忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.37 春深し

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        春深し里山(やま)懐に観覧車
   芽吹き時を迎えたと思ったら、あれよあれよという間に緑は色濃くなり4月最後の
   日曜日に。
   熊本大分では相変わらず活発な地震活動が続いて、先が見えない日々。日の出
   町で創作人形工房「木綿(ゆう)の声」を主宰している旧友を訪ねてきました。昼下
   がり時間帯の五日市線は1時間に2本。拝島から4つ目、乗車時間は15分くらい
   なのに武蔵引田駅ホームに降り立つと、長閑な田園風景が広がり、その背後に里
   山が連なってサマーランドの観覧車が望めました。回っているのか、止まっている
   のか…。
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   同駅北側には地域の拠点病院「阿伎留医療センター」や大型商業施設イオンモー
   ル、首都中央連絡自動車道の日の出インターなどができて宅地化も進んでおり、こ
   の田園風景と里山がいつまで望めるのでしょうか?
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   毎月10日~20日、創作人形工房「木綿(ゆう)の声」を公開している下川明子さんか
   ら頂いた今年の年賀状に、新作「アーミッシュの子供たち」の写真が印刷されておりま
   した。白い木綿のシャツに黒のパンツ姿の二人の子供の姿が、若い頃に見たハリソン
   ・フォード主演の映画『刑事ジョン・ブック 目撃者』の記憶そのままの雰囲気でした。
   「近い内に訪ねるワ」と約束したまま伸び伸びになっていましたが、今月19日に「アー
   ミッシュの子供たち」に会いに行ってきました。
   明子さんの創ったアーミッシュの子供たちは、現在4体ですが、帽子や犬、自転車など
   も手作りで、表情がとてもナチュラルでした。
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   米国ペンシルベニア州・中西部などに居住するドイツ系移民アーミッシュの人々は、厳
   しい規律を守り、 移民当時の生活様式を保持して、農耕や牧畜によって自給自足生活
   をしていることで知られています。電気を使用せず、電話など通信機器も家庭内にはな
   いそうです。 昨今の行き過ぎた自然破壊、大量生産・大量消費が貧富の差を招き、対
   立を深くすることからアーミッシュの生活への関心が高まり、観光化もしているそうです
   が…学ぶべきことも多いのでは?
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   同工房へ向かう途中の畑に、葱坊主が並んでいました。イスラム寺院かロシア正教の
   教会ドームが仲良く立っているみたい。
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   そして、黄色いランドセルカバーも真新しい一年生が、畑の隅に咲いている野草の花を
   手に取って何やら楽しそう!私にもこんな時代があったけ。

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   玉川上水堤では、久右衛門下流の一角でヒトリシズカの小さな群落が開花して
   います。センリョウ科の多年草で葉脈の目立つ4枚の葉に囲まれた花茎の先端
   に白いブラシのような花を一輪。源義経が好んだ白拍子・愛妾「静御前」が、一
   人で舞っている姿に見立てたことから「一人静」と。別名「吉野御前」(よしのごぜ
   ん)、「眉掃草」(まゆはきそう)。
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   この花には花弁も萼もなく、白い糸状のものは花糸で、その付け根に 緑色の子
   房があり、子房の横腹に雄しべが3個つく。外側の雄しべの基部に黄色の葯が
   見えます。
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   わが家のフェンスにからませてあるナニワイバラ(難波茨)が、早くも満開に。純白
   の一重のバラで、花径は7~8センチ。5枚の花弁の清楚なバラですが、萼や蔓に
   鋭い棘があり、ワイルドで強靭。侵入除けには持って来いかも知れません。
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   数年前まではゴールデンウィーク中に開花していたのですが、開花が早まっていま
   す。中国南部と台湾の原産地から江戸時代、難波商人に よって持ち込まれたそう
   すが、関西を中心に野生化しているとか。花が終わった後、蔓の成長が激しくて、放
   置しておけば2階のベランダまで這い上がり、樋も壊されてしまいます。我が家では
   ニシキギに取り憑き枯らしてしまいました。でも、花はとても素敵なので憎めません。
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by love-letter-to | 2016-04-25 01:27 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.36 天地の怒りと恵み

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        地の怒り遠くにあらず筆竜胆
   春の嵐というのでしょうか?4月第三日曜日の今日は、東京近郊でも樹木や家屋が
   激しく揺れるほどの強風が吹き荒れました。
   阪神淡路大震災を上回る震度の地震が14日の夜から熊本・大分県にまたがる広い
   地域で発生して、まだ余震が相次いでいます。刻々 と伝えられる災害地惨状に怖れ
   と無力感でウツウツとする数日。5年前の東日本大震災の後もそうでした。閉じこもっ
   てばかりだと落ち込む一方なので、思い切って玉川上水堤へ。
   津田塾大キャンパス横に差し掛かると、サファイア色の一点が目に止まりました。フデ
   リンドウ (筆竜胆)でした。この付近でフデリンドウに出会うのは初めてで、感激でいっ
   ぱいに!でも地震災害はいつわが身に降りかかるとも…。
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   フデリンドウの周辺には、チゴユリ(稚児百合)の大小の群落も広がって、辺りの新緑
   とともに大地の優しさに触れました。笹の葉に似た初々しい黄緑色の葉陰に、6弁の
   白い小さな花が俯きかげんに開花していました。花径は2センチ前後、風に優しくなび
   いていました。
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   ユリ科の多年草で、根が横走しりに伸びて増殖していくそうで、津田塾大南側の堤には
   年々、群生が広がりつつあります。沢山咲いている姿が「稚児行列」に見立てられ稚児
   百合と。花の後に黒い実ができます。
   チゴユリの行列を見ていると、大地が大きく揺れ動いたり、亀裂が生じるなんて考えら
   れませんが、地下深くには断層の亀裂が走り、隣り合った断層の撓みが地震を引き起
   こすそうです。天と地の恵みと怒りは人智では制御できないことを、またまた知らされた
   熊本・大分大地震!地震活動が治まりますように!
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   チゴユリの群落の合間にはウラシマソウ(浦島草)が、今春は3個の花が立ち上がりま
   した。ムサシアブミやミミガタテンナンショウなどと同じサトイモ科の仲間で、樹下にひっ
   そり。ちょっと 不気味な姿をしておりますが、仏像の光背に似た特有の仏炎苞にくるま
   れている肉穂花序の先が細長く伸びて、釣り糸を垂れている見えることから浦島太郎
   に因んで浦島草。今月5日頃、花が立ち上がって10日間くらい見ることができました。
   末永く棲息しますように!
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   中央公園の銀杏並木も芽吹きが進み、体育館のドームがやっと透けて見えました。
   もう2~3日前なら、銀杏並木のブラインドが軽やかでしたが…。高台に植わってい
   るハナミズキも開花して、紅色を添えていました。
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   創価学園から上流にかけて、筆竜胆がポツリ ポツリと開花して目を楽しませてくれまし
   た。今年3月22日開通した百石橋(小平都市計画道路3・4・23号国立駅大和線の玉
   川上水堤に設置された橋)工事で、設置部分に棲息していた筆竜胆も、橋の下流には
   花を4~5個つけた小さな株が認められ、ホッとしました。見守り続けたいです。
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   百国橋上流、小川橋にかけてもサファイアブルーがチラホラ散在しています。
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   百石橋付近のかつての畑は豊穣で、かつて百石畑(ひゃっこくはた)と呼ばれていたこ
   とに由来して、百石橋と名付けられたそうです。下は百石橋の橋柱と新装された「きつ
   ねっぱら公園」の入り口石碑。
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by love-letter-to | 2016-04-17 16:58 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.35 枝垂れ桜と大師像

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         花枝垂れ風と旅する大師像
   4月に入って2回目の日曜日。満開時の姿を長く保っていた染井吉野も咲き切って、
   花吹雪となり、つむじ風に舞ったり、風と追いかけっこして視界から去る季節に。水
   面では花筏がどっと押し寄せていることでしょう。それにしても大気の不安定な日が
   続いて、青い空のお花見日和は数日でした。
   その貴重な一日、青梅駅近くの古刹 ・梅岩寺の枝垂れ桜を見ることができました。
   駅前から徒歩7~8分、背後の山裾にある境内に枝垂れかかっているのは樹齢約
   150年とされる江戸彼岸の枝垂れ。関東でも有数の名木だそうです。
   樹高30㍍ぐらい。根元まで垂れ下がった枝先まで淡いピンクの花をつけ、その花
   簾越しに弘法大師像が。承和2年3月21日 (835年4月22日)入滅後も大師は入
   定して各地を巡っているという説も。
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   昨春も小金井市の金蔵院で枝垂れ桜と弘法大師像に出会いましたが、梅岩寺の
   枝垂れ桜は樹形も貫録もスケールが違い、美しいというより霊気が漂い、妖しくも
   あり、健気で優しく…見る角度によっても 印象が違って、吾が言葉の貧困さに苦し
   みました。
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   梅岩寺には裏手の急斜面にもう一本、枝垂れ桜があります。同じ江戸彼岸の枝
   垂れですが、一回り大きく下から眺める角度からも男性的だとか。
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   斜面を下ってきた人の姿と比べると、この枝垂れ桜のスケールが分かります。
   よく訪れると言う地元の男性は「強い風に煽られた万朶は、歌舞伎の十八番・鏡
   獅子」の舞いを見るようだ」と、話しておりました。

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   玉川上水堤では山桜の古木が多いせいか、樹勢の衰えが目立ちます。樹によっ
   て開花時期もまちまちで、タイミングよく撮影できませんでしたが、商大橋付近で
   隣り合った樹でも 花の色も姿も対照的な山桜を。日本画に描かれた桜を見上げ
   る思いでした。
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   堤の整備工事により間伐や剪定が進んで、日当たりがよくなったせいか菫が目に
   見えて殖えてきました。タチツボスミレの大小の群落が楽しめました。津田塾大キ
   ャンパス南側の堤では、切株の傍に大き目のクッション2枚くらいの群生が見られ
   ました。駄句ながら「切株やお陰で菫のびのびと」。
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by love-letter-to | 2016-04-10 20:29 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.34 花の昼

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         遠き日の思ひも重ね花の昼
   4月最初の日曜日、近隣の桜も満開になりましたが、花曇り花冷え続きで…。
   でも満開が伝えられた先月31日、武蔵関公園を訪ねてみました。
   息子が3歳になるまで住んでいた東伏見の借家の近くで、今で言う公園デビュー
   した地です。かれこれ半世紀経ち、公園内は整備され「関溜まり」とか「富士見池」
   と称される瓢箪型の池の周囲に、ガードレールや歩道デッキも設置されていますが、
   武蔵野の面影は以前のまま。遠くなってしまった子育て時代も思い出されて…。
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   岸辺の桜も貫録を増して、井の頭池や千鳥ヶ淵のように 池面に垂れて揺らいでい
   ます。花見客で込み合うことなく、心行くまでお花見を楽しむことができました。桜の
   枝越しに、水鳥の群れや行き交うボートが刻々と池面を変化させて、隠れたお花見
   名所でしょう。
   練馬区立の公園でボートの貸し料金も30分で一般200円と格安で、小中学生か65
   歳以上が同乗する場合は100円だそうです。
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   池の東端で桜が最も美しく見えるアングルを探していると、「私のカメラのシャッターを
   押してくれませんか」と、サリー風の民族衣装を着た女性からカメラを手渡されました。
   「桜が大好き!この美しさは言葉では言い表わせないわ」と、バングラデシュから来日
   して20年になるそうで、日本語がとても上手でした。
   バングラデシュには桜がないので、桜をバックに写真を撮って故郷の父母や知人に送
   るそうです。「桜に負けないくらい、あなたも美しいわ」とカメラを構えると、「三人の子ど
   もがいます。上は17歳で一番下の子は7歳。この春から小学校に通います」とのこと。
   まだ20代かしらと思うくらい若々しく美しい彼女が3人のママだなんて!私のカメラにも
   収まってもらいました。
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   桜も素晴らしいけれど、海外を旅しているようなシーンにも出会いました。対岸に見える
   のはボートハウスで、その背後を西武線が走っています。
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   ボートハウスに垂れかかる芽柳の初々しい緑にも惚れ惚れ。
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   瓢箪型の真ん中辺りに橋が架かっており、橋からの眺めも市街地にあるのを忘れる
   ほど、静まり返って…。鴨のカップルが心地よさそうに泳いでいました。
   その昔は 湧水や雨水などで自然にできた池だったそうですが、現在は石神井川の
   流れと一体化させて、遊水地として機能しているそうです。
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  桜には目も心も縛られてしまうような魔力があり、立ち去り難い花の昼でした。

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   この日の数日前、玉川上水堤の小平西高上流付近で、八重のアマナ(甘菜)に出
   会ってびっくり! 10年以上も上水堤を定期的に歩いていますが、八重アマナに出
   会うのは初めてでした。通常のアマナと同じほっそりした葉の間に10数株開花して
   いました。写真左が八重アマナ、右は通常のアマナ。
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by love-letter-to | 2016-04-03 16:57 | 折々通信 | Comments(0)