忘れ得ぬ人々& 道草ノート

ankodaira.exblog.jp
ブログトップ

<   2012年 04月 ( 5 )   > この月の画像一覧

道草フォト575 その135 四月尽

f0137096_2312255.jpg
   桜を見上げて歩いている間に、シュンラン(春蘭)やスミレに入れ替わってムスカリ
   やニリンソウ(二輪草)、チゴユリ(稚児百合)、ツルオドリコソウ(蔓踊り子草)、ムラ
   サキケマン(紫華鬘)ジシバリ(地縛り)など足元の野草もピッチを上げて開花。気が
   付いたらゴールデンウィークに入り、4月も明日で終わりに。
   今年も3分の1が過ぎてしまったのですね。年々、月日の経つのが早く感じられ、加
   速度を増して…。のんびりと上水堤の草木の花と親しもうと、ウォッティングを始めた
   のに、昨今は追いかけられている始末です。
f0137096_2384453.jpg
   それにしても今春は二輪草の開花が遅かった上に、桜橋上流の自生野草保護ゾー
   ンの二輪草も減少気味でした。この保護ゾーンの生みの親で、平成7年(1995 )野
   草ボランティアグループを組織して毎月、率先して手入れをして来られた織田雅雄さ
   ん(小平市玉川上水を守る会世話人)が今月19日の夜、他界されただけに今後が気
   にかかります。
   織田さんは毎日のように、保護ゾーンだけでなく上水堤の野草を観測しながら、手入
   れをして歩いておられました。“自分ちの庭”のように堤の草木を知り尽くし、愛してお
   られたのに。亡くなる10日ほど前にも一位橋付近で、ネコヤナギ(猫柳)の挿し木の
   作業中に出会い、元気に鍬を振るっておられたのに…。腹部動脈瘤破裂で、あっとい
   う間に旅立たれたとのこと。享年86歳。
f0137096_2310158.jpg
       「主の死を知ってか知らずか二輪草」。

f0137096_23151549.jpg
   数日前にはキンラン(金蘭)の茎葉がほっそりと立ち上がり、蕾はまだ固かったのに、
   今日訪ねたら1~2輪開花していました。津田塾キャンパスの南側の堤にキンランが
   10数株見られますが、これらも織田さんが中心になって寺橋付近の保存樹林から移
   植したものです。
f0137096_23165964.jpg
   その樹林には近在では珍しいキンランの宝庫でした。長年立ち入り禁止になっていた
   ので、キンランが林のように自生していました。草丈も大きく、花も大振りでした。3年
   前でしたか、その樹林の地権者が近く売却するらしいとの情報があり、地権者に確か
   めた上、話し合いを進めてキンランの移植作戦を実施。私も織田さんの案内でその保
   存樹林の見事なキンランを見せてもらいました。
f0137096_23195249.jpg
   通常のキンランは30センチ前後の丈ですが、その保存樹林のキンランは50~60セ
   ンチもあり、花数も多くてびっくりしました。花期が終わって2~3カ月後に移植作業を
   内々で実施しました。上の2点はその保存樹林のキンランです。もうこのキンランの一
   大移植作業をしたことも公開してもよいのではないかと思います。故人となってしまわ
   れた織田さんのためにも、後世のためにも…。上水堤の秘話の一つです。合掌。

         ・・・・・・・・・・柴山邸でのガーデンコンサート・・・・・・・・・・
   話しは変わりますが、オープンガーデン柴山邸(上水本町)でのピアノコンサートに27
   日に参加してきました。桐朋学園大学音楽部ピアノ科を卒業され、ご主人の赴任先の
  南ア共和国の首都ヨハネスブルクに12年滞在中、日本人会コーラス部を指導され、ボ
  ランティアで施設を訪問されたり、コンサート活動を続けてこられた柴山たづ子夫人によ
  るホームコンサートは今年で3回目。
  広々とした芝生の回りには赤や赤紫色のツツジが萌え、種から育てた桜草や400個も
  の球根を昨年の暮れから丹精された“絵”のように美しいガーデンを楽しみがてら、ピア
  ノ演奏に接する機会なんて、最高の贅沢!でしょう。三回目ともなると希望者が溢れて、
  定員25名で計5回も実施することになったそうです。別途、雑誌「いきいき」の愛読者の
  ためのコンサートも4回開かれるとか。
  そんな過密スケジュールにも関わらず、「アヴェ・マリア」やショパンの「華麗なるワルツ」
  など、プログラムの解説もとても親しみやすく、ますますフアンになった方も多いのでは!
  コンサートでのスナップをアレンジしてみました。
f0137096_0302392.jpg
f0137096_0314278.jpg
f0137096_0321017.jpg
     柴山さん有難うございました。
[PR]
by love-letter-to | 2012-04-29 23:22 | 道草フォト575 | Comments(3)

道草フォト575 その134 落花曼荼羅

f0137096_20362715.jpg
   百穀を潤す雨が降る「穀雨」の節に入りました。ここ数日は花吹雪に幻惑されそうに
   なりながら、上水堤を歩きました。一昨年の3月末に100歳で他界された元女医の小
   林清子先生の句集『花吹雪』に「花は吾かや吾は花かや花吹雪」と云う私の大好きな
   一句があります。小林さんがこの句を詠んだ時、指導を受けていた故三橋敏雄さんか
   ら「辞世の句ができましたね」と賛辞を贈られたそうです。小林さん91歳、2001年の
   作です。
f0137096_20413050.jpg
   桜樹の下に降り積もった落花も風情があり、私には密教の世界観を色砂などで描い
   た「曼荼羅」のように見えて…踏み迷ってしまいます。
   上水公園近くの植え込みの下に散り敷かれた落花の美しさったら!自然の造形の妙
   味です。近くに濃いピンクの花を付ける品種が植わっているようです。
f0137096_204535100.jpg
   同公園にはまだ花盛りの桜の樹の下で、若者がノートにペンを走らせていました。彼
   が腰を下ろしているベンチの回まわりも「花筵」さながらでした。「花筵」は歳時記によ
   ると、花が散って筵のようになっていることを言う場合もありますが、現在では花見客
   の敷物の意味で使われることが多いそうです。あのブルーシートも花茣蓙だなんて、
   ちょっと興ざめしてしまいますが…。 新堀用水と公園のフェンスの間の境界敷きも落
   花曼荼羅でした。

f0137096_2050527.jpg
   仕事で訪ねたJR五日市線秋川駅の南口にも桜の古木が数本健在で、その花筵がロ
   ーカル沿線の風情を残しておりました。ところで五日市線を沿線の人々は“五鉄”と呼
   ぶそうです。その昔、五日市から石灰を運び出すために敷かれた五日市鉄道を短縮
   して“五鉄”! 五鉄焼きそばや五日市憲法の草案作りに寄与した深沢権八さんに因
   んだGON八バーガーなど、B級グルメが沿線のお奨めだとか。

f0137096_20523322.jpg
   桜に執着している間に、シュンラン(春蘭)やタチツボスミレ、ニリンソウ(二輪草)クサ
   ボケ(草木瓜)などが競い咲き、上水堤も新緑のベールに包まれていました。
f0137096_20561273.jpg
   開花が遅かった分を取り戻そうとするのか、一気に咲いて追いかけるのが大変!
   商大橋の上流にはタチツボスミレの小群落が増えて、スミレの絨毯敷きが見られそ
   うです。
  
f0137096_20582065.jpg
   学園東の住宅街にも大木の染井吉野が植わっているお宅があって、ヒラヒラハラハ
   ラと桜吹雪が降り注いで、小林清子先生の辞世句のように「花は吾かや吾は花かや
   …」といった気分に。上左は小林先生の直筆の色紙。
   でも、後から後から降ってくる花散りの掃除に追われているのでしょう。落花の間
   に竹箒がスタンバイしておりました。
f0137096_2111873.jpg

[PR]
by love-letter-to | 2012-04-22 21:02 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その133 人に酔い花に酔い

f0137096_20141634.jpg
   長持ちしていた近隣の今年桜も、昨日の花散らす雨でいささか色褪せて、花吹雪、
   落花へと移ろい始めました。平安期以降から「花」と言えば「梅」に代わって「桜」を
   指すようになり、花の代名詞に。その華やぎに魂が奪われそうになり、儚さや潔さ
   に加えて樹皮の風情や枝ぶりも日本の情緒そのもので、様々な詩画に描かれて
   います。
f0137096_20191546.jpg
   私は花見客の賑わいや笑顔と、満開の桜に酔いしれながら歩くのが好き!今年も
   満開の頃、小金井公園と小平市中央公園を訪ねてみました。どちらも週末を避けた
   せいか、夫婦や親子づれでのんびりと花見をしたり、ブルーシートの車座でも花見
   酒やお弁当を長閑に楽しんでいました。
f0137096_20214613.jpg
   朝桜、夕桜、夜桜、老桜、花明り、花冷え、花嵐、花散らす雨、花吹雪、花筏、葉桜
   …など桜に寄せる季語も多く、名残りの桜を見て歩くのも愉しみです。染井吉野も
   老木となると枝咲きが地に触れるほど垂れ下がり、ありったけの花をつけていまし
   た。桜というのは、ほどほどに咲くということは知らないようです。
f0137096_20243847.jpg
   全身を包み込んでくれるような優しさも、数歩近づけば桜の精の妖気に圧倒されそ
   うになることも。古来、名木とされる桜の木の下には人の屍が埋もれており、その精
   を吸って樹齢を重ねているという伝説も各地に残されていますから。
f0137096_2027642.jpg
   上水路では小金井橋の拡張工事が終わり、たもとに大正14年9月に建立された「名
   勝小金井桜=大正13年10月国の名勝指定」の碑が再び見られるようになりました。
   一辺24センチの角柱で高さ2,4メートル小松石製。絵図入りの説明板も新調されま
   した。その近くには岩手県北上公園から里帰りした小金井桜の後継苗木も植樹され、
   新芽が伸び始めていました。2~3年後には花を咲かせるそうです。
f0137096_20282631.jpg

f0137096_20304877.jpg
   その名勝小金井桜は、芽吹きと開花が同時進行する山桜で、“青芽”種と“赤芽”種
   があり、ことに“青芽”種の清楚さには惚れ惚れしてしまいます。小金井橋近くの273
   番のナンバープレートを付けた桜は、交通量と排気ガスのせいか木は貧弱ですが、
   “青芽”種は大きく美しい花をつけていました。
f0137096_20332131.jpg
   一本でも全山の桜を見るような大木もあれば、海岸寺門前では滝を思わせる枝垂れ
   桜もあり、西行の短歌「願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃」が思
   い出されました。西行の享年は73歳で、この歌は60台半ばの作といわれていますか
   ら、死に臨んで詠まれたものではないそうですが、如月(旧暦2月)、望月(15日)と所
   望した通り1190年2月16日桜の盛りに亡くなったとのこと。
[PR]
by love-letter-to | 2012-04-15 20:33 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その132 今を盛りに…

f0137096_1626254.jpg
   桜満開で迎えた日曜日。お花見にはちょっとブルブル。冷え込んでおりましたが、近
   くの平安院の門前でも古木の桜が今を盛りと咲きほこり、庚申塔を浮かび上がらせ
   ていました。
   平安院は享保9年(1724)小川村に続いて開拓された小川新田の菩提寺で、庚申
   塔はそれより7年早く享保2年に造立されたと刻まれています。
f0137096_1630515.jpg
   境内には小平市内で亡くなった身元不明者の納骨堂もあり、春秋のお彼岸には市の
   職員がお花と線香を供えているそうです。また、同院の西側の青梅街道沿いに建て
   られている馬頭観音も同年に造立されており、小川村と小川新田の境界地の目印だ
   そうです。
   桜が咲くといつもの路地や野仏、寺社も違って見えてくるから不思議です。穏やかな
   天候でも気温は三月中旬並みで、“花冷え”という美しい日本語に相応しく、花の命が
   長持ちしそうですね。そうあって欲しい今春です。
f0137096_1633190.jpg
   もう姿が消えかかっているかもしれませんが、先日訪ねた上水堤の茜屋橋付近では
   カタクリやキクザキイチゲ(菊咲き一華)、バイモ(貝母)が今春も健在でした。下草が
   萌え始めたばかりの堤では、これらの花は心を弾ませてくれます。
f0137096_1634488.jpg
   でも、堀の壁面の崩壊が進んで路肩が年々後退して、ショウジョウバカマ(猩々袴)の
   ように消えてしまうのではないかと危惧しています。ことに堀の縁に植わっているカタク
   リとキクザキイチゲは風前の灯かも…。
f0137096_16383046.jpg
   バイモは編み笠百合とも呼ばれるように、花の内側に濃茶色の網模様があり漢方の薬
   として使われています。
f0137096_16483421.jpg
   ブッシュ状に小枝を茂らせ、ピンクのラッパ型の小花をつけるウグイスカグラ(鶯神楽)
   もこれからが最盛期です。無数に咲いていても花の径は5ミリ余り、長さ1センチ前後の
   ミニミニサイズなので、目もくれない歩行者が多くて残念です。「ここに咲いているよ!」
   と言わんばかりに、ウグイスカグラは春風にそよいでいるのですが…。

♡ ♡ 和菓子を作って茶道に親しむ会へのお誘い ♡ ♡
花より団子派にお奨めの和菓子教室が今月末から、立川市内の懐石料理「無門庵」の茶
庵で開かれます。茶道家であり、陶芸家で、表装家でもある設楽道生さんの主宰。設楽
さんは茶会で使う道具や掛け軸、花入れなど全て自作でしつらえる数寄人で、教室の名
称も「おかしな会」。お菓子ができあがると、設楽さんのお点前で一服という会です。
「無門庵」へはJR南武線西国立駅より徒歩1~2分です。
f0137096_16442469.jpg
f0137096_1645391.jpg
f0137096_16471218.jpg

[PR]
by love-letter-to | 2012-04-08 16:49 | 道草フォト575 | Comments(0)

道草フォト575 その131 石畳にも春

f0137096_2352923.jpg
   春嵐から一夜明けて4月最初の日曜日。エイプリルフールズデイですね、今日は!
   罪のないいたずらの範囲で嘘をついてもいい日とされています。まんまと騙したり、
   騙された経験がおありですか?
   元の職場で夕刻になると、社長に馴染みのバーや飲み屋のママさんからお誘いの
   電話がよくかかってきました。ある年のエイプリルフールズデイに、女子社員で申し
   合わせて、そうした電話がかかってきたら、「お宅からです」と社長に取り次ぐことに
   しました。予想通り電話がかかり、自宅からの電話だと信じて受話器を取り上げた
   社長の絶句した一瞬の顔たるや!しかし、私たち女子社員のニヤニヤした顔に、
   「やられた」とすぐ気付いたようで、その場は笑いの渦につつまれました。
f0137096_23101880.jpg
   数日後、「君たちのお陰で、あのバーに行かざるを得なくなったよ」と、社長は頭を
   かいておりましたっけ。もう30年以上も前のことですが…忘れられない四月馬鹿の
   想い出です。名文家のとても素敵なジェントルマン社長でした。その笑い顔は平櫛
   田中翁の彫刻小品「気楽坊」に似ていました。

f0137096_23182079.jpg
   それはさておき、小平駅から帰宅する時、にじバスを利用することが多いのですが、
   一昨日、第一中学校のグランドの角を曲がる時、車窓から辛夷(こぶし)の花が一斉
   に開花しており、連翹(れんぎょう)の黄色い花も見えました。握りこぶし状の蕾が名
   前の由来の一つとされているコブシ(辛夷)は、グーから一気にパーになってゲラゲ
   ラ笑い転げるように開花。もう少しゆっくり開花すればいいのにと思うのですが、毎年、
   辛夷が開花すると桜の開花宣言が続きます。今春も昨日、東京の桜の開花が伝えら
   れました。平年より5日、昨年より3日遅く、平成17年に並ぶ遅い開花記録だとか。
f0137096_2320461.jpg
   庭先や沿道の低木として見かけるレンギョウ。漢名の連翹を音読みしたものだそうで
   す。「翹」の字は手書きでは書きにくい字ですが、パソコンならワンタッチ!便利になり
   ましたが、ますます漢字が書けなくなっております。男性の名前でこの「翹」を使ってい
   た方がいました。「小学生の頃、自分の名前が書けなくて困った。先生も書けなかった」
   と話しておりました。
   4枚のほっそりとした花弁が、春風にフルフルさせながら咲いています。英名はゴール
   デンベルと呼ばれるように、花弁が深く切れ込んだ花の形が釣鐘にも見えます。原産
   地は中国なのに、中国では連翹とはトモエソウもしくはオトギリソウのことだそうで、ち
   ょっとエイプリルフール的なネーミングです。

           ・・・・・・・・ あかしあ通りの野草たち ・・・・・・・・
f0137096_2324197.jpg
   このところの気まぐれな天候で道草歩きに出かけても、途中で強風やにわか雨に逃げ
   帰ったりすることが続きました。で、あかしあ通りで目についた野草を撮影してみまし
   た。上はハコベ(ミドリハコベ)。   「はこべらや 何を好んで 石畳」
f0137096_23254469.jpg
f0137096_23282490.jpg
   並木のアカシア…と言ってもハリエンジュ(ニセアカシア)の根元や舗装ブロックの目地
   など、一握りの土にも「春が来たよ」と咲いていたのはハコベ、タネツケバナ、タンポポ、
   オランダミミナグサ、ハルノノゲシ、トキワハゼ、ハナニラ、カラスノエンドウ、ナズナ、菜
   の花も。    
f0137096_23313219.jpg
        上はオランダミミナグサです。

 ♪ ♪ ♪ 河野保人ツィターコンサートへのお誘い ♪ ♪ ♪ 
      古代ギリシャの時代、天使の奏でる楽器とされてきた民族楽器ツィターの世界
      的な奏者・河野保人さんのコンサートが4月20日19時、国分寺市いずみホール
      (西国分寺駅から徒歩2分)で開かれます。往年の名画「第三の男」のテーマ曲、
      「美しきオーストリア旅情」他、魅惑の名曲集をソロと長男の直人さんとのデュオ
      で演奏。昨年は東日本大震災による計画停電で中止になり、2年ぶりに河野さ
      んの地元ファンに応えて以下の通り国分寺市で開催されることになりました。
f0137096_9572753.jpg

   
[PR]
by love-letter-to | 2012-04-01 23:41 | 道草フォト575 | Comments(0)