師走とか暮来月(くれこづき)、臘月などとも称される2023年も最後の月を迎えて
しまいました!
数日前に小平団地の銀杏並木を尋ねたら、今秋は色づき始めるのが遅かったせい
か、まだ見事な黄金並木を保っていました。その並木をバックに縦笛を吹く少年
像がライトアップされたようで…心身も弾んできました!
かつて暮らしたこともある団地で、南北2本の車道の両側の銀杏並木は、1965年
開設当初からシンボル的存在で見事でした。「銀杏は手品師 老いたピエロ…」と、
フランク永井がかつて歌ったヒットソングの歌詞にもあるように、銀杏の黄葉は手
品師のように辺りを黄金郷に一変させて…。
現在は並木の間を走る道路の片側が駐車場に利用され、電線も横切っているのでカ
メラ泣かせですが…。
団地中央付近で落ち葉掃きをしている男性の作業車が目に止まりした。竹箒や塵
取り、工具、ブラシなど“七つ道具”をコ
ンパクトに乗せた台車に感心して見ていたら、「最近はエアーブロアーで吹き寄
せるので作業がかなりラクになりましたが、銀杏の落葉シーズンは重労働で」と、
このシーズンなのに汗を拭っていました。
銀杏の葉は油分が多いので滑って転ぶ人が多いので、清掃に追われるそうです。
午後から小平市中央公園にも足を向けてみました。噴水池広場の銀杏並木も黄葉
のピークを迎えていましたが、樹によって散り始めていたり、まだ緑色を残して
いる樹もあり。樹高が伸びすぎて、周囲との景観のバランスが良くないようにも
思われて…。
上は総合体育館前のガゼボ(洋風東屋)内から撮った銀杏並木。こちらでも銀杏の
落ち葉の清掃に追われていました。
黄葉の景観を楽しむには清掃・剪定などの作業もかなりハードで…。
上はこの日拾った落ち葉です。
霜月とか雪待ち月とも言われる十一月も最後の日曜日に。「勤労感謝の日」以後、
グーッと冷え込んで、足踏みしていた東京近郊の紅葉黄葉も一気に色濃くなって
きました。🍁
樹下はライトアップしたように明るくなりますが、去り行く野の花や落葉の季節
の上水路。喜平橋から上流に向かって歩いて行くと、青々と茂らせた葉陰や枝の
節々に、黄白色というか金色に輝いた小さな花を密集させた樹木に出会いました!
シロダモの花で遅ればせながらも、例年並みにびっしりと開花。寒冷期に向かう
時期に、こんなに沢山の花を咲かせているシロダモの木。
クスノキ科の常緑樹で、雌雄異株。3本の葉脈がくっきりしている葉の表面は濃
緑色ですが、裏面は灰白色なことが名前の由来だそうです。タモは別名のシロタ
ブのタブが訛って変化したと伝えられているとか。
葉のわきに集まってついている黄白色の5㍉に満たない花に総苞片は広楕円形。
花被片は4個。雄花の雄しべは6個。葯は4室あるそうで、精緻な造形に感動して
しまいます。
辺りを見回したら、真っ赤な実もつけた雌花株も!水路際の茂みに植わっている
ので鮮明ではありませんが、前年結実した実が一年かけて真っ赤に熟した姿です。
津田町三丁目アパートの敷地内で、生垣のヒイラギ(柊)も小さな白い花を開花さ
せていました。カメラを向けていたら、「あら、花が咲いているのですね!」と、
住人らしい年配の女性が感激していました。
花径は5~6㍉、花冠は4つに裂けて反り返えり数個づつ葉腋につけています。
モクセイ科の常緑小高木で雌雄異株だそうで、黄色の葯をつけた雄しべが2本花
冠から突き出しているので雄株らしい。
雌株には直径1.5㌢ほどの実がつき5~6月に暗紫色に熟するそうですが…。
革質で光沢のある卵形の葉の周りに鋸歯が変形した鋭い刺があり、その刺が邪悪
を追い払ったり、侵入者を防ぐことから小平市内にもかつてヒイラギの生垣を巡
らせていた旧家を多く見かけましたが、近年は少なくなり、その花を見る機会も
なくなって久しくなりました。
鬼が目を突かれて退散したという伝説から、2月の節分にはイワシの頭を柊の枝
葉に刺して戸口に立て、魔除けにされてきたので、別名は「鬼の目突」とも。
今年は東京で14年ぶりに11月夏日を記録するなど、異常気象のせいかマユミ(檀)
やツリバナ(吊り花)など木の実が色づいているシーンに出会うことも少なく、諦
めていたのですが、シロダモの花を追って見上げつつ歩いていたら、真っ赤に熟
れた烏瓜の実に出会いました!
その傍らにはエビヅルの実も房状になって、たわわに。山家橋近くの辺りでした。
烏瓜の実もエビヅルの実も付近にまだまだありそうでしたが、立木と下草の茂み
と鉄柵に阻まれて数カット撮るのがやっとでしたが、上水堤の自然体系がまだ維
持されていることが嬉しくって…この日はややロングウォークに。
十一月霜月も後半に入り、東京近郊も最低気温が5~6℃に下がる日も。日中の気
温が20℃を上回るとラッキー!と散歩や買い物の脚も弾んできます。
すれ違う人も、もうダウンコートを羽織ったり、薄手のチェスターコートの裾を翻
したり…。マスクも着けたり、着けてなかったり、人それぞれ。
日中の気温が18℃近くで小春日和に恵まれた先週半ば、玉川上水:喜平橋から下っ
て行くと、茜屋橋付近で欅の下枝に絡まりながら紅葉している蔓性植物に出会いま
した!ナツヅタ(夏蔦)かエビヅル(海老蔓)かしら…?
ケヤキやコナラ、シラカシなど広葉樹が多い上水堤は紅葉というより、黄葉か褐葉
すると言った方が相応しいのですが、それでもハッとするような紅葉シーンに出会
います。葉には光合成に必要なクロロフィルという緑色素が含まれていますが、寒
くなると分解される一方でアントシアニンという色素が合成されることで、葉が赤
く色づいて来るとか。
桜橋上流300㍍ほどの一位橋近くで、ツルフジバカマに出会いました。秋口から上
水堤で咲き続けているナンテンハギによく似た花房をつけているので、通り過ぎて
しまうところでした。
年々、花数も品種も減少している自生野草観察ゾーンですが、笹類の繁茂に負けず
フジの花に似た淡い紅紫色の蝶型の花を房状につける蔓性の多年草。葉が羽状複葉
で巻鬚がついているので、気が付いた次第です。
ツルフジバカマの名前は、葉の付け根のとがった托葉を袴に見立てたとも、花の形
自体を袴に見立てたともいわれます。秋の七草の一つフジバカマとは全く関係ない
そうです。
ナンテンハギは周囲の野草の隙間に散状の房をあちこちに。蝶型の花を10数個つけ
た花房は可憐ですが、繁殖力はなかなか旺盛で、秋口から晩秋まで花期も長い。
四角の稜がはっきり出ている堅い茎に、2葉ずつ出ている葉がナンテンの葉に似て
いるのでその名が付けられたといわれます。ソラマメ属としては珍しく巻きひげが
ないのも特徴だそうです。
紅紫色の房になった蝶型の花は長さ1㌢5㍉ほど。末枯れ行く上水堤に彩りを添え
ている存在に。
毎年、初秋の上水堤を歩くと、下枝に極細い糸を網目状に張り巡らせているジョロ
ウグモ(女郎蜘蛛)。今秋は猛暑続きだったせいか十一月に入って出会うことが…。
薄暗くて網目に気付かず、髪の毛や袖口で触って、その粘着力に驚いたことも二度
三度でない。枯れ葉や小さな虫や蝶の翅が引っかかっていることもしばしばです。
ネット図鑑によると大型の造網性のクモで、大型で複雑な網を張り、差し渡し1㍍
に及ぶことも。その名は遊女・娼婦を意味する女郎からだそうですが、女郎蜘蛛の
細くて長い脚は黄色と黒の遮断機みたいで、腹側の文様はネイティブアフリカンの
絵画か民芸品のように迫力が!
霜月に入っても夏日が三日もありましたが、立冬(11月8日)を迎えるや平年並み
の気温に。上水堤も晩秋の気配が漂い始めました。
喜平橋近くに交差点で信号待ちをしていると、傍らのオレンジコスモス(キバナコ
スモス)に蝶や蜂が次々に訪れて、産卵など終活に勤しんでいるようで…。
信号が青に変わる寸前にツマグロヒョウモンの雄が訪れ、数ショット撮ること
ができました。タテハチョウ科ヒョウモン属の蝶で、近年は上水堤でことに雄
蝶をよく見かけます。雌に出会う機会は少ないのは産卵に追われているのでし
ょうか?
私もそろそろというか、終活に取り掛からなければ…と急かれる秋の暮れです。
喜平橋から300㍍ほど下の流小桜橋~茜屋橋左岸(遊歩道沿い」の路肩ではノ
ハラアザミ(野原薊)と黄蝶が!ギブアンドテイクのワンショットを。
先月末、桜橋上流右岸の自生野草観察ゾーンで捉えた蝶は、シジミ蝶の仲間だと
思ったのですが、図鑑で調べても名前は??
ヤマトシジミやルリシジミより少し大きく、斑紋が少なく、エノコログサにアタ
ックしているのもワンダー?です。
鎌倉橋付近の新堀用水沿いに自生しているシャクチリソバ(赤地利蕎麦)。記録的
な猛暑のせいか株数も花数も少なく、開花も遅れていましたが、今月早々、チラ
ホラ開花してましたので数カット撮ってみました。
その1点に花径5㍉程度の小さな花に蝿か虻のような虫が接近しているではあり
ませんか!上の写真の白い矢印の先にその虫の姿が!
シャクチリ(赤地利)ソバはインド北部および中国原産の多年草で、草丈は約1㍍。
その名前の由来は茎の根元が赤いことによるそうで、朝ドラ「らんまん」のモデ
ルになった牧野富太郎博士が本草綱目の「赤地利」にあたるとして命名されたそ
うです!
花径5㍉程度の5弁の花の雄蕊の葯がピンクで、愛らしい多年草。果実(痩果)は
ソバの実と同じ三稜形をして、高血圧に効果のあるルチンが含まれることから、
昭和初期に薬用として移入されたものが、繁殖力が極めて強く野生化したそうで
す。でも上水堤の野草は管理が行き届かず、年々、減少して行くのが寂しい限り。
年々、寒さが身に堪えるようになり、これから先も上水堤散歩を続
けられるかどうか…?今日の小平市周辺の最高気温は12~13℃で
12月中旬並みだったそうです。
霜月に入っても西日本から関東にかけて、夏日を記録しています。東京では昨日で
今年の夏日が141日目になったそうで、記録を取り始めて最多!文化の日、小金井
市にお住まいの方から、蝉の声を耳にしたとメールで伝えられました。
でも、玉川上水堤では足元の草々は末枯れ始めて…冬支度に備えているのが感じら
れます。
そんな上水堤の茂みの間や立木に絡みついて、ノブドウの実が淡いブルーからスカ
イブルー、ブルーグレー、あるいは淡いピンクにと変化して、オパールやトルコ石
の原石のような輝きを!
ノブドウはブドウ科ノブドウ属に属するつる性落葉低木で藪に多く見られますが、
住宅街の生垣に絡みついていることも。イヌブドウ、カラスブドウとも。
秋が深まるにつれ、果実は薄緑から紺や青、群青に変化するといわれていますが、
白くなるものや青みのかかった緑、ピンク、赤紫と非常に多彩なのはタマバエや
ハチの一種に卵を産み付けられてできる虫こぶ(虫癭:ちゅうえい)によるそうで
すが、野の宝石に出会う楽しみを!
あかしあ通り:喜平橋から上流に向けて左岸(北岸)を歩いて行くと、ふと目に止
まったのは常緑樹の下枝に絡みついて、房状に濃紺の実を7~8個つけた蔓性植
物でした。カメラで撮りネット図鑑調べたところアオツヅラフジではないか…と。
つる性植物で、北海道から四国九州、沖縄まで自生。草原や低山地、町中などに
も生えているけど、あまり目立たない植物で、他の木や電柱など自立しているも
のにからんで上へと成長し、春に花を咲かせて秋に実をつけ、実は放置しておく
と、しぼんで冬には落ちてしまうとか。実に白いもやが巨峰ブドウのようにも…。
アオツヅラフジの蔓は丈夫で、ツヅラを編むツヅラフジの仲間であることからの
名称だそうです。
季節外れの温かさが続いていますが、ウォーカーの目を楽しませてくれたセンニ
ンソウ(仙人草)やヤマシラギク(山白菊)、野紺菊も残り少なくなって、季節の移
ろいをひしひし。「庭の千草も虫の音も…」の歌詞さながらの気持ちに…。
上はセンニンソウの名前の由来とされる仙人髭姿の乾果。純白の十字型の花の面
影は全くなく、人の老いもさもありなんかと思う晩秋期に。
下は周囲の草木を席巻する仙人草の開花最盛期。八月下旬に撮影。花弁のように
見える十字形の白い部分は、花弁ではなく4片の萼で、桜橋上流の「自生野草観
察エリア」では、まだチラホラ咲き続けて…。
『控えめで手仕事の得意な.. |
by yasashii-hito at 19:20 |
少年像、かわいい! とこ.. |
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