<   2012年 02月 ( 4 )   > この月の画像一覧

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   二月最後の日曜日。重い冬の扉をこじ開けて、やっと春が感じられるようになりまし
   た。3万5000人を超すランナーが参加した第6回東京マラソンで藤原新選手が日本
   人でトップ、2時間7分台の好記録で2位!春の使者のように見えました。
   春の使者と言えば、数日前に訪ねた昭和記念公園「こもれびの里」休憩棟近くに節分
   草が開花していました。 まだ辺りは冬から覚めやらぬ気配でしたが、枯松葉を押し上
   げるようにして、可憐でクリスタルな花を覗かせていました。野山でいち早く春を告げ
   ることから節分草と名付けられていますが、2月末~3月半ばが開花期だそうです。
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   草丈は10センチ前後、花冠は2センチあまりで、跪かないと目に入らないくらい幼気
   な節分草。キンポウゲ科仲間です。5枚の氷細工に見える花弁に見えるのは萼だそ
   うです。花弁自体は退化して薄黄緑色の蜜槽となり、多数の雄しべと 2~5本の雌し
   べの周りに並んでいます。
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   開花後2~3ヵ月で地上部は枯れて姿を消してしまう命。スプリング・エフェメラル(春
   の妖精)と呼ばれるだけに、愛らしさもひとしおです。 乱獲や自生地の環境破壊によ
   って現在は希少植物(環境省レッドリスト準絶滅危惧種)になっています。この植栽地
   では数百株が散在して、訪れる人の目を楽しませていました。

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   梅もそろそろ開花しているのではないかと、日本庭園を訪ねてみましたが、紅白梅と
   もまだ蕾が固く、アセビ(馬酔木)がやっと開花し始めたばかり。でも盆栽園の入り口
   付近で白梅が見頃でした。野梅だそうです。樹齢を相当重ねた風情の見事な枝ぶり
   にカメラを向ける人も多く、目の保養をしてきました。
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   盆栽園では福寿草も。節分草と同じくキンポウゲ科仲間で、中国東北部アムール川
   流域の原産。旧暦の新春に開花することから、めでたい「福」と「寿」の字をあてがわ
   れ、元日草とも呼ばれますが、今春は1ヵ月近く開花が遅れて…。
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   「みんなの原っぱ」沿いの野草の小道では、黄水仙やクリスマスローズ、スノードロ
   ップも見頃でした。スノードロップの別名は待雪草(マツユキソウ)。草丈 10センチ
   ぐらいのいたいけな姿ですが、寒さに強く雪の中でも気丈に花を咲かせるそうです。
   透き通るような外側の花びらを開けて、筒状の内側の花びらにハート形の緑の斑
   点を覗かせていました。一本の茎にひと雫の花を吊り下げ、日中は3枚の外花被
   を開けて日没には閉じ、花径は1~2センチ。この花には多くの言い伝えがあり、
   アダムとイブが楽園を追い出されて困っていたとき、天使が降ってきた雪をスノード
   ロップの花に変え、未来に希望を与えたとか。
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   西花畑はいち面黄色に!寒咲き菜の花だそうです。東北や北陸はまだ雪に閉ざさ
   れ、東日本被災地の仮設住宅でも除雪に追われているとか。寒さが厳しく、冬が長
   ければ長いほど、春の訪れが待ち遠しいことでしょう。もう国民的歌謡となっている
   『北国の春』の歌詞のように、「雪どけ せせらぎ 丸木橋 落葉松(からまつ)の芽
   がふく…」春が被災地にも訪れますように!
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by love-letter-to | 2012-02-26 20:20 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   二月も下旬を迎えました。例年なら三寒四温を繰り返しつつ春に向かう頃ですが、
   今年は四温どころか寒が緩む日が殆どなくて、今朝も戸外のバケツに薄氷が張っ
   ていました。それでもご近所の辛夷の老木を見上げたら、まだ厚手の衣をまとった
   蕾が枝先で勢いよく空を仰いでいました。そのお隣りのお宅では蠟梅が香り、すぐ
   そこに春がきていると告げているようでした。
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   蠟梅は冬の花で年末頃から寒中に開花するのに…今年は二月に入ってやっと開
   花。蝋細工のように光沢のある黄色の花は寒気に耐えて、芳香を漂わせています。
   中国原産で春を先導してくれ、花言葉は慈愛とか。
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   玉川上水の鎌倉橋付近でも、定家蔓(テイカカズラ)の実莢が弾けて、生糸のような
   冠毛をつけた種子がふわりふわりと浮遊するのを見かけるようになりました。落下傘
   みたいで楽しくって!我が靴音も弾んできました。

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   久右衛門下流左岸にある絵画創作教室「アトリエ・パンセ」の壁面ギャラリーに、子ど
   もたちの墨彩画が展示されていました。伸び伸びとした線や大胆なタッチに誘われて、
   教室を覗かせてもらいました。この日は5歳児から小学5~6年生まで7~8名が絵本
   の制作をしていました。この教室を主宰している奈良幸子さんを子どもたちは「奈良さ
   ん」と呼んで、まるで友達どうしのような雰囲気です。奈良さんは15年前に他界したご
   主人と「アトリエ・パンセ」を立ち上げて38年になり、多彩な創作活動も続けていますが、
   “先生”ではなく、奈良さんでいることが楽しく、子どもたちから元気を貰っているとか。
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   上は「実験」と称して、絵本の1ページに使うスポイトを使ったドローイングの試作をし
   て見せる奈良さん。水をたっぷりつけた刷毛で画用紙を湿らせ、絵の具を吸い上げた
   スポイトで自由に線や形を描いていきます。
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   2歳からママと一緒に通って来てきた小3のみきちゃんのドローイングは、マリー・ロー
   ランサンの絵のように来上がりました。戸外は凍えそうな一日でしたが、アトリエにはい
   ち早く春が!
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by love-letter-to | 2012-02-19 21:12 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   バレンタインウィークを迎えて陽射しは弾んできましたが、冷え切った大地を温める
   力が足りないのか、まだ日中の最高気温は10度Cに達しない日々。日本海側は相
   変わらずの大雪。日本の貿易収支は31年ぶりに赤字に転落して景気も冷え込んだ
   ままですが、日の入りは確実に伸びて春へ近づいているのが感じられます。
   先日、国立市内での会食の折りに立ち寄った矢川緑地保全地域では 、訪れる人が
   少ないのか野鴨が木道でくつろいでおり、かなり近づいても佇んだままでした。その
   聖者のような横顔に心が晴れたり、先行き不安が押し寄せたり。これまでになく心が
   揺れる浅春です。
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   玉川上水堤を歩いても目につくのはヘクソカズラ(屁糞葛)や、オニドコロ(鬼野老)の
   立ち枯れた実莢でした。 オニドコロの実莢は軍配型でなかなかアーティスティック!
   ドライフラワーとしても素敵です。
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   久右衛門下流の新堀用水脇ではマルバウツギの残果でないかと思われる姿も。残
   果は径5ミリ程度ですが、枯れた味わいが何とも魅力的な造形に!

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   椚橋付近でノロノロと走ってきた三輪車には、後部に車椅子が取り付けられており、
   奥様が運転して、車椅子に乗ったご主人と楽しそうに去って行きました。こんな便利
   な乗り物もあるのかと、すれ違いざまにシャッターを押させてもらいました。

           ::::: 俳諧は三尺の童にさせよ :::::
   「名勝小金井桜」の山桜の種まきを見学させてもらった小金井市立第二小で、「読書
   週間の標語」コンクール入賞作が廊下に展示されていました。小学生でもそれぞれの
   本に対する思いや読書について、575で素直に表現しているのに刺激を受けて帰り
   ました。
      低学年の部:①本読んで 本のせかいへ さあしゅっぱつ 
               ②たのしいな 本といっしょに いくせかい
               ③本よんで あたらしいみらい さがそうよ
      中学年の部:①ほんよんで ほんのせかいを たびしよう
               ②物語 不思議な国へ 行けるかな
               ③本読めば 心も人も いいきもち

   俳諧の祖・芭蕉は「俳諧は三尺の童にさせよ」と述べていたそうです。三尺の帯をして
   いる子どものような素直な目で見て、俳句に詠めということでしょうか?
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   小金井堤で採取したサクランボの種を植え付ける小金井二小の児童たち。4月半ば
   に発芽するそうです。

   下は去る4、5日、国際製菓専門学校の「KOKUSAI立川菓子祭」で、学生さんたちの
   デコレーションケーキの作品です。一つ一つに物語や夢があり、バレンタイン気分を味
   わってきました。
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by love-letter-to | 2012-02-12 13:30 | 道草フォト575 | Comments(1)
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   日本海側の記録的な豪雪、東日本大震災被災地の仮設住宅に下がる刃のような軒
   つらら…日本列島が冷凍庫に入ったような厳しい冷え込みに見舞われながらも暦の
   上では立春を迎えた昨日。小平市中央公園付近から貫井橋まで、春の兆しを探しな
   がら玉川上水堤を歩いてみました。雑木の木立はまだ寒々として、この世の春はま
   だ遠いと感じつつ。
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   例年なら冬越しタンポポやオオイヌノフグリの姿が見られるはず…と期待しながら喜
   平橋から右岸を下って行くと、小桜橋付近の欅にからまったテイカカズラの実莢が目
   につきました。日当たりのいい高所部分でドジョウインゲンのような莢が弾けて、落下
   傘のような種子が風に震えていました。このテイカカズラは鎌倉前期の歌人で、新古
   今和歌集の撰者として知られる藤原定家の悲恋に因むとされています。薄幸の生涯
   を送った式子内親王に同情して、内親王亡き後も慕い続けたという定家伝説から、彼
   女の墓石にからまりついていた蔓がテイカカズラと称されることになったとか。目下放
   映中の大河ドラマ「平清盛」の時代から少し後の世のことです。
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   茜屋橋下流でオオイヌノフグリがブルーの花弁を開いて、星のように瞬いていました。
   犬のふぐり(陰嚢)だなんて口にし難い名前ですが、そのコバルトブルーの4弁の花に
   出会って足が弾んできました。「犬ふぐりベンチの下に空の蒼」。
   他の早春花が咲いてないかと歩くと、山桜の老木の根元にナズナも頭頂部に白い小
   花を開いていました。草丈はまだ10センチそこそこでしたが、三味線のバチに似た莢
   果も二つ三つ付けていました。その莢果の姿から三味線花とかペンペン草とも呼ばれ
   るアブラナ科の越年草です。
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   貫井橋近くではムラサキカタバミも一輪開花していました。 南アフリカ喜望峰付近が原
   産で、江戸末期に観賞用として持ち込まれたのが、関東以西では野生化。近年は花芯
   部の黄色いイモカタバミに押されがちです。 イモカタバミは花びらが濃紅色ですが、ム
   ラサキカタバミの花は淡紅色で繊細な美しさがあります。昼開性の植物で曇りの日や夜
   には花を閉じ、ハート型の葉も夕方には閉じて半分食べられてしまったように見えること
   からカタバミ(片喰)と名づけられたそう。自然開花期は6~7月から晩秋ですが、通年、
   開花していることも。
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   先月末に降った雪が解けてぬかるんでいた上水堤も再び乾燥して、歩くたびに土煙が
   舞い上がり靴は白粉がふいたように。中央公園付近の堤で遠太鼓のような音に見上げ
   ると、枯死しかかっているクヌギの幹にコゲラの姿が!嘴で樹皮をつつく音には独特の
   響きがあります。近くの枝ではヒヨドリも羽を休めていました。遠目には昨年孵った若い
   ヒヨドリに見えました。

              ::::::;   ある句会で   :::::::
   先月末、国立市内で開かれているある句会を見学してきました。十数人が「金(きん又
   はかね)」と「小」を兼題にあらかじめ七句づつ投稿して、それらの中から互選で佳句と
   特撰を選ぶ句会でした。1年から十数年のベテランまでの末席で、全く経験がなく作法
   も分からないまま、幾つか心に残った句を書き留めてきました。

     小正月初孫来たりて金は行く    奴らしき賀状に金の無心あり 
     その後の小町や老いの春      日脚伸び小芥子も棚で伸びをする 
     宝くじもしやと思い師走かな     初点前小袖でかくす生あくび 
     友だけが財産となりおらが春        (注)小芥子=こけし

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   師走の句会の兼題は「道」と「夜」だったそうで、特撰句は「真夜中のラジオ小さく冬星
   座」。情景が目に浮かび、詩的で素晴らしい句ですね。 あまりのレベルの違いに落ち
   込んで帰宅しましたが、たまにはいい句に接するのも心の栄養になります。 
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   上は中央公園のグランドの一端に植えられているメタセコイヤの冬姿です。円錐形に真
   っ直ぐ伸びた樹形を見上げると、背筋がピンと伸びて来ましたが、今週半ばからまた強
   い寒気が戻ってくる予報です。待たれる春!待ち遠しい春!
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by love-letter-to | 2012-02-05 15:23 | 道草フォト575 | Comments(1)

忘れ得ぬ人々&道草ノート折々


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