<   2015年 10月 ( 4 )   > この月の画像一覧

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          秋の陽のこぼれたるかな紅の葯     
   一片の雲もない碧空が続いていますが、先週の24日夜には東京でも冬の訪れを告げ
   る「木枯らし1号」が観測されました。昨年より3日早かったとのこと。
   そのせいか私も風邪を引いて喉が腫れて声が出ない状態。恋煩いならぬ“声患い”。
   夜になると咳込んで食欲も気力もイマイチですが、寝込むほどではないのが幸い!
   今月20日頃から玉川上水・鎌倉橋付近で米粒を散らしたようなシャクチリソバの花が
   咲き始めていました。白い5弁の花の径は5~6ミリ。肉眼では見えにくいのですが、
   雄蕊の先につけた口紅色の葯がとっても可愛く、待ちわびていた秋草の花です。
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   赤地利と書いてシャクチリ。インド北部および中国原産の多年草で、ソバの花に似てお
   り、同じタデ科の仲間です。草丈は1㍍以上にもなり、多数に枝分かれした先端に散房
   状に10~20輪の小花をつけています。牛の額に似た逆三角形の葉に木漏れ陽がユ
   ラユラ、さざ波を立てているよう。
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   久しぶりに水車橋近くの「玉川上水オープンギャラリー」に立ち寄ってみたら、敷地の周
   囲に植えられたキチジョウソウ(吉祥草)が開花していました。10㌢丈赤紫色の花茎に
   薄紅色の花を下方から開花。この花が咲くと吉事があるとか、吉事の前ぶれに咲くとい
   う言い伝えがあります。何かいいことがあるかしら?とにかく風邪を早く治さなければ!
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   帰途、津田町3丁目アパートの一角で、真っ赤に熟れたヒヨドリジョウゴの実に出会いま
   した。以前は上水堤でもあちこちで見かけたのに、秋口の下草刈りのせいか今秋は出
   会わないままでした。カリガネソウ(雁草)もフユノハナワラビ(冬の花蕨)も見かけなくて
   淋しい秋。
   ヒヨドリジョウゴは赤く熟した実をヒヨドリが好んで食べるからとか、呑兵衛さんが酔っ払
   って 顔が赤くなることから鵯上戸と名付けられたそうですが、有毒植物で、賢いヒヨドリ
   は食べないとのこと。
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   8月末に訪ねた羽村市羽中にある「根搦前(ねがらみまえ)水田」で、色づき始めた田圃
   の見張り役をしていた案山子たちが、先日立ち寄った時は務めを終えてロープで縛られ
   ていてギョッ!まるで犯罪者のように紐でぐるぐる巻きにされていたので「可哀そう!」
   と声を上げたら、来春の松明け頃に、案山子たちに感謝とお礼を込めて『どんど焼き』を
   して昇天させるとのことでした。それまで風雨で吹き飛ばされたり、持ち去られたりしな
   いための対策だとか。
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   上は近くでお茶の先生をしておられるお宅のダイヤモンドリリーです。ヒガンバナによく
   似ていますが、開花期は10下旬。ヒガンバナ科の球根植物で原産地は南アフリカ。
   主にイギリスで品種改良。日本へは大正時代の末期に渡来したそうです。赤の他、白、
   ピンク、朱色も。ネリネとも呼ばれます。
   今日一日ゴロゴロしていましたら、やっと声が出るようになり、風邪も軽快しているよう
   でやれやれ。
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by love-letter-to | 2015-10-26 19:10 | 折々通信 | Comments(2)
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             寄り添ひてスローワルツを野路の菊
   10月も半ばを過ぎて、上水堤はもう晩秋の気配を漂わせながら、秋口から咲き始め
   た野菊の仲間たちが目立つようになりました。カジュアルと言うか素朴と言うか…。
   俗に野菊とされるのは薄紫色が優しい風情の野紺菊 (ノコンギク)、淡い柚子の香り
   がするという柚香菊 (ユウガギク)、白嫁菜 (シロヨメナ)、関東嫁菜 (カントウヨメナ)、
   白山菊(シラヤマギク)などの総称で、上水沿いには野紺菊が多いそうです。桜橋付
   近で出会った上の画像も野紺菊ではないでしょうか?開花し始めは淡い赤紫色です
   が、開花すると白か薄紫色の頭花に。花径は1~1.5㌢。小さいながら惹きつけられ
   る花です。
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   以前より野菊の群落が少なくなって来ていますが、桜橋付近では小さな群生が伊藤
   左千夫の「野菊の墓」の主人公・民子の儚い一生を思い出させます。
   恋と呼べないほどの淡き恋心を幼馴染みの政夫に抱いたまま、他家へ嫁いで流産
   した後の肥立ちが悪く逝ってしまった民さん。数えで17歳ぐらいの若さで。
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   野菊の見極めは難しくて、私は未だに野紺菊か柚香菊か分からないままですが、白
   山菊だけは判別がつきます。花弁と言っても一枚一枚が一つの花ですが、歯が欠け
   たようにまばらで、背丈が1㍍以上もあり、立秋の頃から咲き始めて10月半ばの今日
   でも野趣を放っています。
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   野菊の種類は地下で横走枝を出して、群落をつくって花を咲かせているのが多いけ
   れど、白山菊は横走枝をあまり出さないから点々と咲く感じとなります。
   若い芽は食べられ婿菜と呼ばれ、白嫁菜とも雰囲気は似ています。
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   長寿菊と呼べるような白山菊はシジミチョウ仲間にとって貴重な蜜源らしく、先日は
   ベニシジミが訪れていました。翅を広げたりたんんだり、向きを変えては花芯にアタ
   ック。四肢を踏ん張って必死の形相です。
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   そこへ大型の蜂がやって来て、ベニシジミは退散してしまいました。自然界の聖戦
   もなかなか苛烈です。
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   玉川上水の野草に詳しかった故織田雅雄さんの話では、上水堤にはシロヨメナは
   自生してないとのことでしたが、久右衛門橋下流の新堀用水脇に開花し始めたの
   はシロヨメナではないかと言う声も聞きました。どなたか分かった方は教えて頂け
   ませんか。
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   あら久しぶり!コサギらしい白い鳥の姿を旧小川水衛所付近で見かけました。
   しばらく観察していると、アヒルでした。鴨の群れに交じって上水を上下しているア
   ヒルには時折り出会ったことがありますが、この日は単独で侘しそう。
   群れから仲間はずれにされたのかしら?成長して独立したのかしら?全く余計な
   ことながら、単独行のアヒルの今後が気になって…。
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   あかしあ通り沿いの畑で、赤く色好きはじめたリンゴの傍にリンゴの花が咲いてい
   るのを見かけました。リンゴとその花のツーショットです。
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by love-letter-to | 2015-10-19 15:45 | 折々通信 | Comments(0)
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         こすもすや過ぎ去りし日を追ひかけて
   先日、デパートまで出かけたついでに昭和記念公園へ立ち寄ってみました。砂川
   口に近い「花の丘」 まで足を伸ばすのは数年ぶり。案内板にはコスモスが見頃と
   書かれていましたが、斜面を埋めているはずのコスモスが何とも侘しく、期待はず
   れでした。センセーションという品種だそうですが、400万本もこれじゃあネ。
   揺れるコスモスの背後を、白い日傘が幻のように過って行きました。
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   折角来たのだからとアングルを探していると、隣りでカメラを構えていたご夫婦が
   「今年のコスモスは最低だ。年々貧弱になってくる」と、ぼやいておりました。
   「連作障害でしょうか?」 と問いかけると、「それもあるけど、管理を委託している
   会社が変わったからかも知れません。管理棟に投書カードが用意されているから、
   感想や意見を書いて投書してみては…」と、云われました。
   一眼レフを手にした方が多い中で、私と同じようにコンパクトなデジカメで撮ってい
   る女性に親しみを感じて、後ろ姿をパチリ。
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   コスモスをバックに、妖精のような人形を 撮っているアートディレクターらしき男性
   がいました。浜崎あゆみ風のメイクをして、白いオーガンディと羽毛でできたコスチ
   ュームを着せた人形が艶めかしく、ファンタジーアニメの一シーンみたいでした。
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   道路をはさんで「コスモスの丘」の東側にある「こもれびの里」では、芒が白い穂を
   なびかせ、刈り取った稲が稲架に架けられ、蕎麦の花が咲いていました。
   その一角で 自由に茎を伸ばしたコスモスが揺れていました。コスモス本来の姿に
   出会った気がします。何気なく、優しい風情で日溜りに揺れている秋桜。揺らせて
   いるのは千の風かしら?
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      ・・・・・多摩地域で初めての「アール・ブリュット展」へのお誘い・・・・・
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   アールはフランス語でアート、ブリュットは「生のまま、加工されてない」を意味する
   そうで、何者にも何事にもとらわれず描いたり創ったアート展。主に心身に障害を
   持つ人たちの創作展で、元々はフランスの地方で発生して、世界的に広がりつつ
   あるそうです。日本でも 長野県を始め、都内の品川、中野区でも開催されていま
   すが、多摩地区で初めての 「アール・ブリュット展」が今月14~18日伊勢丹立川
   店で開催されます。
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   紙やキャンバスでなく、廃材などにバーニングペンと呼ばれる 焼きつけペンで 輪
   郭を描き、色鉛筆で彩色した板絵、紙粘土で指先から自由に形作る小さな動物群
   など、コンテンポラリーアートとも違った素朴な味わいと躍動感に満ちています。
   声や文字では発信できない思い、ストレートで欲得に捉われない創造力に打たれ
   ることでしょう。14~18日10~19時、伊勢丹立川展2階正面玄関脇のギャラリー
   と5階特別室で展示。17日14時から5階特別室でギャラリートークも。中野区で
   「アール・ブリュット展」を立ち上げ、国内外の同展関連の展覧会で学芸員を努め
   てきた小林瑞恵さんがトークを。入場はいずれも無料です。
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by love-letter-to | 2015-10-11 15:48 | 折々通信 | Comments(0)
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            ビートルズ幼く聞こゆ今年秋  
   数日前、朝の片付けをしていると、ラジオからビートルズメドレーが流れてきて、彼らの
   歌声がやたら幼く聞こえました。そのはずですよね。ビートルズが世界を席巻し始めた
   1965年当時、メンバーの年齢は二十歳そこそこですから、後期高齢者の私の耳に餓
   鬼っぽく聞こえるのは当然でしょう。
   先ごろ総務省から発表された高齢者人口推計によると、ビートルズを聴いて育った65
   歳以上が全人口の26.7%に上り、80歳以上が1008万人を超えたそうです。
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   月めくりカレンダーも残り三枚。前月のカレンダーを切り離した時の感触が、木の葉が
   舞い落ちるように感じられました。10月は木の葉月とも呼ばれるそうです。
   街路樹のハナミズキの葉が色づき始め、赤く熟れた実が覗くようになり、この間まで、
   警鐘を鳴らすように聞こえたカネタタキの声も、絶えてしまいました。
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   上水堤ではユリ科の可憐な花・ツルボの群生がシルバーウィーク頃まで楽しめました。
   10~20㌢丈の花茎に淡いピンクの小花をつけて、堤の縁に添って帯状に行列してお
   りました。植生の変化が激しい上水堤でツルボは殖えています。
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   その昔、公家が宮中へ参内する時に使用した傘に似ていることから、別名を「参内傘」。
   末枯れかけた花穂に黄蝶がしがみついていました。カメラを向けても子孫を残すため、
   必死でアタックしていました。

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   ワンルームマンションでもバス付きが当たり前になった今日ですが、銭湯(公衆浴場)
   に通った世代には懐かしい富士山や海岸風景などの背景画。「貴方はもう忘れたかし
   ら、赤いてぬぐいマフラーにして、二人で行った横丁の風呂屋…」の歌詞でお馴染みの
   『神田川』が流行った時代は、都内に2700軒以上もあった銭湯も現在は4分の1に。
   背景画を描く絵師も全国で現存しているのは3人だけ。その一人、丸山清人さん(80歳)
   の作品展とライブペインティングが国立駅南口近くのギャラリー・ビブリオで開かれ、見
   学してきました。
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   畳一枚大のベニヤ板に富士山と湖を描き上げる刷毛さばき、赤、黄、ブルー、濃紺、白
   の5色のペンキで空や湖の微妙な色彩、山の緑の濃淡などで遠近観のある絵に仕上
   げて行く職人技は、日本の伝統技術として残したいと言う声も高まっています。
   銭湯ファンだと言うフランス人の女性も、熱心に見学していました。
   作品展は明日10月4日まで11~19時開催。入場無料です。問合せ:042・511・4368
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by love-letter-to | 2015-10-03 22:49 | 折々通信 | Comments(0)

忘れ得ぬ人々&道草ノート折々


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