忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.55 夏と秋の狭間で

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         大木も若木も虜に仙人草
   長かったようで、あっという間に迎えた8月最後の日曜日。このところ相次ぐ台風と
   残暑に上水歩きもさぼりがちでしたが、一昨日、喜平橋から下流に向けて 小金井
   橋まで往復。堤の木々も野草も晩夏から秋へスライドしていました。
   小桜橋を過ぎた辺りのフェンス際には、いつの間にかセンニンソウ(仙人草)が延
   々と蔓を延ばして、目に染みるような純白の花を群がり咲かせていました。見上げ
   るような大木から、ここ数年で人の肩丈くらいに育った若木にも蔓をからませていま
   す。
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   直径3㌢程の十字形の真っ白な花を群がり咲かせる仙人草。キンポウゲ科の蔓性
   多年草で、花弁のように見える十字形の白い部分は花弁ではなく、4枚の萼片だそ
   うです。こんな清新な花をつけるのに仙人草だなんて!と出会うたびに思いますが、
   花の後に白く長い毛のある羽毛状の花柱が残り、その付け根が膨らんで痩果(そう
   か)となります。秋が深まるにつれ痩果から伸びた白い髭が仙人の髭に見立てられ、
   仙人草の名前に。
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   夏から秋への季節の変わり目で花が少ない時期ですが、フヨウ(芙蓉)とムクゲ(木
   槿) は今が旬。どちらもアオイ科の落葉低木で、花は朝に開花して夕方にはしぼん
   でしまう一日花です。芙蓉は花弁にプリーツ状の筋があり、萎んでも その筋を残し
   たまま、茶巾絞りのようになっている姿が可愛いくって…。
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   芙蓉も木槿も庭木としても多く植えられているので、取り立てて珍しい花ではないけ
   れど、茜屋橋近くには枝を張った芙蓉が10数本も並木になって見事です。
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   まだ青いドングリが落下しているのも目立つようになりました。風禍で落ちたという
   より、チョッキリムシ(チョッキリゾウムシ)の仕業のようです。若枝や樹木の果実に
   産卵して、口吻という頭部の鋭い突起で切り落と習性を持つ甲虫だそうです。
   クヌギやコナラ、樫のドングリも彼らによってバサバサ切り落とされています。少子
   高齢化の対応も大変な時代ですが、多産系のどんぐりも子孫を残すには天敵との
   闘いなんですね。
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   そう思いながら、ひょいと樫の若枝に目を向けると、樫の実が一つの袴の中に三つ
   のドングリを抱えていました。ドングリにも“三つ子”を宿すことがあるなんて、びっく
   り!動植物音痴ながらダーウィンになった気分でした。
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   蝉しぐれも次第にボリュームダウンしてきましたが、目の届く位置で蝉が鳴いていまし
   た。アブラゼミではないことは確かですが、種類は分かりません。透き通った翅が
   とても繊細でアーティスティックでした。
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by love-letter-to | 2016-08-28 22:45 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.54 蝉しぐれ

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             市街地に残る湧水蝉しぐれ
   8月も下旬に入り第3日曜日に。陸上男子400㍍リレーで銀メダル獲得をはじめ、
   リオ五輪での歴史的快挙の余韻覚めやらぬ今日、都立殿が谷戸庭園へ。国分寺
   駅南口界隈に位置しながらも、崖線から湧き出す水音が絶えずして、蝉の大合唱
   が30㍍近い崖線の落差にこだましていました。時折りツクツクボウシのソロも加わ
   って、残暑との闘いもあと一息か…と。
   ヨロヨロと石段を上りきると、私を追い抜いて行った外国人男性が茶室・紅葉亭の
   見晴台に腰かけて、手にした同園の案内書に目を落としていました。最近は外国
   人の来園者も増えて、英語、仏語、中国語、韓国語版も用意されています。因みに
   英語版は 「Tonogayato Gadens」、仏語版は「Jardin Tonogayato teien」と書かれ
   ています。
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   竹林に隣接した傾斜地には森の妖精レンゲショウマが開花していました。昨夏より
   株数は少なめですが、薄紫の神秘的な花を。傘を広げたように見えるのは萼で、雄
   蕊と雌蕊を囲むよう筒状に重なった中央部分が本当の花びらだそうです。
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   その花の形が蓮に、葉がサラシナショウマに似ているところから「蓮華升麻」。キンポ
   ウゲ科の多年草で、日本固有の1属1種の植物だとか。御岳山は日本一の群生地と
   して知られています。
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   帰途、玉川上水に立ち寄ってみたところ、喜平橋下流右岸では クズの花がピークを
   迎えていました。1週間前には 花穂が立ち上がりかけたばかりでしたが、ここ1週間
   の猛暑と激しい雷雨で一気に開花が進んだようです。
   立木にからまり覆い尽くすクズの勢いには圧倒されますが、赤紫色の濃淡の蝶型の
   花は可憐でチャーミングです。
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   ピンクの花穂が可憐なツルボはもう花期のピークを過ぎており、この時期に咲く花の
   移ろいの速さに驚かされました。淡いピンクの小花を円錐形につけて、群生するユリ
   科のツルボ。その名の語源は蔓状に伸びた茎頂に米粒に似た花穂をつけることから
   蔓飯粒穂(ツルイイボ)となり、ツルボと短縮されたとか。
   北海道西南部から南は南西諸島まで広く日本列島に分布して、ことに墓地のあたりに
   多く群生しており、小平霊園でも一面に咲いているのをみたことがあります。

        ・・・・・サマージョイントコーラス・コンサートへのお誘い・・・・
   8月最後の日曜日の午後、爽やかな歌声を聴いて夏の疲れを癒しませんか。8月28
   日14時から小金井・宮地楽器ホール(武蔵小金井駅南口前)で、近隣市で活動してい
   る合唱団5団体が参加して、サマー・ジョイントコンサートかれます。
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by love-letter-to | 2016-08-22 00:04 | 折々通信 | Comments(2)

折々通信No.53 昼下がりの涼

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         昼下がり一服の涼目に耳に
   細く開けおいた窓からの涼気に目覚めた8月第2日曜日の今朝。例年なら月遅れの
   盆休み期間中は ねっとりとした残暑に、心身ともにぐったりしているのですが、今朝
   は初秋を感じました。西日本では37℃以上を記録する猛暑が続いていますが…。 
   小平市内の街中では休んでいる商店が多く、信号待ちの車両も少なく蝉時雨が一段
   とボリュームアップ。車の警笛も掻き消すほどです。上水堤でもツリガネニンジンや
   シラヤマギク、ノコンギクなどが咲いて秋の気配濃厚に。残暑の陽射しの中でも涼
   味を。
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   薄紫色の釣鐘型の花を輪生して、数段に咲かせているツリガネニンジン(釣鐘人参)
   はキキョウ科の多年草で、茎丈は40㌢から1㍍に達する株も。一位橋下流右岸の自
   生野草観察ゾーンでは、これまでになく殖えて小さな釣鐘を風にユラユラ。鐘の音が
   聞こえてくるようです。
   花の径は2㌢前後と小さいながらも、見れば見るほど造形の素晴らしさにも惹かれま
   す。薄紫色の釣鐘の縁がほんのり緑色で、涼しそう。その名は釣り鐘状の花が咲き、
   大きな根が朝鮮人参に似ていることに由来しているそうです。
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   野菊の仲間でも七月半ば過ぎから開花するシラヤマギク (白山菊) はことに素朴で、
   ひなびた味わいがあります。開花時から花弁が8~10 枚と少なく、歯の欠けたお婆
   ちゃんのようだとも。晩秋まで長く咲き続けるので、上水堤の景観になくてはならな
   い存在です。
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   シラヤマギクは北海道から九州、朝鮮・中国に分布するシラヤマギクは、山地の草原
   や道ばた、明るい森林中に生育し、高さ1~1.5m。茎の上部は枝分かれし、散房状
   の花序にまばらに頭花をつけます。キク科の花の特徴で、花びらの一枚一枚が花で、
   つまり頭花は花の集合体。春の若芽はヨメナ(嫁菜)に対してムコナ(婿菜)と呼ばれ、
   かつては食用にした地方も。
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   上水堤にはタマアジサイ(玉紫陽花) も数多く植わっており、宝珠のような蕾が膨らん
   でくるのを楽しみにしていても、蝿やアリマキのような小虫にたかられて、虫食い状
   態になっていることもしばしば。
   鎌倉橋付近の新堀用水際で数輪開花しているのに出会いました。淡い青紫の房
   状の花から多数の蕊を出して薄紫色の炎のよう。周囲の白い4弁花は装飾花です。
   玉紫陽花と呼ばれてもユキノシタ科の落葉低木で、ガクアジサイ(額紫陽花)に似てい
   ます。
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   昭和記念公園で開催中の 「サギソウまつり」会場を訪ねてみました。小平市内でサギ
   ソウの栽培と普及を長年続けられていた故宮奈利喜さんが球根を寄贈。栽培指導もさ
   れて20年近くに。当初は3000球ほどの球根が栽培ボランティアによって受け継が
   れ、今年は2万5000球が開花。白鷺が乱舞するような花を咲かせていました。
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   西立川口を入った所に総合案内所があり、その北側の「さざなみ広場」と「水鳥の
   池」に沿って、大花壇や箱庭風の「風景花壇」、水鳥池の北東部にある「花木園展示
   場」には自生風の鉢植えやサギソウを題材にした写真、和紙工芸、染色作品などが
   展示。「とんぼの湿地」近くの清流の池には「サギソウ筏」も浮かべられ、宮奈さん
   の思いも見事に開花していました。 「サギソウまつり」は 今月31日まで10~15時
   開催中です。

   明日は71年目の終戦記念日。戦争を体験し、父母兄弟をはじめ叔父叔母、祖父母、家
   や町、日常の暮らし一切を奪われた悲惨な体験を語れる世代も老いて、全人口の13%
   足らずになりました。
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by love-letter-to | 2016-08-14 18:13 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.52 秋立ちて

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         堤にも熱き闘ひ秋立つ日
   日本列島を焦がすように各地で猛暑日が続いておりますが、8月最初の日曜日の
   今日は暦の上では立秋、涼立つ日。リオ五輪の開幕に続いて 全国高校野球大会
   も始まる早々、熱戦が繰り広げられています。
   メラメラと燃えるような炎天下でも、上水堤では グリーンシェードと風の通り道のせ
   いか、心地よい風に救われる時があります。桜橋下流右岸ではキツネノカミソリの
   小群落が迎えてくれました。桜橋の改装工事と両岸の整備事業で、ここ2年ほど姿
   を見せず、絶えてしまったのかと案じておりましたが、20 株あまりがほっそりとした
   焔色の花を咲かせて…。堤の野草も生存をかけて熱い闘いを、強いられているよう
   です。
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   キツネノカミソリは関東の樹林地では、お馴染みのガンバナ科の球根植物で、花の
   後に葉が伸びてくることなど彼岸花との共通点も。その葉がほっそりとして剃刀に似
   ていることから、狐の剃刀と。頭花は2~4輪ほどつけています。
   狐が剃刀を使うとは思えませんが、昔人はそうした連想を楽しんだみたい。キツネ孫
   とかキツネの釦とか、「狐」と名のつく草花は、本来のものに比べて見劣りがするとい
   う意味合いが。
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   桜橋下流左岸の木の下闇には、2~4㍉ ほどの唇型の白い花をつけたハエドクソウ
   がひっそり群生していました。目立たず虫にも好かれない雑草の類ですが、40~50
   ㌢の細い茎の先端部につけた花は、下方から開花していきます。蝿毒草の和名通り
   全草有毒で殺虫効果があるため、その根や葉の煮汁を紙に染み込ませて 蝿取り紙
   に使われたそうです。咲き終わるとイノコヅチに似た果実となり、動物や人の衣服など
   にくっついて移動繁殖します。雑木林や草地を歩くと、ズボンの膝下などに小さな実が
   びっしりくっついて、はがすのにいイライラしたことも。
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   同じく樹下には5㍉に満たない花をつけたミズタマソウも茂っていました。40~50㌢丈
   の茎先が枝分かれして、直径1~2ミリの白い花を散房状につけています。
   花の周囲には鉤状の毛に覆われた丸い実も。薄緑色の実は直径2~3ミリで、白い毛
   が密生しているので露を含みやすく、水玉に見えて目立つことから、ミズタマソウ(水玉
   草)の名前に。アカバナ科の多年草です。
   花びらは肉眼では 見極められないほど小さいが2枚、花びらから2本の雄しべが突き
   出ており、対生した葉は長楕円形で、花に比べて大きく5~12センチもあります。
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   桜橋上流の自生野草観察ゾーンで、笹の葉に白い羽状のものがくっついていたので、
   立ち止まって見ると、殻から抜け出したばかりの蝉に出会ってびっくり。笹の葉に前肢
   をひっかけて、ゆっくりゆっくり脱皮していました。白く透き通っていた羽も次第に淡く色
   濃く、翡翠色に。とても繊細で神秘的な色でした。
   蝉が殻の背を破って全身が抜け出すシーンは見てなかったのですが、仰向けに出て体
   を起こし直すそうです。図鑑で調べると殻を破って、羽化を終えるまでに1時間半ぐらい
   かかるとか。羽化中に野鳥などに襲われないよう、蝉が羽化を始めるのは夕方で、一
   夜かけて羽を色づかせると同時に丈夫にして、飛べる状態にするとか。蝉の種類の判
   別はつきませんでしたが、アブラゼミでしょう。出会ったのは午後4時半過ぎでした。
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   6日の宵、11回目を迎えた「小平 灯りまつり」の会場を2~3ヵ所巡ってみました。小平
   駅からグリーンロードを東へ。6時半に点灯して、時間が経つにつれ幻想的に。
   あじさい公園では上田久和さん、菊池睦子さんら小平十四小生のパソコンサポーター
   をしている方々が会場係も、ボランティアでしておられました。上はこの日行われた広島
   原爆忌への慰霊を込めた灯りだそうです。
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   天神じゃぶじゃぶ池公園では、園児らの微笑ましい絵の行燈も
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   天神じゃぶじゃぶ池では早々と「2020東京五輪」への期待を込めた灯りも。
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by love-letter-to | 2016-08-07 19:12 | 折々通信 | Comments(0)