植物ですが、繁殖力旺盛で至る所に広がりつつあります。
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   小平団地の東側の通りに差し掛かると、葉桜になった桜樹の下でオオアマナの群
   落が目につきました。花径4~5センチで開花すると純白ですが、蕾や萼の濃緑色
   が白一色の群落にシャドウ効果を添えています。
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   地中海沿岸地方原産のユリ科の多年草ですが、十字軍によりイギリスにもたらされ、
   ヨーロッパで品種改良されたたそうです。六枚の花びらに見えますが外側の三枚は
   萼で、内側の三枚が花弁です。日本には明治末か大正初期に移入され、アマナに
   似ており一回り大きいことからオオアマナ(大甘菜)。各地で野生化しているそうで
   あちこちで見かけるようになりました。別名はベツレヘムの星とロマンティック!
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by love-letter-to | 2011-05-01 14:59 | 道草フォト575 | Comments(2)