<   2012年 08月 ( 4 )   > この月の画像一覧

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   暦の上では処暑を迎えましたが、猛暑は衰えるどころか、日中の太陽はカッカと吠
   えているみたい。それでも日没は早くなり、8月26日の今宵は6時17分だそうです。
   夏至の頃から比べると40分以上も早まっています。6時を回ると小松橋下流の堤で
   は、カラスウリ(烏瓜)の蕾がほどけて、白いヴェールをじわじわと広げて行くのが見
   られます。繊細なレースのヴェールを!
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   日中が暑かっただけに夜風が心地よく、烏瓜の開花を見守るのは至福タイム!昨夜、
   薄暮の堤でシャッターを押していると、「その白い花は何ですか」 と声を掛けられまし
   た。そして近づいて来て 「まあ素敵!これが秋に赤い実をつける烏瓜の花ですか?
   ロマンティックですねぇ」と、私と同年代らしい女性は感動していました。辺りの烏瓜は
   雄株だけで実は結ばないのですが、夜な夜な白いヴェールを全開させています。
   全開すると直径20センチ近くになるでしょうか。そう伝えると、「月下美人と同じ一夜限
   りの花ですか?」と、その女性は名残惜しそうに去って行きました。
   晩秋になると堤の木立にも赤い烏瓜の実が見られるので、雌株もあるはずですが、今
   夏も雌花には遭わずに終わりました。
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   ここ2週間ぐらい雨が一滴も降らなくて、上水堤もカラカラ。歩くとシューズもジーンズの
   裾も土埃で真っ白になってしまいます。そんな堤でハキダメギク(掃溜菊)が初々しい花
   を。日本全国至る所 ・市街地周辺にもよく見かけられるわりには、見向きされない野草
   の一つです。イヌノフグリ、ヘクソカズラと並んで気の毒な名前の野草ですが、北米ある
   いは熱帯アメリカ原産、明治半ばに渡来した帰化植物で、東京都の掃溜め(ゴミ捨て場)
   で発見され、命名者は有名な植物学者の牧野富太郎博士だそうです。
   頭花の径は5ミリ前後。小さいながらも黄色の部分は筒状花の集合体で、回りに白い舌
   状花を5枚つけています。よく見ると菊華の勲章みたいに見えます。
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   木の下暗がりではハエドクソウが1~2ミリの唇型の花を。淡いピンクがかった花は余り
   にも小さくて、苦手な花の一つです。おまけに生えている辺りは薮蚊が多く、シャッター
   を押そうとする指先にまで止まって血を吸うのですから、憎らしいったら!「こんな婆さん
   の血を吸わなくても…」と、虫よけスプレーを吹き付けても効果は余り期待できません。
   皮肉にもハエドクソウ自体は全草有毒で殺虫効果があるため、かつては根や葉の煮汁
   を紙に染み込ませて蝿取り紙に使われたそうです。そのため蝿毒草の名前に。ハエドク
   ソウ科の一年草で、1科1属1種の仲間の居ない種だそうです。
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   「夢を持ち続ければ、夢はかなう」と、ロンドン五輪のメダリストたちが揃って語っていた
   言葉が、まだ記憶に新しいと思いますが、先日、上水堤で私を追い越して行った若い女
   性のTシャツの背中には、「努力は才能を超える!」と、大きくプリントされていました。
   29日から開催されるロンドンパラリンピックでも、努力で障害を越えた日本選手の活躍
   を!
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   昨夕、烏瓜の花を撮り終えて、日没時刻に西の空を見上げたら、残照に染まった雲の
   形が空飛ぶ絨毯のようでした。まだ秋暑し、猛暑はいつまで続くのかしら…?
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by love-letter-to | 2012-08-26 16:07 | 道草フォト575 | Comments(14)
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   再燃した残暑は衰えぬまま八月も半ばを過ぎました。この「道草フォト575」も前回で
   150回。道草もそろそろ終わりにして、気分転換をはかろうかとえたのですが、車の運
   転はできず自転車も乗れない私には、このまま半径 500メートルほどのエリアを歩くし
   かなく、「吾亦紅わが身の丈にあう日々を」と。
   大気の不安定な日が続いており、昨日は雷がゴロゴロ鳴り始めた頃、商大橋に差し掛
   かりました。 一週間前には目につかなかったワレモコウの濃紅が、上水堤に点々と秋
   を振りまいているようでした。
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   玉川上水の吾亦紅は周囲の草と競い合って丈ばかり伸びすぎ、野辺山高原で出会
   ったような風情はありませんが、僅かの風にも揺れて高原の風も伝わってくるみたい。
   ほっそりと分岐した茎の先の暗紅色の花穂は長さ 1~2 センチ。カプセル錠みたいな
   一つ一つは、花にしては素朴です。
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   しかし、そのひそやかで人恋しそうな風情から和名は吾亦紅あるいは吾木香、我毛紅と
   も書かれ、秋草の代名詞の一つで詩歌にもよく登場しています。花穂は穂状に小花が
   密集したもので、上から順に開花して、全開すると和紙のつまみ細工のようになります。
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   一位橋下流の自生野草保護ゾーンでは、ツリガネニンジンが円錐形の花序を立てて小
   さな釣鐘型の花が段咲に。花径は1センチ足らずですが、薄紫色の釣鐘の縁に淡い緑
   色を一刷毛はいて、涼味を添えています。この花に出会うと厳しい残暑も忘れます。
   先ほどからの雷がいよいよ近づいて雨もポツポツ落ち始めましたが、「もう少し待って」
   と、祈るような気持ちでシャッターを切りました。最盛期を逃すとまた一年先まで待たな
   ければなりませんから、野の花との出会いは一期一会です。
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   上水堤の釣鐘人参には薄紫色と少し濃いめの紫色の二種があり、濃いめの方はまだ
   しばらく開花期が続きます。 和名は釣り鐘状の花が咲き、大きな根が朝鮮人参に似て
   いることに由来。若い茎は柔らかく、トトキと称して山菜として食され、「山でうまいはオ
   ケラにトトキ、嫁に食わすはおしうござんす 」と、かつてはご馳走であったようです。トト
   キはとっておきの意味だとか。こんな可憐な花をつける野草も、繁茂する地方では“花
   よりだんご”だったのですね。そんな豊かな自然も過疎化やかつて経験したことのない
   豪雨・土石流被害などで、衰退の一途だとか。

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   先週訪ねた時は数株しか見られなかったキツネノカミソリが、昨18日にはどっと咲い
   て辺りが朱赤で染まるくらい。嬉しい再訪でした。昨年並みか、しのぐくらいの勢いで
   した。開花が1週間ほど遅れていたのですね。
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   キツネノカミソリの花の形はノカンゾウに似ていますが6枚の花被片は開き方がノカ
   ンゾウより鋭角で、キツネのとがった口の形に似ていることから、和名は狐の剃刀。
   ヒガンバナ科で、ヒガンバナ同様に開花期には葉がありませんが、花の後に出てくる
   葉が尖っていることから、狐の剃刀の名称になったという説も。どちらにしても、堤に
   華やぎをもたらせてくれるキツネノカミソリが健在で、この日は幸せでした。その後、
   雨に降られてしまいましたが…。
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          今朝の秋(8月17日早朝撮影)
 
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by love-letter-to | 2012-08-19 22:34 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   歓喜に沸いたロンドン五輪も最終日を迎え、八月も半ば立秋の候に。月遅れのお盆
   休暇で街中は何となくひっそり。猛暑は再燃してきましたがピークは過ぎたようで、上
   水木立を渡る風はもう秋! この時節の風は「色なき風」とも称されますが、私には薄
   紫色に感じられます。
   ノハラアザミ(野原薊)、ツリガネニンジン(釣鐘人参)の花の色を漂わせているようで。
   この時期を迎えると上水堤には野原薊が立ち上がって、茎先に赤紫色の蕾を覗かせ
   ます。
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   初夏に咲く一本立のノアザミ(野薊)と違って、野原薊は分岐した枝の先々に数個の花
   をつけています。蕾たちが頬を寄せ合っている姿は、なでしこジャパンや女子卓球団体
   戦で、銀メダルに輝いた選手たちが抱き合った感動シーンにダブります。女子バレーの
   銅メダルもGreatでした。女性アスリートたちに美人が多いのにも驚きました。
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   茜屋橋下流ではカノコユリ(鹿の子百合)も遅ればせながら歓喜の花を。土用百合とか
   七夕百合とも呼ばれて、山百合より一足遅れて咲くそうです。
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   おやおやコガネムシではないかしら!貫井橋のたもとでは2匹の黄金虫がノブドウの花
   の上で、格闘したり牽制しあいながら蜜に夢中になっていました。野口雨情の童謡 「黄
   金虫」の歌詞でも「飴屋で水飴買って来た」「子供に水飴なめさせた」とあるように、甘い
   蜜が大好きなんですね。
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   いま、やたら元気に見えるのはオニドコロ (鬼野老)。立木やフェンスに絡まりながら黄
   緑色の小花の穂を茂らせています。からまれた野草や立木の行く末が案じられます。
   ヤマイモに似たつる性の植物で、 ハート型の葉もヤマイモに似ていますが、ヤマイモ
   の葉は対生につけるのに対して、オニドコロの葉は互生。
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   雌雄異株で、径2~3ミリの雌花は咲き終わりかけると莢果をつけ、その莢果が剽軽で
   漫画チックだと思うのですが、葉と同系色で目立たないかも知れません。
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   野老(ところ)という変わった名前は、太い根に多数の髭があり、これを老人の髭に見
   て、「野老」 の字があてがわれたとのこと。ヤマイモと同じく雌雄異株。毒草ですが薬
   草としても利用され、腰や膝の痛み止めに用いられているそうです。近づくと芳香とは
   言えないけど微かな甘い香りがします。
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   桜橋上流の自生野草保護ゾーンでもキツネノカミソリが開花しましたが、例年に比
   べて株数が少なく、先細り傾向も心配。桜橋下流にも小群落がありましたが、今夏
   はまだ姿が見えなくて淋しい限りです。棲息環境が悪化しているのか天候によるも
   のでしょうか…38個のメダルを祝して盛大に咲いて欲しかった!
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        上は昨年8月13日撮影のキツネノカミソリです。
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by love-letter-to | 2012-08-12 22:28 | 道草フォト575 | Comments(0)
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   ロンドン五輪も中盤を迎えた八月最初の日曜日。水泳メドレーで男子は銀、女子は
   銅メダルをはじめ日本選手団は嬉しい大活躍!その熱戦に負けず、上水堤でも蝉
   の大合唱が始まりました。ジージー、ミーンミーン、時にシャーシャーとクマゼミの声
   かしら。ベートーベン第九シンフォニー・ 第4楽章の大合唱のような迫力に背を押さ
   れながら歩きました。
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   この日も日中は33℃を超す猛暑でしたが、緑陰は天然クーラーがよく効いて風が嬉
   しくなるくらい心地よく、擬木フェンスの足元には、晩夏から初秋にかけて咲くヤブラ
   ン(薮蘭)が目立ち始めました。ユリ科(最新のAPG植物分類体系ではスズラン科)の
   多年草で、薄紫色の小花を穂状に咲かせ、花の少ない時期の堤に潤いを。フェンス
   沿いに細長く生育しており、その名のように葉を茂らせてとても元気!別名はリリオペ
   又はサマームスカリだそうです。
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   中央公園で木蔭やジャブジャブ池で遊ぶ子どもたちの姿が眩しく、未来のオリンピッ
   ク選手の卵たちに見えました。
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       あらら、左端の坊やは膝小僧を擦りむいているみたいでした。
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   津田塾キャンパス付近に差し掛かったとき、突然、グヮッグヮッと叫ぶ声に振り向くと、
   二羽のカモが歩道でモンローウォーク!なかなかシャッターチャンスを与えてくれなく
   て、やっと後ろ姿のツーショットを。番かどうか…一羽にはコバルトブルー羽毛が見え
   ましたけど…。カモもたまには陸に上がって道草をするようです。
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   堤の茂みにはヤブミョウガ(薮茗荷)の花が咲き始めました。白磁質の花がひっそり
   木蔭で咲いているのを見ると、まるで“忍者”みたい。白日の下では反射してボケボ
   ケになってしまいがちですが、木の下闇では5弁の花が終わりかけると、もう球形の
   実を抱いていてびっくり。その実は次第に青磁色に変化。晩秋には濃紺色に。
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   商大橋からは思い切って炎天下へ。自生野草保護ゾーンにはイヌゴマがほぼ暦通り
   に開花していました。小鳥が嘴を開いたような花を、茎の回りに段咲きしている姿は
   もう初秋の風情を。野の花は季節に先駆けて先へ先へと咲くみたいです。
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   オミナエシ(女郎花)もそろそろ開花のピークを迎えます。秋の七草の一つとして万葉
   の時代から有名ですが、オミナは美しい女性を意味して同属のオトコエシ(男郎花・米
   花)と対比して、優しく頼りなげな風情から漢字では女郎花と書き、粟花とも称されるそ
   うです。
   昨日、午後3時頃から久しぶりに雨が降りました。1時間ほどの夏時雨でしたが、乾き
   きっていた堤にも野の花にも甘露だったことでしょう。下は昨夜の灯りまつりで。
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by love-letter-to | 2012-08-06 09:03 | Comments(0)

忘れ得ぬ人々&道草ノート折々


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