忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草フォト575 その104 秋風に導かれて

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   3連休をはさんだ秋彼岸も今日で開けます。その3連休の中日に奥日光・中禅寺湖
   へ。ここ3年、毎年9月24日にはかつて小平に広大な農園を有していた日英混血の
   実業家ハンス・ハンター(範多範三郎) を偲ぶ会に参加するため、中禅寺湖畔を訪
   ねております。彼の足跡についてはHP『在りし日の範多農園を訪ねて』を参照して
   頂くとして、彼の存在を知って以来四半世紀近く、見えない糸に導かれて今日まで
   来たように思います。その間、サプライズと幸運としか言いようのない出会いを重ね
   てきました。
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   9月24日は昭和22年、64歳で他界したハンス・ハンターの命日に当たります。
   偲ぶ会は彼が中禅寺湖畔に設けていた別荘跡で午後3時から開かれました。鱒釣り
   を中心とした一大リゾート建設と国際交流の壮大な構想を描いて、その根拠地とした
   のが西六番別荘。湖畔に大きく突き出た大崎にあり、一帯には西四番、西五番別荘
   も設けて政財界人や各国大使館員らの迎賓館として使用されていたそうです。
   いずれも豪壮な和洋折衷建物でしたが、太平洋戦争開戦の間近に火災で全焼してし
   まいました。西六番別荘ホールの暖炉の煙突だけが墓碑のように焼け残っており、そ
   の暖炉の焚口に蘭を献花するのが偲ぶ会のメーンセレモニーです。
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   献花した蘭を湖水に投じた後は、ハンターの愛したウィスキーや鱒釣り、生前に縁
   のあった方々の話を楽しみ、ディナーを囲みながら懇親会を夜の10時頃まで。今
   年はカフェ・レストラン「シェ・ホシノ」のオーナーシェフ星野仁志さんが、愛用のギ
   ターで「禁じられた遊び」「アルハンブラの想い出」などで盛り上げ、しっとりと聴か
   せてくれました。

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   中禅寺湖畔は彼岸の中日から最低気温が6度Cに下がり、猫の目のように天候が変
   わりやすいので毎年一喜一憂させられますが、翌25日は珍しく快晴! 男体山の頂
   上付近にかかっていた雲も次第に取れてきたので戦場ヶ原へ。アバウトでノープラン
   ながら湯本温泉行きの路線バスに飛び乗り、赤沼で下車。そこから湯川に向かって
   設けられた木道を遡上してみることにしました。土地の方の話では、秋口からの断続
   的な豪雨と台風15号の影響で、戦場ヶ原一帯は池と化しているとのことでしたが、木
   道は心地よい足音を響かせてくれました。
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   男体山の北側を全貌できるテラスからは、芒の穂が「おいで、おいで」と手招きをして
   いるようで、この日も見えない糸に引かれて戦場ヶ原へ来たように思いました。
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   草紅葉にもちょっと早めでしたが、ホザキシモツケ(穂咲き下野)の枯れ穂の群生の中
   に白樺やカラマツの若木が点在して、雄大な景色を楽しみながら青木橋上流まで往
   復。片道1時間ほどでしたがカンボクには赤く熟した房が下がり、シロヨメナ(白嫁菜)
   やリンドウも遠慮がちに淡い青紫色の花を。
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   行き交う子供たちまで「コンニチハ!」と声を掛けてくれ、出会いと別れを重ねて戦場ヶ
   原を後にしました。
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    ♪♪♪ オータム・ジョイント・コンサート ♪♪♪    
   秋風が心地よく、叢では虫の音が冴え、木犀の香りもそろそろ漂い始める季節を迎え
   ました。四季折々の花を楽しませて下さっているオープンガーデン柴山邸のたづ子夫
   人が指導されている女性コーラス「プロティア」と松が丘女性合唱「メゾフォルテ」など
   で組織しているオータム・ジョイント・コンサートが10月2日(日)の午後、ルネこだいら
   で開かれます。お時間がありましたら、ご一緒に如何?
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by love-letter-to | 2011-09-26 16:08 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その103 耐えがたき残暑

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   9月も半ばを過ぎたのに太陽が吠えているような暑い一日でした。台風15号と16号が
   南大東島付近を北上しているそうで、小平付近で秋が感じられるのは、やはりお彼岸
   過ぎになるのでしょうか。
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   お彼岸と言えば、玉川上水駅近くの上水堤に彼岸花が2輪真っ赤に燃えていました。
   真夏日を40日記録した昨秋も、たしか20日頃に開花しました。
   ボランティア先の特別養護老人ホームへ向かう途中にある児童公園では、三連休だ
   というのに遊ぶ子らの姿がなく、時間が止まったみたい。ブランコも滑り台も照り付け
   る太陽に沈黙しているようでした。

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   その児童公園の近くにある里芋畑では、クッション大に育った葉が疲れ切ったように
   見えました。畑のオーナーの話では8月半ば過ぎから雨が多かったので里芋の生育
   状態は良好だそうです。

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   ある方の個人住宅ながら、古くからの雑木林や植生を守るために有志で立ち上げた
   NPO法人「グリーンサンクチュアリ悠」の一角では、ハナトラノオ (花虎の尾)が秋暑
   に疲れた目を和ませてくれました。北米バージニア州原産のシソ科の多年草で、淡
   いピンクの唇型の花を四角垂の茎の溝に沿って下から上へ開花させていきます。上
   水堤でも一位橋下流で見られます。
   花がオカトラノオ(丘虎の尾)やヤマトラノオなどに似ており、花が美しいので 花虎の
   尾の名前に。四角垂の茎から角虎の尾とも。虎の尾の名がついた花は名前とは違っ
   て優美な花が多いですね。
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   明日の敬老の日を前に、総務省が発表した65歳以上の高齢者人口は2980万人と
   なり過去最高に。昨年に比べて24万人多く、総人口に占める割合は23.3%。また、
   全国の100歳以上の高齢者は9月15日時点で4万7756人となり、前年比3307人増
   だそうです。今日参加した特別養護老人ホームの「長寿を祝う会」でも98名の利用
   者のうち90歳以上が41名で、42%が90代ですから移動も食事も介助を必要とされ
   る方が殆どでした。ますます少子高齢化が進むと、誰が介助するのでしょうか…。10
   年後、20年後を考えると、肌寒くなりました。下は開花盛りの仙人草の花。
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   清楚なj純白の花もやがては仙人の顎髭のような白髪に覆われた実に。 
   
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by love-letter-to | 2011-09-18 23:40 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その102 思い種々

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   先の台風一過、風が変わったと感じられたのに…また真夏の暑さが戻って“秋暑
   し”の今日。9・11同時多発テロから10年目、3・11東日本大震災から半年。人災
   と天災の違いを超えて、同時代に生きる一人として、そのショックは言葉に尽くせ
   ず、惨状が目に焼き付いたままです。
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   そして明日に仲秋の名月を控えた今宵の月は小望月。満月よりも満ち足りない月
   の方が好きな私。二十四節気の一つ白露に入り、想いくさぐさ(種々) の候にグリ
   ーンロードを花小金井方面へ。鈴木用水オープンガーデンには花の端境期にも関
   わらずオミナエシ(女郎花)や千日紅、百日草、メランポジューム、おいらん草など
   が水路跡を色鮮やかに埋めており、種まきや草取りなど一切の管理をして下さって
   いる方の笑顔が偲ばれました。
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   色とりどりの花の傍らに、涼味を漂わせていたのは初雪草。トウダイグサ科ユー
   フォルビア属の非耐寒性一年草で、ユーフォルビアと通称されているようです。
   オリーブグリーンの葉の縁に粉雪が降りかかったようで、近づいて見ると花も咲
   いておりました。
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   花径が1センチ前後と小さく葉と同系色で目立ちませんが、残暑の陽射しの下
   で、雪の結晶のようにも見えました。

   オミナエシ(女郎花)の近くでオイランソウ(花魁草)が咲いていると、花の名前
   の由来が気にかかって…。「おみな」は元々は「女」の意で、「えし」 は古語の
   「へし(圧)」で、美女を圧倒する美しさから名づけられたという説。餅米のご飯
   (おこわ)を「男飯」と言ったのに対し、「粟ご飯」 のことを「女飯」と言っており、
    花が粟粒のように黄色くつぶつぶしていることから 「女飯」→「おみなめし」→
   「おみなえし」となった との説も。漢字で「女郎花」と書くようになったのは平安
   時代半ば頃からとのこと。
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   オイランソウの方は花忍(はなしのぶ)科フロックス属の多年草で、花の香りが
   花魁の白い粉の香りに似ているから、この名前になったらしい。6月半ばから開
   花してピンクから濃いピンク、白などの花もあり別名は草夾竹桃。花魁草の色香
   に惹かれてか黄揚羽が!
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     ・・・ みんなちがって みんないい ・・・
   「みんなちがって、みんないい」「わたしはふしぎでたまらない、黒い雲からふる
   雨が、銀にひかっていることが」など、深い眼差しと心に寄り添ってくれる言葉
   で紡がれた金子みすゞの詩に、イラストを添えた手作り絵本は如何?
   西東京市で「猫の手舎」工房を立ち上げた鈴木澪さんが7年かけて515編全詩
   のイラストを完成させたそうです。その澪さんのイラストを添えた詩画集を、夫の
   かづをさんが印刷製本したハガキサイズの和綴じ絵本です。春・夏・秋・冬・フリ
   ー各編に、金子みすゞの詩を16 編収録。各編1000円で受注して、ネーム入り
   で製本してくれます。サンプルは小平市花小金井南町2丁目「茶房 萌木」に展
   示してあります。水木金土曜10~18時営業。さらに澪さんの原画展も。
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     ♪♪♪ 猫の手舎連絡先:☎042-467-2285 ♪♪♪
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by love-letter-to | 2011-09-11 15:08 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その101 母なる多摩川で

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   のろのろ台風の影響で、かれこれ1週間も不安定な天候が続いてうんざり。湿気
   を含んだ空気で気分までねっとりしてしまいますが、先週の日曜日、ボランティア
   先の医療機関の恒例バーベキュー大会で多摩川べりへ。青梅線宮ノ平から多摩
   川に向かって下ること10分足らず。道々には仙人草が立木にからまり、白い花の
   盛りでした。
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   前夜まで降り続いた雨で滑りやすく、霧が立ち込めて墨絵の世界だったのですが、
   正午前から晴れて暑くなってきました。都民にとって母なる多摩川の流れは、昨年
   に比べて速く水量が多くて怖いくらいでした。流れの中ほどに見える建造物は水流
   を誘導するブロックの一種らしいのですが、カバさんがあ~んと口を開けているよう
   で、とてもユーモラス!もう少しアップで撮りたかったのですが、「川に入らないよう
   に」と厳重注意を受けました。
   ブロックは幾つもあったそうですが、水の力で岸辺の草の中にゴロンと打ち上げら
   れていました。川が牙を剥き、水の猛威で12号台風でも沢山の命が奪われていま
   す。
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   3・11東日本大震災から約半年。今月2日に野田新政権が誕生しました。自らをド
   ジョウに譬え、泥臭い持ち味で政治に臨むそうです。その発想の原点である「相田
   みつを」の名言集で思い出したのですが、道草歩きの途中、小金井駅南口近くで、
   相田みつをの書を染めた暖簾が下がっていました。「つまづいたっていいじゃない
   か、人間だもの」という言葉に、思わず「そうだよね」と、立ち止まってしまいました。

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   しかし、その暖簾がかかっていたのは接骨院の通用口だったので、その場では、
   ちょっと複雑な気分になったのですが…。相田みつをの味わいのある書と凝縮され
   た言葉は、ある時はしみじみと寄り添ってくれ、ある時は忘れていた心を取り戻した
   り、こんぐらかっている気持ちを解きほぐしてくれたり。その言葉の持つ力強さと温
   かさは、野田総理ならずとも心の杖になるのではないでしょうか。
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   定まらない天候ゆえ、ここ一週間は道草歩きもUターンの繰り返しでした。上の画
   像は無人駅のような雰囲気ですが、あかしあ通りで。
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by love-letter-to | 2011-09-04 20:42 | 道草フォト575 | Comments(0)