忘れ得ぬ人々& 道草ノート

ankodaira.exblog.jp
ブログトップ

折々通信No.63 堤を彩る花と実と

f0137096_1915878.jpg
         美大生通う堤に咲く野菊 
  10月も終わりに近づき、紅葉も高地から里へと近づきつつある今日23日は二十四
  節気の一つ「霜降」。北国では霜が地を白く染め始める候ですが、今秋は早々と
  北海道からは雪の便りも。
  玉川上水堤でも遅れていた秋草が咲き揃い、晩秋の装いに。西武線鷹の台駅付近
  から西への 堤沿いには創価学園、白梅学園、武蔵野美大、朝鮮大学校、都立小
  平西高のキャンパスが続き、堤は通学路になっています。“哲学の小径“と称され
  ることもあります。武蔵野美大に差し掛かる上水堤の一角に、白い小花を群がり
  つけた野菊が一様に 首をかしげていました。風向きのせいでしょうか。 それと
  も人待ち姿かしら。
f0137096_19223169.jpg
  上水堤には8月半ばから シラヤマギク(白山菊)、ノコンギク(野紺菊)、ユウガギ
  ク(柚香菊)、ヤマシロギク(山白菊) ヨメナ(嫁菜)などが咲くのですが、見分け
  が付きにくくて…。これらを総称して野菊あるいは野路菊と呼ばれているようで
  す。上はヨメナあるいはシロヨメナでしょうか。野菊には混雑種もあるとのこと
  で見分けにはお手上げですが、さりげなさと初冬まで咲き続ける健気さに惹かれ
  ます。
f0137096_19234215.jpg
  首折れていたノコンギクを持ち帰って、一輪挿しに挿しておきました。しばらく
  楽しめそうです。
f0137096_1926318.jpg
  創価学園付近の堤では、ツリバナの実が外皮を弾かせてユラユラ。5つに裂けた
  外皮の縁に朱赤色の種をくっつけて、ぶら下がった姿はユーモラスです。
  実の直径は1㌢前後ですが、かなり離れた処からも目につきます。種を飛散させ
  る術はお見事です。
f0137096_19273632.jpg
  ツリバナは4~5月に長い花柄の先に、淡いラベンダー色の5弁の花をつけま
  す。花径は6~7㍉で、あまり目立ちません。実が赤熟してくると存在に気が
  付きます。上のようなツィンショットも。
f0137096_1931398.jpg
  木々の実の熟した姿は色も形も様々で、秋の野山で出会う楽しみの一つです。
  それぞれユニークな色や形をしていますが、朝鮮大学前付近の堤で出会ったゴ
  ンズイ (権萃) の実は直径1~2センチの球状の袋果で、パックリ二つに割れ
  て、黒大豆のような種をくっつけている姿にはドッキリ!
  ユーモラスでもあり、怪獣が大口を開いて玉を飲み込もうとしているようにも。
  5月下旬に開花するゴンズイの花からは想像できない変身ぶりです。
f0137096_19323271.jpg
  ツリバナやゴンズイの実に見惚れていると、亜麻色のロングヘアをなびかせて、
  モデルさんのように超スタイルのいい女性が通り過ぎました。長い脚とヒップ
  のカッコよさにうっとり。武蔵野美大生かしら?
f0137096_19385288.jpg
  鎌倉橋の新堀沿いに、シャクチリソバが繁茂して白い小花の房をつけていま
  した。ソバの花と同じ タデ科の仲間ですが、ヒマラヤから中国南西部に分布し
  ていた帰化植物です。 昭和初期に日本に導入され、薬草園などで栽培されてい
  ましたが、1960 年代にエスケープして野生化。全国にして広がったそうです。
  シャクチリという変わった和名は「本草網目」という中国の本草学史上最も内
  容の充実した本の中の漢名にならって、植物学者の牧野富太郎博士が赤地利し
  ゃくちり)と1933 年に名づけたそうです。
f0137096_1941246.jpg
  見た目には白い小花の房はありふれた雑草の類にみえますが、花径5㍉前後を
  マクロレンズで接写してみると、白い5弁の花びらは清楚でチャーミングです。
  ことにピンク色の雄蕊の葯がとても愛らしく、野草の花の魅力を見直すことで
  しょう。
f0137096_1942363.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-10-23 19:43 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.62 野辺のコスモス

f0137096_2057285.jpg
        野辺に咲くコスモスが好き童心に
  十月も第3日曜日を迎えました。先週からエアコンのスイッチを切り替えたよ
  うに気温が下がり、青く澄んだ空も 拝めるようになりました。でも、青空の日
  が少ないせいか、昭和記念公園のコスモスの丘はまだ一~二分咲きとか。
  コスモスの開花が全国的に遅れていると思っていたら、あきる野市にある「み
  つばちファーム」では、来春に向けて菜の花の種蒔き始まるので、そろそろコ
  スモス畑は刈り取ってしまうとのこと。
f0137096_212035.jpg
  まだ畑の一部と道路沿いはコスモスが見られるというので、訪ねてみました。道
  路沿いのコスモスは、こぼれ種から育つままにしてあるそうで、草丈は膝丈から
  大人の背丈を超すコスモスもあり、小学校時代の通学路を思い出しました。
  観光用のコスモス畑よりも、自然で優しげで秋桜らしいと。
f0137096_2132358.jpg
  本日限りで刈り取られてしまう 約550平方㍍のコスモス畑。近くにはこの4倍の
  コスモス畑がありますが、もう刈り取られてしまっていました。春には一面黄色
  の菜の花畑が見られるそうです。
f0137096_21101586.jpg
f0137096_11574725.jpg
  五日市線武蔵増戸から徒歩10分あまり、あきる野市上ノ台の畑の中にある「み
  つばちファーム」は、元製茶工場の建物を改装して、周りの畑地で養蜂と自家製
  蜂蜜やローヤルゼリー、プロポリスの生産を。蜂蜜を使ったスィーツや料理が食
  べられるカフェと 蜜蜂と蜂蜜に関する展示と自家製蜂蜜の他、信頼のおける国
  産と海外産の蜂蜜と蜜蝋製品などを展示即売しているミュージアムがあります。
  試食もできるスタンドもあり、密蝋を使ったローソクなどのクラフトの講習会や
  イベントも行われています。カフェは水曜定休、ミュージアムは無休です。
f0137096_21134196.jpg
  「みつばちファーム」からの帰途、農家の庭木に真っ赤に熟れたカラスウリがぶ
  ら下がっていました。 周囲の枝葉が枯れて行くにつれ、目立ってくる豆ランプ
  もノスタルジックな気分に。この辺りも農家も高齢化が著しく、休耕地も増え
  ているそうです。
f0137096_21171353.jpg
  空き家らしい屋敷の周りには、セイタカアワダチソウ (背高泡立草) が繁茂して
  おりました。もう30年以上も前になりますが、多摩川や秋川の河原はこのセイタ
  カアワダチソウで黄色く染まってアレルギーの原因とされたこともありました。
  ブタクサと呼んで、自治体上げて駆除対策に頭を痛めていた時代もありました
  が、簡単に言えば、殖え過ぎてしまったことで自滅して行ったとも聞いており
  ます。
  でも、休耕地や空き家が増えると、ブタクサがまた殖えてくる気配も。人の世
  も自然も恒ということは望めないのですね。つくづくそう思う秋。
f0137096_2118772.jpg
  上は出がけに出会った「小平市民まつり」のダンスパレードの出番を待つ子ども
  たち。この子らの未来に幸多かれと願って…。
f0137096_2123581.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-10-16 21:23 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.61 道々の秋草

f0137096_21443546.jpg
          杜鵑老いも若きも早足で
  十月に入って2回目の日曜日。先月からはっきりしない天候のせいか、風邪を引いて
  しまいました。まだ咳込んだら止まらず、道草散歩も 買い物ついでに少し足を伸ばす
  程度ですが、久しぶりにグリーンロード沿いをのんびり歩いてみました。
  3連休中とあって若いカップルや家族連れ、ウォーキングを楽しんでいる姿も多く、行き
  交う人々が早足で歩いているのについて行けず、「花の木公園」でひと休み。木製ベン
  チの前で、杜鵑(ホトトギス)が風と戯れているようでした。
f0137096_2148438.jpg
  4~5本植わっているハナミズキ(花水木)の紅葉が始まり、実はもう真っ赤に熟れて空
  を仰いでいました。ここ数日で一気に紅葉がすすんだみたい。
f0137096_21504777.jpg
  道沿いのお宅の庭先では、真っ白な花弁の秋明菊(シュウメイギク)が見頃でした。
  日本原産ではなく、古い時代に中国から渡来。菊の名前がついていますが、キンポウ
  ゲ科のアネモネの仲間だそうです。英名はジャパニーズ・アネモネとか。ピンクが多い
  ようですが、白の方が名前に相応しいような気がします。
f0137096_2153094.jpg
  数日前に上水堤で出会ったのは、花穂の毛が金色に輝いて見えるキンエノコロ。俗に
  エノコログサと呼ばれる花穂より一回り大きめで、褐色化したエノコログサとは違って、
  穂そのものは緑色なのに毛が金茶色なんです。同じ日にほぼ同じ場所で撮ったエノコ
  ログサと比べてみると、その違いが歴然とします。右は通常のエノコログサです。
  犬っころの尻尾のようだから、イヌッコロからエノコロの名前になったそうですが、“猫じ
  ゃらし” とも呼ばれて親しまれてきたエノコログサ。毛が紫色のムラサキエノコロもある
  そうです。私も一二度出会ったことがあります。
f0137096_21564117.jpg
  “赤まんま”と呼ばれて親しまれてきたイヌタデ(犬蓼)も今が花の最盛期で、道々に繁
  茂しています。ご飯粒をまんまと呼んだり、ままごと遊びなんか廃れてしまった現在で
  は、“赤まんま”なんて死語に近いかも知れませんが、昔のまんまの姿で咲いています。
  何の役にも立たないタデということから、犬蓼と名付けられた雑草の類ですが、上水堤
  にはまだ自生環境が保たれている証でしょう。頑張れと言いたいです。
f0137096_21585358.jpg
  下草の茂みに一二輪咲いていたのはタマスダレ(玉簾)。晩夏から秋口に咲く花ですが、
  透き通るような白い花弁を開きかけていました。遅れ咲きしているようです。
  キツネノカミソリなどと同じヒガンバナ科の球根植物で、ニラや細葱に似た葉がよく茂る
  ので、簾に見たてられ、その葉の間から覗く玉のような蕾の姿から玉簾の名前がつけら
  れたとか。
  まだ風邪が治りきってないので、この辺で。
f0137096_21593086.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-10-09 22:00 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.60 木犀香に導かれ

f0137096_20325690.jpg
           立ち止り立ち止り聞く木犀香
  いよいよ十月、最初の日曜日は久しぶりの秋晴れに。先週初め頃から金木犀が
   香り始めました。我が家も両隣も、裏の家にも金木犀があり、窓を開けると 木
  犀の甘い香りが室内に漂ってきます。朝一番の香りは気分を弾ませてくれ、宵闇
  から忍び込んでくる甘い香りは心を癒してくれます。
  金木犀の香る候は一年で最も心地よい季節ではないかしら。すぐ近くまで用足し
  に出かけても木犀香に出会います。路地から路地へ歩いて、どんな樹形をしてい
  るのか見て歩くのも楽しみです。無剪定で伸び伸び枝葉を茂らせている金木犀、
  こんもりと剪定された樹形、茂った樹木の間で密やかに香りを放っている木犀も
  ありますが、香りがその在り処をおしえてくれます。香道では「香りを聞く」と
  言うそうですね。
f0137096_2037575.jpg
   金木犀の花は遠目にはオレンジ色の顆粒をまぶしたように見えますが、樹腋か
  ら短い花柄を伸ばした先に4弁の雌花を房状に付けている。花の径は5~8ミリ
  で、雌しべが2本。花びらも雌しべも意外にぼってりしています。
f0137096_20383491.jpg
  中国南部の桂林地方原産のモクセイ科の常緑小高木で、中国語では”桂”は木
  犀のことを指し、『桂林』の地名もこのモクセイの木がたくさんあることに
  由来するとか。
  江戸時代初期に渡来して主に庭木として愛されてきたそう。小平団地では3
  階のベランダに届きそうな大木も。花言葉は「謙虚」「気高い人」。
f0137096_20401363.jpg
  金木犀の香る候は萩も見頃。玉川上水堤にも萩はあちこちで見られますが、府中
  街道にかかる久右衛門橋から上流右岸では、波打っている萩すだれも楽しめまし
  た。あるかなき風にも揺れるので撮りにくかったけれど…。
f0137096_20414394.jpg
f0137096_10524063.jpg
f0137096_20425517.jpg
  この時期は蝶も子孫を残すことに追われているのか、花に止まっていることが
  多く、写真に撮りやすいので黄蝶、ツマグロヒョウモン、アカボシゴマダラ、
  ヒカゲチョウなどの姿をキャッチできました。
f0137096_20442672.jpg
   下暗がりや秋雨に似合う風情のシュウカイドウ(秋海棠)も見頃。花径2~3㌢
  程度の淡紅色の花が可憐です。庭植えで見かけることが多いのですが、上水堤
  でも、桜橋上流の新堀用水際で見かけます。
  雌雄異花同株で雄花は上方に正面に向いて開き、中央に球状に集まった黄色
  の雄蘂が目立ち、4枚に見える花弁の左右の小さな2枚が実際の花弁で、上下
  の花弁の見える大き目の2枚は萼だそうです。
f0137096_20494688.jpg
  雌花は下方に垂れ下がった状態で花柄を伸ばして、下向きに開花、三角錐状の
  子房を持ち、花弁はなく、花弁に見える萼が2枚。上部の雄花の花粉をキャッチ
  して受粉するようです。子房に3枚の稜があって垂れ下がっています。見慣れた
  花ですが、不思議な習性を持つ花です。
f0137096_20531249.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-10-02 20:31 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.59 色づき始めた奥日光で

f0137096_14172274.jpg
           ななかまど燃え補陀洛(ふだらく)の山仰ぐ
   秋の長雨が降り続いていた先週末、2泊3日で奥日光・中禅寺湖畔を訪ねてきまし
   た。夏の行楽と秋の紅葉の狭間の生憎のシーズンですが、この時期に通い続けて
   10年。日本でのフライフィッシング発祥の地と云われる奥日光に 鱒釣りのメッカを
   築き、かつては30~40棟も立ち並んでいた外国大使館や外国人別荘の中でも中
   心的存在で、ひと際スケールの大きかった日英混血の実業家 ハンス・ハンターの
   西六番別荘地。その跡地の公園で開かれるハンター忌(9月24日)に参加してきま
   した。
   8月半ばから晴れた日が殆どないということでしたが、3日目は朝から青空が広がり、
   男体山も久しぶりに全容を見せました。湖畔のナナカマド(七竈)の葉が色づき始め
   実はもう真っ赤に。
   補陀落(ふだらく) は観音菩薩の住処、あるいは降り立つとされ、日光という地名は
   補陀落~二荒(ふたら)~二荒(にこう)~日光となったという説があります。
   中禅寺湖は海抜約1240㍍、日本で一番高いところにある湖です。男体山の高さ
   は約1000㍍。晴れていても雲や霧の流れが絶えず、瞬時に見えなくなることもしば
   しばです。
f0137096_14282995.jpg
   25日中禅寺湖でのワカサギ漁解禁(9月20日~10月31日)になって初めての日曜
   日で、久々の晴天とあって朝7時の開始時刻には100艘以上の釣り船が湖へ。
f0137096_1429177.jpg
   湖岸から見ると色とりどりの釣り船が静止したままで、点々とまるで絵に描いたよう。
   定められた漁区域内でひたすらワカサギを釣っているそうです。2011年の東日本大
   震災・東電原発事故以来放射性物質が国の基準値を超えて、禁漁・持ち帰り禁止が
   続いておりましたが、本日のモニタリング調査では持ち帰りも可能ということでした。
f0137096_14334916.jpg
   今年の7月1日にリニューアルオープンした「イギリス大使館記念別荘」も訪ねてみ
   ました。菖蒲が浜、千手が浜まで望める一等地に幕末・明治初期に活躍した英国の
   外交官アーネスト・サトウ(1927~1990)が明治29年(1872)に自分の山荘を建
   て、好きな登山や植物の採取を楽しんだとか。日記によると、いろは坂にバスなど通
   ってなかった時代に、ひんぱんに往復しています。後に英国大使館別荘になり、平成
   20年(2008)まで利用されていましたが、栃木県に寄贈され改装工事を終えて公開。
   湖水に面した木造2階建てはできるだけ往時の姿を再現。素朴な外観が周囲の景観
   に溶け込んで見えました。
f0137096_14383984.jpg
   1、2階とも広縁からの眺めはイングランドの湖水地方を偲ばせて、気象により刻
   々と変わる眺めをのんびりと楽しみたい雰囲気でした。家具調度も大使館別荘時代
   と ほぼ同じだそうです。
   2階のダイニングでは紅茶4種とスコーン2種のセットなどが楽しめます。訪ねた
   日は週末でツアー客が続き、楽しみにしていたアフタヌーンティーは諦めたのが残
   念!次回には楽しみたいと。
f0137096_1441418.jpg
   アーネスト・サトウの履歴や日本各地の旅での記録、幅広い交流史が展示され、そ
   の旺盛な好奇心と多彩な活動に驚きました。彼を魅了した奥日光をはじめ日本の素
   晴らしさを見直しました。きっと、そういう人が多いはずだと…。
f0137096_14431687.jpg
   低公害バスで千手ヶ浜へ向かう途中で見た小田代ヶ原は、湿原状態で草紅葉もやっ
   と色づき始めた状態でしたが、1~2週間後には見頃を迎えそう。バス内のアナウ
   ンスでは鹿の食害対策として設けた電気柵を効果でワタスゲ、リンドウなど自生植
   物も復活してきているそうです。
f0137096_14491673.jpg
   ハンス・ハンターが鱒釣りの拠点にしていた千手ヶ浜の「東京アングリング・エン
   ド・カンツリー倶楽部」跡へは、低公害バスの終点から徒歩10分ほど。
   外山沢川にかかる木橋と吊り橋を渡ると、湖面に向かって開けた草地が見えてきま
   した。途中、「熊に注意」の立札が下がり、辺りは怖いほど神秘的な雰囲気です。
f0137096_145215.jpg
   「東京アングリング・エンド・カンツリー倶楽部」のクラブハウスは3年前に全焼し
   てしまいましたが、後継管理人の伊藤誠さんが「仙人庵」と称する住まいを再建。今
   やクリンソウの聖地として知られるようになった敷地内に、5~6月は3万人も訪れ
   たそうです。
f0137096_14551176.jpg
   火災で重体に迫った伊藤さんも元気になられて、クリンソウの管理や敷地内の整備
   に勤しんでおられました。
f0137096_1458502.jpg
   昭和22年(1947)9月24日、64歳で他界して69年、地元の有志やハンター氏の足
   跡に関心のある仲間で続けられてきた「ハンター忌」も10回目を迎えました。
   例年通り「西六番別荘地」跡に残る暖炉の焚口に花を供え、中禅寺湖に花びらを流
   すセレモニーも終えました。終日降っていた雨も、その間だけ止んで、参加者は
   「奇跡的!」と。
f0137096_14595710.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-09-26 15:01 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.58 彼岸を前に

f0137096_20434669.jpg
        彼岸花彼岸を待たず満開に
   9月も第三日曜日を迎え、夕方6時にはもう日が落ちて、時の過ぎるのが一段と早
   く感じられる候になりました。秋雨前線の影響で不安定な天候の日が続いておりま
   したが、一昨日、小平霊園を訪ねましたら、正門近くの彼岸花が もう満開状態でし
   た。明日の敬老の日が彼岸入りですが、玉川上水堤の彼岸花もここ数日がピーク
   ではないかと。
f0137096_20471417.jpg
   彼岸を迎える頃に開花することから彼岸花とされ、真っ赤な6枚のリボン状の花弁
   をカールさせた6個の花が複雑に絡み合って、燃え盛る炎さながら。
f0137096_20501116.jpg
   墓地付近に多く見られ、毒々しくも見えることから「死人花」とか「地獄花」とされる
   地方も多く、私も 「毒花だから触ってはダメ」と聞かされて育ちました。一方、お釈
   迦さまが法華経を説かれたときに、天がこの花を降らせたことから 「天上花」ある
   いは「曼珠沙華」とする正反対の説もあります。いずれにしても記録的な猛暑が各
   地で観察される近年は、彼岸花の開花も早まっているようです。
f0137096_20531216.jpg
   玉川上水・久右衛門橋下流の堤で赤紫色のゲンノショウコが数輪咲いていました。
   白花種もあり、どちらも古くから下痢止めの妙薬に使われ、効能がよいことから「現
   の証拠」と。以前は堤のあちこちに自生しておりましたが、出会うことが少なくなって
   残念です。赤紫も白花も花が終わった後につけるロケット状の実が弾けると、神輿
   の屋根の形になって、とても面白かったのに。
f0137096_2055131.jpg
   中央公園付近の南岸には、ショウジョウソウ(猩々草)も花をつけていました。トウダ
   イグサ科の多年草で、ポインセチアと同じく茎先の小葉(苞葉ともいう)が猩々の顔
   のように赤くなることが名前の由来。赤色化した葉に目が奪われて目立ちませんが、
   葉の上につけている黄緑色の小さな粒々が花です。黄色の蕊を覗かせています。
   猩々は猿のような赤い顔、赤い髪をした中国の伝説上の妖怪で、日本では能のほ
   か各種芸能に登場します。なお、ポインセチアはトウダイグサ科の常緑低木で、猩
   々木とも呼ばれるそうです。
f0137096_2121771.jpg
   小平市立四中南側の上水堤では、真っ白な綿毛のボンボンに出会いました。竹製
   耳掻きの頭についているフアフアの刷毛にそっくり。ダンドボロギクの綿毛でした。
   草丈1メートルあまり、多数に分岐した茎の頭にタンポポの綿毛のような冠毛を。
   その綿毛のボンボンが風に吹かれて、崩れて飛散寸前の姿も。ダンドボロギクは
   キク科の一年草で雑草の類ですが、1933年に愛知県の段戸山で発見されたの
   で、その名前が付けられたそうです。
f0137096_214241.jpg
   冠毛は非常に繊細で直ぐ飛散してしまうので繁殖力は旺盛、森林伐採地や山火
   事の跡にはびこることが多く、アメリカでは Fire Weed (火の草)と呼ばれている
   とか。しばらく立っているとくしゃみが止まらくなり、目もちかちか。花粉症の方は要
   注意かもしれません。
f0137096_21165363.jpg

   このところ、仲秋の名月も十六夜も見えない日が続いて残念ですが、今宵は立待
   月とか。
[PR]
# by love-letter-to | 2016-09-18 21:04 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.57 新涼を待ちかねて

f0137096_2116815.jpg
         新涼や風とスイング雁草(かりがねそう)
   9月第二日曜日の今日、やっと残暑から解放されました。身も心も蘇った気分で、赤
   いウォーキングシューズで玉川上水堤へいそいそ。喜平橋下流右岸で風とスイング
   しているカリガネソウ(雁草)に出会うことができました。
   初秋の風は“色なき風”と称されますが、カリガネソウに出会うたびに、ちょっと変わっ
   た5弁の花は、新涼の風の色ではないかと思う私です。青紫というか 藍色というか、
   ヴェネチアングラスのブルーのようでも。
f0137096_2125475.jpg
   草丈は1メートル前後、葉腋の上部で枝分かれして弓なりになった柄の先端に、青紫
   色の5弁の花がモビールのように揺れて、球形の蕾もキュートです。
   下弁には白い絞りを施したような模様が特徴。シソ科の多年草とされていますが、ク
   マツヅラ科だという説も。花冠から細長い雄蕊と雌蕊が弧を描いてユラユラ。揺りかご
   みたいでもあり、ゴンドラにも見えて造物主の妙にサプライズです。
   雁草という優雅な名前は、このユニークな花の姿からと言われますが、別名はホカケ
   ソウ(帆掛草)。 山地に生える多年草で、優雅な花のイメージとは裏腹にかなり強い異
   臭があります。焦げ臭い臭いです。
f0137096_21275892.jpg
   都営津田町アパートの敷地内で、ハナトラノオ(花虎の尾)の写真を撮っていたら、住人
   の女性が腕に抱えていた花束を差し出して「この白い花の香りをかいでごらん」と、話し
   かけてきました。「蘭かしら?」 見たことのない花に驚くと、「ほれ、葉はミョウガそっくり
   でしょ。ハナミョウガよ。きれいでしょ。よかったら差し上げます」と言って、切り取ったば
   かりのハナミョウガを私にプレゼントしてくれました。折角だから頂いて、その場で写真
   も撮ってみました。蘭に似た花の径は4~5㌢。ミョウガとは思えない甘い香りが。
f0137096_2130338.jpg
   もう5~6年以上前に殿が谷戸庭園でハナミョウガを見たことがありましたが、白と紅色
   の縞模様が鮮やかな花だった記憶があります。図鑑によるとハナミョウガ(花茗荷)は、
   ショウガ科ハナミョウガ属の多年草で、中国、台湾、日本に分布。葉が茗荷に似て目立
   つ花を咲かせる事が名の由来だそうです。食用にする茗荷の頭から白いほっそりとした
   花をつけている姿もみたことがあります。
f0137096_21343085.jpg
   上は同アパート敷地内で出会ったハナトラノオ(花虎の尾)。晩夏から秋口に優しいピン
   クの花穂を群れ咲かせています。北アメリカ東部原産で、日本へは大正時代に入り、丈
   夫でよくふえるため急速に広まり、ポピュラーな宿根草の一つに。
f0137096_21384889.jpg
   四角錐の花茎の角に沿って唇弁型の花を整列して付けていることから、カクトラノオとも
   呼ばれます。性質が強く、地下茎を伸ばして広がるので野生化して、上水堤でも小桜橋
   ~茜屋橋に群生も見られます。
f0137096_21414338.jpg
   上水堤では歩く先々で ミズヒキソウが花穂を繁茂しています。赤と白の米粒にも満たな
   い蕾を点々とつけて。その姿から祝儀袋や熨斗紙に使われる紅白の水引に見立てられ
   たミズヒキソウ(水引草)ですが、繁殖力が旺盛で日陰を好む野草や背丈の低い草花に
   とっては侵略者みたい。実は我が家の家屋の北側にも繁茂しています。私のズボンの
   裾や靴底にくっついて帰った種から発芽したようです。
   可憐に見える花穂も強靭で、ちょっと引っ張ったくらいでは切れません。根も深く張って
   抜くのも一苦労です。「どうしたもんじゃろのう」と NHK朝ドラのヒロイン・小橋常子とと
   姉ちゃんの口癖を繰り返しています。
f0137096_2144186.jpg
   その水引草は今が開花期。よく目を凝らして見ると、粒状の蕾が開いて4弁の紅白の花
   に蕊も認められます。2~3㍉の花をカメラに撮るのに汗だくになりましたが…。
f0137096_21455238.jpg
   上水堤でも彼岸花が咲き始めました。今月7日に茜屋橋で1輪、今日11日には鎌倉橋
   付近で5~6輪、中央公園南側のフェンス際にも1輪咲いて、秋を感じる一日でした。
f0137096_2146316.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-09-11 21:47 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.56 秋暑し

f0137096_16293396.jpg
           薮蘭や開かずの雨戸十数年
   9月最意初の日曜日を迎えました。東北、北海道を襲った迷走台風10号で、河川が
   氾濫。行方不明者や孤立した集落が岩手県内に800戸以上もあると伝えられ、救出
   活動が続いております。東京近郊でも日中は蒸し暑い日々が続いて、新涼が待たれ
   る候。玉川上水堤ではヤブラン(薮蘭)が薄紫色の花穂を林立させて秋色に。
   上水堤を週に1~2回 歩くようになって10年あまり。その間、門扉や雨戸が閉まった
   ままの家が目立つようになりました。老夫婦や一人暮らしで手が回らないのかしら?
   それとも寝込んだり、病院か施設に入っておられるのかしら…と、身につまされるこの
   頃です。
f0137096_16345648.jpg
   人が住んでいる気配のない家の軒先にも元気で、こんもり葉を密集させているヤブラ
   ンは日陰・日向、湿潤・乾燥いずれにも強いラン科の常緑草で、上水堤でも下草やフェ
   ンスの足元に大小の群落をなしています。
   10~30㌢近くもある花茎には、花径4~5㍉ぐらいの薄紫色の花をたくさんつけて穂
   状に。花被片は6枚、花柱の周りに 6本の雄蕊が黄色の葯を。花が終わるや否や薄
   緑色の実になり、秋が深まるれて濃緑色から黒に変化していきます。黒い実をつけた
   まま越冬している姿もよく見かけます。
f0137096_16381517.jpg
   このところ鎌倉橋から上流の中央公園付近にかけて、カナカナカナと甲高い蜩の鳴き
   声を耳にすることが多くなりました。ケケケケとけたたましく聞こえることもあります。午
   後3時を回ったナと時報の合図でもあります。そろそろ引き上げようかと足元を見たら、
   下草の所々にキツネノマゴ(狐の孫)も開花していました。
   草丈10㌢ほどの頂部に淡い桜色をした唇型の花が一つ二つ。マッチ棒の頭くらいの
   大きさですが、その存在をアピールするかのように咲いています。
   上唇は白色で下唇の内面だけが薄紅色をしており、狐とは関係ないイメージですが、
   毛の密生している花穂の間から覗いている小さな花が、子狐を連想させたのかも知れ
   ません。
f0137096_1641739.jpg
   先月半ばから相次いだ台風や移動性低気圧により、激しい雨に見舞われることも多か
   ったせいか 上水堤に茸類がニョキニョキ。中央公園付近の新堀用水沿いには大小の
   傘を広げた茸の一団が。茸図鑑を調べても名前が特定できませんでしたが豊作です。
f0137096_16414145.jpg
   上水沿いの下草の間にはホットケーキ大の傘を広げた茸も。
f0137096_16422117.jpg
   鎌倉橋近くのフェンスの下では茸のパレードに出会いました。これら茸が放出する菌類
   が上水の植生と関わって、自生野草を守っているのかもしれません。
f0137096_16525749.jpg
   数日前に訪ねた昭和記念公園の北部ゾーンにある「トンボの湿地」では、頭から胴体
   まで真っ赤なショウジョウトンボ(猩々蜻蛉)に出会いました。猩々は中国の伝説上の
   動物で、それを題材にした能楽などで真っ赤な貌に赤い装束をつけて演じられること
   から、大酒呑みや 緋色のものを指すことが多いようですが、ショウジョウトンボも真っ
   赤でした。
f0137096_16533077.jpg
   赤とんぼと呼ばれるアキアカネは尾の部分だけが赤いけど、ショウジョウトンボは目
   玉まで赤くて、群れて飛ばないそうです。オスは単独で池の縁に縄張りを堅持し、縄
   張りの縁に沿って力強く哨戒飛行。他のオスが飛来すると 20㌢ほどの位置関係を
   保ちながら、にらみ合い低空飛行を見せるとか。警戒心が強く戦闘的なトンボだと、
   湿地の管理をしているボランティアが話しておりました。
f0137096_16471219.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-09-04 16:54 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.55 夏と秋の狭間で

f0137096_23554292.jpg
         大木も若木も虜に仙人草
   長かったようで、あっという間に迎えた8月最後の日曜日。このところ相次ぐ台風と
   残暑に上水歩きもさぼりがちでしたが、一昨日、喜平橋から下流に向けて 小金井
   橋まで往復。堤の木々も野草も晩夏から秋へスライドしていました。
   小桜橋を過ぎた辺りのフェンス際には、いつの間にかセンニンソウ(仙人草)が延
   々と蔓を延ばして、目に染みるような純白の花を群がり咲かせていました。見上げ
   るような大木から、ここ数年で人の肩丈くらいに育った若木にも蔓をからませていま
   す。
f0137096_01186.jpg
   直径3㌢程の十字形の真っ白な花を群がり咲かせる仙人草。キンポウゲ科の蔓性
   多年草で、花弁のように見える十字形の白い部分は花弁ではなく、4枚の萼片だそ
   うです。こんな清新な花をつけるのに仙人草だなんて!と出会うたびに思いますが、
   花の後に白く長い毛のある羽毛状の花柱が残り、その付け根が膨らんで痩果(そう
   か)となります。秋が深まるにつれ痩果から伸びた白い髭が仙人の髭に見立てられ、
   仙人草の名前に。
f0137096_033213.jpg
   夏から秋への季節の変わり目で花が少ない時期ですが、フヨウ(芙蓉)とムクゲ(木
   槿) は今が旬。どちらもアオイ科の落葉低木で、花は朝に開花して夕方にはしぼん
   でしまう一日花です。芙蓉は花弁にプリーツ状の筋があり、萎んでも その筋を残し
   たまま、茶巾絞りのようになっている姿が可愛いくって…。
f0137096_043357.jpg
   芙蓉も木槿も庭木としても多く植えられているので、取り立てて珍しい花ではないけ
   れど、茜屋橋近くには枝を張った芙蓉が10数本も並木になって見事です。
f0137096_064091.jpg
   まだ青いドングリが落下しているのも目立つようになりました。風禍で落ちたという
   より、チョッキリムシ(チョッキリゾウムシ)の仕業のようです。若枝や樹木の果実に
   産卵して、口吻という頭部の鋭い突起で切り落と習性を持つ甲虫だそうです。
   クヌギやコナラ、樫のドングリも彼らによってバサバサ切り落とされています。少子
   高齢化の対応も大変な時代ですが、多産系のどんぐりも子孫を残すには天敵との
   闘いなんですね。
f0137096_074748.jpg
   そう思いながら、ひょいと樫の若枝に目を向けると、樫の実が一つの袴の中に三つ
   のドングリを抱えていました。ドングリにも“三つ子”を宿すことがあるなんて、びっく
   り!動植物音痴ながらダーウィンになった気分でした。
f0137096_084452.jpg
   蝉しぐれも次第にボリュームダウンしてきましたが、目の届く位置で蝉が鳴いていまし
   た。アブラゼミではないことは確かですが、種類は分かりません。透き通った翅が
   とても繊細でアーティスティックでした。
f0137096_019448.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-08-28 22:45 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.54 蝉しぐれ

f0137096_23433847.jpg
             市街地に残る湧水蝉しぐれ
   8月も下旬に入り第3日曜日に。陸上男子400㍍リレーで銀メダル獲得をはじめ、
   リオ五輪での歴史的快挙の余韻覚めやらぬ今日、都立殿が谷戸庭園へ。国分寺
   駅南口界隈に位置しながらも、崖線から湧き出す水音が絶えずして、蝉の大合唱
   が30㍍近い崖線の落差にこだましていました。時折りツクツクボウシのソロも加わ
   って、残暑との闘いもあと一息か…と。
   ヨロヨロと石段を上りきると、私を追い抜いて行った外国人男性が茶室・紅葉亭の
   見晴台に腰かけて、手にした同園の案内書に目を落としていました。最近は外国
   人の来園者も増えて、英語、仏語、中国語、韓国語版も用意されています。因みに
   英語版は 「Tonogayato Gadens」、仏語版は「Jardin Tonogayato teien」と書かれ
   ています。
f0137096_23521416.jpg
   竹林に隣接した傾斜地には森の妖精レンゲショウマが開花していました。昨夏より
   株数は少なめですが、薄紫の神秘的な花を。傘を広げたように見えるのは萼で、雄
   蕊と雌蕊を囲むよう筒状に重なった中央部分が本当の花びらだそうです。
f0137096_23534367.jpg
   その花の形が蓮に、葉がサラシナショウマに似ているところから「蓮華升麻」。キンポ
   ウゲ科の多年草で、日本固有の1属1種の植物だとか。御岳山は日本一の群生地と
   して知られています。
f0137096_2356933.jpg
   帰途、玉川上水に立ち寄ってみたところ、喜平橋下流右岸では クズの花がピークを
   迎えていました。1週間前には 花穂が立ち上がりかけたばかりでしたが、ここ1週間
   の猛暑と激しい雷雨で一気に開花が進んだようです。
   立木にからまり覆い尽くすクズの勢いには圧倒されますが、赤紫色の濃淡の蝶型の
   花は可憐でチャーミングです。
f0137096_23575712.jpg
   ピンクの花穂が可憐なツルボはもう花期のピークを過ぎており、この時期に咲く花の
   移ろいの速さに驚かされました。淡いピンクの小花を円錐形につけて、群生するユリ
   科のツルボ。その名の語源は蔓状に伸びた茎頂に米粒に似た花穂をつけることから
   蔓飯粒穂(ツルイイボ)となり、ツルボと短縮されたとか。
   北海道西南部から南は南西諸島まで広く日本列島に分布して、ことに墓地のあたりに
   多く群生しており、小平霊園でも一面に咲いているのをみたことがあります。

        ・・・・・サマージョイントコーラス・コンサートへのお誘い・・・・
   8月最後の日曜日の午後、爽やかな歌声を聴いて夏の疲れを癒しませんか。8月28
   日14時から小金井・宮地楽器ホール(武蔵小金井駅南口前)で、近隣市で活動してい
   る合唱団5団体が参加して、サマー・ジョイントコンサートかれます。
f0137096_02347.jpg
f0137096_03671.jpg

      
[PR]
# by love-letter-to | 2016-08-22 00:04 | 折々通信 | Comments(2)

折々通信No.53 昼下がりの涼

f0137096_17533692.jpg
         昼下がり一服の涼目に耳に
   細く開けおいた窓からの涼気に目覚めた8月第2日曜日の今朝。例年なら月遅れの
   盆休み期間中は ねっとりとした残暑に、心身ともにぐったりしているのですが、今朝
   は初秋を感じました。西日本では37℃以上を記録する猛暑が続いていますが…。 
   小平市内の街中では休んでいる商店が多く、信号待ちの車両も少なく蝉時雨が一段
   とボリュームアップ。車の警笛も掻き消すほどです。上水堤でもツリガネニンジンや
   シラヤマギク、ノコンギクなどが咲いて秋の気配濃厚に。残暑の陽射しの中でも涼
   味を。
f0137096_1756366.jpg
   薄紫色の釣鐘型の花を輪生して、数段に咲かせているツリガネニンジン(釣鐘人参)
   はキキョウ科の多年草で、茎丈は40㌢から1㍍に達する株も。一位橋下流右岸の自
   生野草観察ゾーンでは、これまでになく殖えて小さな釣鐘を風にユラユラ。鐘の音が
   聞こえてくるようです。
   花の径は2㌢前後と小さいながらも、見れば見るほど造形の素晴らしさにも惹かれま
   す。薄紫色の釣鐘の縁がほんのり緑色で、涼しそう。その名は釣り鐘状の花が咲き、
   大きな根が朝鮮人参に似ていることに由来しているそうです。
f0137096_1813698.jpg
   野菊の仲間でも七月半ば過ぎから開花するシラヤマギク (白山菊) はことに素朴で、
   ひなびた味わいがあります。開花時から花弁が8~10 枚と少なく、歯の欠けたお婆
   ちゃんのようだとも。晩秋まで長く咲き続けるので、上水堤の景観になくてはならな
   い存在です。
f0137096_1835120.jpg
   シラヤマギクは北海道から九州、朝鮮・中国に分布するシラヤマギクは、山地の草原
   や道ばた、明るい森林中に生育し、高さ1~1.5m。茎の上部は枝分かれし、散房状
   の花序にまばらに頭花をつけます。キク科の花の特徴で、花びらの一枚一枚が花で、
   つまり頭花は花の集合体。春の若芽はヨメナ(嫁菜)に対してムコナ(婿菜)と呼ばれ、
   かつては食用にした地方も。
f0137096_186237.jpg
   上水堤にはタマアジサイ(玉紫陽花) も数多く植わっており、宝珠のような蕾が膨らん
   でくるのを楽しみにしていても、蝿やアリマキのような小虫にたかられて、虫食い状
   態になっていることもしばしば。
   鎌倉橋付近の新堀用水際で数輪開花しているのに出会いました。淡い青紫の房
   状の花から多数の蕊を出して薄紫色の炎のよう。周囲の白い4弁花は装飾花です。
   玉紫陽花と呼ばれてもユキノシタ科の落葉低木で、ガクアジサイ(額紫陽花)に似てい
   ます。
f0137096_1875741.jpg
   昭和記念公園で開催中の 「サギソウまつり」会場を訪ねてみました。小平市内でサギ
   ソウの栽培と普及を長年続けられていた故宮奈利喜さんが球根を寄贈。栽培指導もさ
   れて20年近くに。当初は3000球ほどの球根が栽培ボランティアによって受け継が
   れ、今年は2万5000球が開花。白鷺が乱舞するような花を咲かせていました。
f0137096_03549.jpg
   西立川口を入った所に総合案内所があり、その北側の「さざなみ広場」と「水鳥の
   池」に沿って、大花壇や箱庭風の「風景花壇」、水鳥池の北東部にある「花木園展示
   場」には自生風の鉢植えやサギソウを題材にした写真、和紙工芸、染色作品などが
   展示。「とんぼの湿地」近くの清流の池には「サギソウ筏」も浮かべられ、宮奈さん
   の思いも見事に開花していました。 「サギソウまつり」は 今月31日まで10~15時
   開催中です。

   明日は71年目の終戦記念日。戦争を体験し、父母兄弟をはじめ叔父叔母、祖父母、家
   や町、日常の暮らし一切を奪われた悲惨な体験を語れる世代も老いて、全人口の13%
   足らずになりました。
f0137096_18121324.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-08-14 18:13 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.52 秋立ちて

f0137096_1841889.jpg
         堤にも熱き闘ひ秋立つ日
   日本列島を焦がすように各地で猛暑日が続いておりますが、8月最初の日曜日の
   今日は暦の上では立秋、涼立つ日。リオ五輪の開幕に続いて 全国高校野球大会
   も始まる早々、熱戦が繰り広げられています。
   メラメラと燃えるような炎天下でも、上水堤では グリーンシェードと風の通り道のせ
   いか、心地よい風に救われる時があります。桜橋下流右岸ではキツネノカミソリの
   小群落が迎えてくれました。桜橋の改装工事と両岸の整備事業で、ここ2年ほど姿
   を見せず、絶えてしまったのかと案じておりましたが、20 株あまりがほっそりとした
   焔色の花を咲かせて…。堤の野草も生存をかけて熱い闘いを、強いられているよう
   です。
f0137096_18455989.jpg
   キツネノカミソリは関東の樹林地では、お馴染みのガンバナ科の球根植物で、花の
   後に葉が伸びてくることなど彼岸花との共通点も。その葉がほっそりとして剃刀に似
   ていることから、狐の剃刀と。頭花は2~4輪ほどつけています。
   狐が剃刀を使うとは思えませんが、昔人はそうした連想を楽しんだみたい。キツネ孫
   とかキツネの釦とか、「狐」と名のつく草花は、本来のものに比べて見劣りがするとい
   う意味合いが。
f0137096_18495746.jpg
   桜橋下流左岸の木の下闇には、2~4㍉ ほどの唇型の白い花をつけたハエドクソウ
   がひっそり群生していました。目立たず虫にも好かれない雑草の類ですが、40~50
   ㌢の細い茎の先端部につけた花は、下方から開花していきます。蝿毒草の和名通り
   全草有毒で殺虫効果があるため、その根や葉の煮汁を紙に染み込ませて 蝿取り紙
   に使われたそうです。咲き終わるとイノコヅチに似た果実となり、動物や人の衣服など
   にくっついて移動繁殖します。雑木林や草地を歩くと、ズボンの膝下などに小さな実が
   びっしりくっついて、はがすのにいイライラしたことも。
f0137096_18533488.jpg
   同じく樹下には5㍉に満たない花をつけたミズタマソウも茂っていました。40~50㌢丈
   の茎先が枝分かれして、直径1~2ミリの白い花を散房状につけています。
   花の周囲には鉤状の毛に覆われた丸い実も。薄緑色の実は直径2~3ミリで、白い毛
   が密生しているので露を含みやすく、水玉に見えて目立つことから、ミズタマソウ(水玉
   草)の名前に。アカバナ科の多年草です。
   花びらは肉眼では 見極められないほど小さいが2枚、花びらから2本の雄しべが突き
   出ており、対生した葉は長楕円形で、花に比べて大きく5~12センチもあります。
f0137096_18581872.jpg
   桜橋上流の自生野草観察ゾーンで、笹の葉に白い羽状のものがくっついていたので、
   立ち止まって見ると、殻から抜け出したばかりの蝉に出会ってびっくり。笹の葉に前肢
   をひっかけて、ゆっくりゆっくり脱皮していました。白く透き通っていた羽も次第に淡く色
   濃く、翡翠色に。とても繊細で神秘的な色でした。
   蝉が殻の背を破って全身が抜け出すシーンは見てなかったのですが、仰向けに出て体
   を起こし直すそうです。図鑑で調べると殻を破って、羽化を終えるまでに1時間半ぐらい
   かかるとか。羽化中に野鳥などに襲われないよう、蝉が羽化を始めるのは夕方で、一
   夜かけて羽を色づかせると同時に丈夫にして、飛べる状態にするとか。蝉の種類の判
   別はつきませんでしたが、アブラゼミでしょう。出会ったのは午後4時半過ぎでした。
f0137096_1914828.jpg
   6日の宵、11回目を迎えた「小平 灯りまつり」の会場を2~3ヵ所巡ってみました。小平
   駅からグリーンロードを東へ。6時半に点灯して、時間が経つにつれ幻想的に。
   あじさい公園では上田久和さん、菊池睦子さんら小平十四小生のパソコンサポーター
   をしている方々が会場係も、ボランティアでしておられました。上はこの日行われた広島
   原爆忌への慰霊を込めた灯りだそうです。
f0137096_1994875.jpg
   天神じゃぶじゃぶ池公園では、園児らの微笑ましい絵の行燈も
f0137096_1933024.jpg
   天神じゃぶじゃぶ池では早々と「2020東京五輪」への期待を込めた灯りも。
f0137096_1911161.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-08-07 19:12 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.51 大暑に咲く花

f0137096_421161.jpg
         紅蜀葵(こうしょくき)住み慣れた街も変わり行く
   7月最後の日にして最後の日曜日。初の女性都知事が誕生しました。政党推薦の知
   事候補を引き離して、都知事に就任することになった 元防衛大臣・環境大臣の小池
   百合子さんに期待しつつも、安心してこれまでの暮らしを続けられる東京にして欲しい
   です。
   …というのも、古くからあったコンビニが閉店するなど 最近の近隣の変化が激しく、不
   安に陥ることがしばしばです。“住み慣れた街で最期まで生きて逝く”と言うのが、大方
   の願いであり、国が目指している地域包括ケアシステムの狙いでしょう。
f0137096_4262325.jpg
   紅蜀葵はモミジアオイの別名で、その名のように真っ赤な大輪の花を盛夏に開花。2
   階に届くくらい丈高で花径は20~25㌢、ハイビスカスやアメリカ芙蓉の仲間。
   団扇形の花弁が5枚、隙間をつくって咲く姿が特徴的だそうですが、最近はアメリカ芙
   蓉との掛け合わせた広い花弁の品種もあり、様変わりしています。葉は紅葉 (モミジ)
   のように深く手のひら状に裂けています。
f0137096_431162.jpg
   盛夏の花と言えばヒマワリ。最近は大輪を見かけることが少なくなりましたが、小川町
   の農地の片隅に、高圧線の鉄塔を背に直径30㌢くらいのヒマワリが咲いていました。
   向日葵と書いてヒマワリ。太陽に向かって咲くと聞かされてきましたが、この日は大気
   が不安定で、かなり激しい通り雨もあった後だったせいか、このヒマワリは太陽に顔を
   そむけていました。
f0137096_4294383.jpg
   立川通りに沿って流れる小川分水・彫刻の谷緑道で出会ったサルスベリ(百日紅)。そ
   の名のように 7月から3カ月前後も咲き続けて、猛暑を象徴する花ですが一輪一輪は
   とても可憐です。1㌢くらい花柄の先にフリル状の6枚の花弁の花をつけ、互いに絡み
   合っているので、どれが1輪だか写真に撮りにくい花です。萼はパチンコの球大です。
f0137096_4335277.jpg
   森田ガーデンにも立ち寄ってみました。ルドベキアやオシロイバナ、ダリアなど夏の花
   でジャングル状態の中で、ホワイトレースフラワーが涼しさを。レースの編み目のように
   繊細な小花を円形に広げていました。地中海地方から西アジア原産のセリ科の1年草
   ですが、毎年、こぼれ種から発芽するそうです。和名はドクゼリモドキと どっきりするよ
   うな名前ですが、毒性はないとか。
f0137096_435438.jpg
   所々に立てかけてある白い虫捕り網が子ども時代にカムバックさせてくれるよう。
f0137096_4374570.jpg
   午後2時過ぎだったか、突然、空が暗くなって大粒の雨が降ってきました。手にしてい
   た晴雨兼用の日傘ではとても役に立ちそうにない雨で、森田ガーデンのログハウス風
   の小屋で雨宿りさせてもらいました。ふと見ると、グリーンカーテン用のネットに這わせ
   たフウセンカズラ(風船蔓)に、黄緑色の風船がピンポン玉くらいに膨らんでいました。
   その爽やかな緑色に目を楽しませてもらいました。エコカーテンとしての効果を発揮す
   るのは、お盆過ぎでしょうか?
f0137096_440257.jpg
   30~40分ほどで雨は上がりました。玉川上水沿いの出口から帰ろうとしたら、「めん処
   ・松根」の看板に「本日で閉店することになりました」と張り紙がしてあって、びっくり!慌
   てて引き返して聞いたところ、店主の松根さんは 「年取ってボロボロになって閉じるよ
   り、惜しまれるうちに」と決心したそうです。元々、5年ぐらいのつもりだったのが、8年余
   りも続けてしまったとか。市内の公民館での 麺打ち教室はまだ続けるそうです。松根さ
    んの打つ蕎麦とうどんは絶品で、お気に入りだっただけに残念で淋しくなりますが、体
   力と気力の要るお仕事で手の抜けない松根さんですから、前途を祝福してお別れして
   きました。一つの時代が去ったような気がしております。
f0137096_1095948.jpg
f0137096_451475.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-07-31 23:35 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.50 夏土用

f0137096_23162496.jpg
        都知事選一票を誰に夏土用 
   西日本では猛暑が続いているそうですが、首都圏は大暑にしては珍しく過ごしやす
   い数日。7月第4日曜日を迎えました。立秋までのこの時期は夏土用と言われ、例
   年なら耐えがたい蒸し暑さに悩まされるのですが、朝夕の散歩は心地よいこと!
   近くの住宅街を流れる小川用水沿いに、オニユリが赤鬼の顔のような花弁を反り返
   らせていました。緋色の花弁の黒い斑点は毒々しいけど、日盛りの堤や庭先に咲い
   ている鬼百合は、元気印ですね。
   都知事選も後半戦に入り、リオ五輪も迫ってきました。
f0137096_2320165.jpg
   オニユリ(鬼百合)はユリ科の球根植物で、北海道から九州の平地から低山で普通に
   見られ、一説には中国からの渡来種とも。丈高の茎の先端部分に7~8輪も開花させ、
   その重さで倒れかかっている姿も。茎のふしに1枚の葉が互い違いにつけ、葉の付け
   根にムカゴと呼ばれる黒紫色の珠芽を付けます。種子はなく、このムカゴからも殖やす
   こともできるとか。
f0137096_2322515.jpg
   傍らのマリーゴールドに、雄のツマグロヒョウモン蝶がやってきていました。晩夏から秋
   に見かけることの多い蝶が早々と。蝉も鳴き始めました。
f0137096_2323248.jpg
   おやおやコスモスも咲いているではありませんか!何か季節感が狂ってしまって…。
f0137096_23254952.jpg
   上水堤では、堤を席巻するような勢いでミズヒキ(水引)が花茎を伸ばしてきました。米
   粒大の紅白の蕾に、青白い葉のきれっぱしが絡まっているので、指先で取り除こうとし
   ても糊付けしたようにはがれません。目を近づけて見ると、アオバハゴロモでした。じっ
   としているように見えて、ヒョイと移動します。
   インターネット図鑑によるとカメムシ目ヨコバイ亜目アオバハゴロモ科に属する昆虫との
   こと。体長5.5~7㍉、翅を含めると9-11㍉。薄緑色の美しい昆虫ですが、一部の植物
   の害虫でもあるそうです。
f0137096_23283861.jpg
   生い茂った下草の所々に、薄紫色の小花をつけた花穂も目立つようになりました。アキ
   ノタムラソウ(秋の田村草)で、名前に秋がついていますが、開花期は盛夏から晩夏の
   頃。シソ科の多年草で、サルビアの野生種のような夏を代表する山野草です。
   草丈は1メートル近くなるものもあり、茎の中ほどから上部にかけて唇弁型の薄紫色の
   可憐な小花を開花させてゆき、上水の土手を 潤いのあるものにしてくれます。蝶や昆
   虫が盛んに訪れ、彼らにとっても貴重な蜜源のよう。
f0137096_23323599.jpg
   昨日の正午過ぎに所用で立川駅北口に出かけたら、都知事選に立候補した鳥越俊太
   郎が街頭演説に訪れており、駅前広場は人人人で埋め尽くされていました。小平の自
   宅周辺では都知事選の掲示板に、21名の立候補者の半数くらいしか ポスターが貼ら
   れてなく、宣伝カーも回って来ないので、こんなに関心を持っている人が多いことにびっ
   くり!ジャーナリストの田原総一朗さんの話では都政がなかなか語られない 奇妙な選
   挙だそうですが…。
f0137096_23431848.jpg

   
[PR]
# by love-letter-to | 2016-07-24 23:38 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.49 丈なす夏草の堤で

f0137096_2342783.jpg
        丈をなす茂みに凛と花桔梗
   先週から大気の不安定な状態が続き、都内でも大雨に対する備えが怠れない日々。
   7月も第3日曜日に。明日も「海の日」祝日で、土曜からの3連休を楽しんでいる方も
   多いかもしれません。
   この頃の玉川上水堤を歩いていると、アキカラマツ(秋落葉松)が高々と茂り、アキノ
   タムラソウ(秋の田村草)も薄紫の花穂を掲げて、もう秋の気配を感じさせます。
   商大橋~桜橋にかけての南岸・自生野草観察ゾーンでは夏草が人の背丈を超すほ
   どに伸びて…。その丈なす茂みの中でキキョウ(桔梗)が数株、鮮やかな紫色の5弁
   の端正な花を開花させていました。桔梗は秋の七草の一つで秋の季語ですが、開花
   期は6~8月。これからの猛暑にも、紙風船のような蕾を弾かせて涼味を。
f0137096_23464915.jpg
   商大橋下流では盛夏を告げるイヌゴマ(犬胡麻)も、淡紅色の小花の輪を数段つけた
   花穂を掲げていました。唇型の小花は雛鳥たちが口をパックリ開けて、餌を欲してい
   るように見えて、野趣に富みユーモラスです。果実が胡麻に似ているが食用にならず、
   役に立たないことの代名詞として犬胡麻に。
f0137096_23523133.jpg
   シソ科の多年草で湿った地を好むイヌゴマは、このエリアでは年々増える傾向にあり、
   群生が見られるようになってきました。別名はチョロギダマシだそうです。
   チョロギ(丁呂木あるいは丁梠木)はシソ科植物で、巻貝に似た根茎が正月料理に使
   われるそうですが、私は見たことも口にしたこともありません。かつて中国東北地方を
   旅した時、飯店で出された酸っぱい漬物がチョロギだったかも…。
f0137096_23534139.jpg
   夏草でジャングル状態になった上水堤で、ひと際目立つのがアキカラマツ。秋落葉松
   の和名からして秋草に思えますが、7月半ばから開花。やや黄色味をおびた白い花が
   茎の先に円錐形に群がって、たくさんの小花をあふれさせています。
   キンポウゲ科の多年草で、花には花弁がなく、花びらに見えるのは萼で多数の長い雄
   蕊を放射状に広げています。
f0137096_23544243.jpg
   満開になると花穂全体がカラマツの木のようにも見えるので、『秋唐松』 の名がついた
   そうです。下草の茂みから乗り出して、歩道部分を通せんぼしていることも。
f0137096_23564157.jpg
   下草の茂みの中で真っ赤に熟れているのはヘビイチゴ(蛇苺)。思わず手に取って食べ
   てみたくなるほど美味しそうですが、このヘビイチゴの球果は花の茎部の花托部分が大
   きくふくれ、その表面に赤いゴマ粒のような種子が密集したものだそうです。
   食用に栽培されている苺とほとんど同じく3枚葉で、早春に黄色の花を咲かせます。花
   が終わる項から茎が長く伸びながら地上を這い、新苗を出し始めそうで、足元の赤い実
   の周りはヘビイチゴの茎と葉でガードされていました。
   無害で食べられるそうで口にしてみたら、甘みも酸味もなくまずいったら…。蛇も食べな
   いのでは。梅雨明けが待たれます。
f0137096_949534.jpg
   今夕、小平市内の「ギャラリー青らんぎ」で開かれた、菊地恵子・砂織さん母娘によるア
   イリッシュハープコンサートへ。「夏の思い出」「出船」など日本の抒情歌をはじめ「ダニ
   ーボーイ」「庭の千草」他アイルランド民謡、「ディズニーの映画音楽」「ニューブルース」
   を、ソロとデュオで、それぞれ解説をはさみながら1時間余。高い天井と土壁のロッジ風
   の同ギャラリーは、ハープの音色と響きにとって音響効果も抜群で、心地よい時間を。
f0137096_949532.jpg
   母親の恵子さんはケルト音楽の研究者で、日本におけるアイリッシュハープ演奏家の
   第一人者。砂織さんは国立音大を卒業後、単身渡仏してパリ中央区立音楽院で一等を
   得て卒業。パリの学生を対象としたオーケストラのオーディションに合格して、フランスと
   イタリア各地のオーケストラで活躍中のハープ演奏家です。息の合った演奏を楽しませ
   て頂きましたが、「バトルなんですよ」とお二人。
   今年はアイルランドが独立して100年。そのきっかけとなった「深い霧の中で」の演奏な
   ど、心の旅もしてきました。
f0137096_9523624.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-07-17 23:58 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.48 今年最後の大賀ハス

f0137096_2232685.jpg
         古代蓮咲いて三日の宴かな     
   7月10日、第2日曜日の今日は第24回参院選の投票日でした。今回から選挙権が
   18歳以上に改定され、18~19歳の投票率とその影響が注目されましたが…。
   数日前、田無駅北口から歩いて10分ほどの所にある通称・東大農場のハス見本園
   へ。研究目的で栽培されている約200種の蓮うち100種あまりとスイレン(睡蓮)、コ
   ウホネ(河骨)、ヒツジグサ(未草)などが公開されています。
   今年は例年より開花が早かったそうで、古代蓮とも呼ばれる大賀蓮は最後の一輪を
   見ることができました。東大フィールドボランティアさんによると「開花して3日目で、ま
   さに見頃です」。蓮の花は開花して4日目には散り始めるそうで、ラッキー!花径は約
   30㌢、花心部がロウソクの灯りも見え、蜜蜂も蜜集めに勤しんでいました。
f0137096_2275136.jpg
   畳1枚分くらいのコンクリート製水槽ごとに大賀蓮や妙連、一天四海(いってんしかい)
   など日本の在来品種、中国で作出された品種、朝鮮系、ベトナム産、アメリカ原産の
   黄花蓮とその交配種など 100種余りが1カ月にわたって次々と開花。品種名も記さ
   れており、品種名とその花の色や姿を見比べながら歩いてみると…。
   「原始蓮」は千葉市旧検見川町・元東京大学厚生農場地下の青泥層より発掘した蓮
   の種の発芽に成功した大賀一郎博士の自邸(府中市)で、栽培されていた蓮だそう。
   大賀蓮に似ていますが、開花時の色は少し淡くほんのりと。
f0137096_22112931.jpg
   日本の在来品種「紅万々」。八重咲きで花弁数が50枚以上あり、紅々と輝いていま
   した。「白万々」もありましたが、取り逃してしまいました。
f0137096_22132097.jpg
   白い花びらの縁紅が美しい「精華」は、京都府南部の久御山町・内田蓮園で古くから
   守り育てられてきた品種。大規模な干拓事業で姿を消した巨椋(おおくら)池に自生し
   ていた蓮だそうです。
f0137096_22153044.jpg
   蓮では珍しい黄花系の「アメリカ黄蓮」。分類学的にはハスとは別種のキバナハス。
   ミシシッピ川流域から南米北部に自生。花は黄色で花托や雄ずい、雌ずいも黄色。
   花径は23~26cm。花弁は18~22枚で細長く、閉じるときねじれながら閉じる。開
   花3日目には花弁が落ちてしまうことも。花柄120cm、葉柄100cm。葉の上面は滑
   らか。日本の気候や土壌に合わず、腐敗病に罹りやすいため 土壌管理や植替えを
   毎年行なう必要があるそうです。
f0137096_22174929.jpg
   ここ生態調和農学機構の前身の一つ緑地植物実験所で作出され「知里の曙」。クリ
   ームイエローと紅色のグラデーションが素敵で、花びらが舞うように開花。
f0137096_22254551.jpg
   やはり旧緑地植物実験所で作出され、生態調和農学機構が発足した2010年(平成
   22) に出願し、翌2011年に品種登録された「緑地美人」。中国系「琴台歌手 」の種
   子と「アメリカ黄蓮」の花粉を交配、選抜した品種です。咲き始めは 黄色味がかった
   紅色で、徐々に紅色が薄くなり爪紅状に変化します。早咲き品種で、6月上旬から8
   月中旬まで次々に花を咲かせます。草丈が比較的小さく、鉢植えでもよく咲くとか。
   東京大学名での品種登録第1号です。
f0137096_22242680.jpg
   正門からハス見本園へ向かう途中の芝生では、近くの保育園児たちが遊びに訪れ
   ていました。幼稚園児や小学生たちも集団見学によく訪れるそうです。
   ハス見本園は今月22日まで火~金曜日9~11時、無料で公開されています。大雨
   ・強風・雷・酷暑などの場合は予告なしに中止に。本館前で園内で収穫したじゃがい
   もなどを即売していることもあります。
f0137096_22354288.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-07-10 22:20 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.47 消えゆく山百合

        山百合や花の重さに耐えて咲く
f0137096_210294.jpg
   今年も半年が過ぎて、7月に入りました。本当に月日が経つのが早過ぎて、世の動き
   について行けない日々。バングラデシュで、またも悲惨なテロ事件が起きてしまいまし
   た。国際協力機構のプロジェクトに参加している日本人技術者ら7人が犠牲に。
   心の置き所なく玉川上水堤へ。東京都内も最高気温が35℃を越す猛暑日でしたが、
   上水堤は緑の厚い日除けシートに覆われて、目も心もクールダウン。私にとって最高
   の居場所かも。中央公園から商大橋にかけて500㍍ほどの上水堤に、ヤマユリ(山百
   合)が棲息している場所が10数ヵ所あるはずですが、年々減少しています。
f0137096_20242689.jpg
   6弁の花びらが開くと、直径30㌢以上になるユリ科の中でも最大級の花を咲かせる山
   百合。細長い茎は花の重さに耐えきれない上に、堤の壁面の崩落も進んで…。
   鎌倉橋から下流50㍍ほど壁面にかろうじて留まっている2株は、水面に向かってそれ
   ぞれ2輪の花をつけていましたが、5㌢も壁面の崩落が進めば 水路に根元から落下し
   てしまうでしょう。風前の灯です。
f0137096_2115294.jpg
   鎌倉橋と小松橋の中間辺りには、6輪もの大輪をつけた山百合が今夏も見ることがで
   きました。支柱を立てて見守って下さっている方がおられるようです。
   純白の花びらの内側に、赤紫色の斑点と中脈に沿った黄色い帯があり、気品と優雅さ
   は“ユリの女王”に相応しく、真っ赤な蕊が芳香を漂わせていました。
f0137096_20274169.jpg
   その対岸にも壁面に這うような姿で、4輪もの大輪をつけた山百合が咲いていました。
   南面に棲息している山百合は希少なだけに、その行く末を祈らざるを得ませんでした。
   ヤマユリの花言葉は「純潔」だそうです。
f0137096_20291229.jpg
   日当たりのいい上水堤には目下、ヤブカンゾウ(薮萱草)が真っ盛りで、野萱草と競うよ
   うに緋色の花を輝かせていました。ラッパ型の一重の野萱草の花に対して薮萱草は八
   重で赤橙色も濃いめです。
f0137096_2031158.jpg
f0137096_23192126.jpg
   薮萱草もユリ科ワスレグサ属の多年草ですが、中国原産の史前帰化植物で食用に栽
   培されていたものが野生化したので、人家近くの草地などに多いそうです。
   野萱草と薮萱草の競い咲く上水堤は、居ながらにして高原を歩いているような気分にし
   てくれました。大切にしたい景観です。
f0137096_2033339.jpg
   商大橋から下流にかけての堤には、涼味を感じさせてくれるチダケサシも咲いていまし
   た。枝分かれした茎に、淡いピンク色の小花を群がり咲かせていますが、ほっそりした
   花弁の花は夏には珍しい軽やかな風情です。
   乳蕈(ちだけ)という茸は採集するとき、もぎ取った口からミルク状の液が滴ってくるの
   で、この野草の茎に刺して持ち帰ったことから乳蕈刺しという名称に。
f0137096_20402276.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-07-03 20:40 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.46 露おく芝生で

f0137096_0193010.jpg
         捩花や記憶の糸も捩じれがち
   6月も最後の日曜日に。前線の影響で、九州から東海にかけて降り続いていた豪雨も
   今日はひと休みしたそうで、ホッとしております。それにしてもイギリスのEUからの離脱
   には、計り知れない影響を感じてしまいます。
   国民投票で選んだ結果とは言え、イギリス国内を二分する意見の相違は、イギリスが
   誇るカントリーサイドの歴史的景観にもダメージを与えるのではないか…と。 晴れ間を
   見計らって小平団地を抜けて上水堤へ。
   団地の芝生ではネジバナ(捩子花)が、10~20㌢の茎を捩らせながらピンクの小花を
   開花させていました。捩り花、モジズリ(文字摺り)とも称され、身近に自生しているラン
   科の多年草です。米粒大の花ながらシンビジウムに似た姿を。シンビジウムなど、最近
   とみに草花の名前がとっさに思い出せないことが多くなり、記憶の糸も捩じれて…。
f0137096_026129.jpg
   芝生の妖精のような捩花とアカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)のツーショット。赤花夕
   化粧なんて優雅な名前ですが、最近は あかしあ通り沿いに繁茂しており、なかなか繁
   殖力旺盛。
   4枚の花弁からなる花の径は1センチ前後、アカバナ科の多年草です。帰化植物で、ア
   メリカ大陸より明治期に渡来した当初 は鑑賞用だったそうですが、現在はほぼ野生化
   しています。また、昼間から開花していることも多いです。
f0137096_032911.jpg
   とんがり帽子に白い羽飾りを廻らせたようなユーモラスな姿のヘラオオバコ(箆大葉
   子)。5月半ば頃から30~40センチの細い茎の先端に、2センチほどの円錐形の花序
   をつけ、ぐるりを取り巻いている白いピラピラが雄しべです。雄しべの付け根辺りに雌し
   べもあるけど、目立ちません。
   ヘラオオバコはヨーロッパ原産の帰化植物で、江戸時代に渡来したオオバコの仲間で、
   根元に広がっている根生葉が細長く箆型であることからヘラオオバコと。外来種だけに
   繁殖力旺盛で、上水堤でも五日市街道筋に繁茂。
f0137096_0363532.jpg
   ヘラオオバコの根元で輪生していたのはブタナ(豚菜)。気の毒な名前の由来は、ヨー
   ロッパ原産で昭和初期に渡来し、発見した植物学者の一人がフランス名の『豚のサラ
   ダ』をブタナと直訳したからだとか。
   頭花はタンポポにそっくりさんですが、花茎が50~80センチと細長く、根元付近で3~
   4本に枝分かれして3~4センチ径の花をつけています。
f0137096_0374868.jpg
   小平団地の一角では、芝生一面を覆い尽くすほど群生していました。明日からまた大
   気の状態が不安定になり、西日本ではまた豪雨に要注意だそうです。

    ・・・・・・ 河野直人さんの七夕ツィターコンサートへのお誘い ・・・・・
f0137096_0482167.jpg
 
f0137096_059219.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-06-26 23:17 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.45 紫陽花によせて

f0137096_20111692.jpg
        あじさい園ブロンズ像も頬を染め
   6月第三日曜日は「父の日」で、我が家も息子夫婦から夫にウィスキーがプレゼン
   トされていました。NHK朝ドラ「マッサン」で国産ウィスキーは世界的ブランドになり、
   「スコッチより高いや」と言っておりました。
   今朝は珍しく5時過ぎに目が覚め、二度寝するよりも早朝のアジサイとノカンゾウに
   会いに出かけました。小平近辺の本日の日の出時刻は4:26分、日の入りは19:01
   分。一年中で最も日中の時間帯が長い時期のせいか、早朝からウォーキングやラン
   ニングをしている姿も多くて、朝に弱い私はびっくりしました。
   あじさい公園では、斎藤素巌作の3体のブロンズ像が今花盛りのアジサイに囲まれ
   て頬を染めているようでした。約1200株、手入れが行き届いて生き生きしていました。
   昨日まで「あじさい祭り」が開かれていたそうです。
f0137096_20184714.jpg
   最近のアジサイは新品種が次々に登場して、色も姿も工芸品のような品種も。新しさ
   を求める人間の心理とバイオロジーを駆使した技術の進歩はエンドレスみたいですね。
   私は年々手まり咲きよりも、アジサイの原種に近いガク咲きやヤマアジサイに惹かれ
   るようになりました。
f0137096_20202421.jpg
   ガクアジサイ(額紫陽花)の周囲の花びらに見えるのは装飾花で、中心部で蕊を立て
   ている小花が本来の花だそうです。その粒状の蕾もキュートです。
f0137096_2023207.jpg
   上はヤマアジサイ(山紫陽花)の紅(くれない)。ガクアジサイの変種であるアマチャ
   (甘茶)と似ております。甘茶も同じユキノシタ科の落葉低木で、その若い葉を蒸し
   て揉み、乾燥させたものを煎じた甘茶は4月8日の釈尊誕生日の花祭りに釈迦像
   にかける 仏教行事に使われます。子どもの頃、祖父母に連れられて行っ た四国
   観音寺で、甘茶を飲んだことも微かな記憶に。
f0137096_20254430.jpg
   朝な朝なに開花するノカンゾウ(野萱草)の開く姿も見たくて、玉川上水へも足を延
   ばしてみました。早朝の上水堤は五日市街道と並行しているとは思えないくらいひ
   っそり。毎朝散歩をしていると言う女性が、「ノカンゾウがカンテラみたい。例年より
   開花時期が早く花も多いようです」と。、細長い花筒の先を広げはじめていました。
f0137096_20283744.jpg
   平安の昔から憂きことも忘れさせてくれる花として、亡憂草とか忘れ草とも呼ばれ
   てきた由来が分かりました。朝もやでも立ち込めていたら、幻想的でしょうね。ヤマ
   ユリ(山百合)の蕾もふくらんで上水堤は仲夏から盛夏へ。

f0137096_20311766.jpg
   ヤマユリといえば、最近、大人の楽しめる塗り絵「高尾山の草花」が評判になって
   います。高尾山の麓に住んで45年になる元小学校の美術専任教師の奥田さが子
   さん著作の塗り絵ブックです。絵を描くのは苦手とか 描いてみたいけど、できるか
   しら…と躊躇っている方でもお試しを。認知症予防や手先の機能訓練に効果的だ
   そうです。お試しあれ!
f0137096_20342242.jpg
   奥田さんの草花の絵は高尾山中や登山道に咲いているような姿で、愛情がこもっ
   ていて 写真とは違った味わいがあります。ヤマユリやホタルブクロ、タカオスミレ、
   タチツボスミレなど24種のスケッチ画と塗り絵に、それぞれの解説やエッセーが添
   えられています。クレヨン、水彩、色鉛筆いずれでも彩色できますので、私もこれか
   ら挑戦してみようと思っています。
   昨年の暮れには「四季の花」も刊行されています。どちらもA4サイズで1300円+
   消費税で書店で販売されています。
f0137096_2035912.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-06-19 20:36 | 折々通信 | Comments(0)

折々通信No.44 梅雨どきの上水堤

f0137096_17523054.jpg
        梅雨どきに咲く花訪ね野に遊ぶ
   梅雨入りして1週間、6月第二日曜日に。晴れ間が多く比較的過ごしやすい日が続
   いており、玉川上水堤も高原のようで、遠出気分を楽しめます。桜橋から上流にか
   けて上水右岸には、オカトラノオの白い花穂が優雅に弧を描いています。
f0137096_17581950.jpg
   茎の付け根から 6弁の白い小花が開花するにつれ円錐形の房になり、カーブを描
   いて垂れ下がり、先端がちょっと上向きに。その円錐形の花穂が虎の尻尾に似てい
   ることから虎の尾。北海道~九州の丘陵の日当たりのよい草地などにに自生してい
   るオカトラノオの他、花序が垂れず湿地に生えるヌマトラノオ、茎に長い毛が多いノ
   ジトラノオもあるそうですが、断然オカトラノオが素敵です。
f0137096_1805162.jpg
   桜橋から一位橋にかけて、近隣では珍しい オカトラノオの群生が楽しめますが、紫
   陽花やキスゲなどに比べれば目立たないので、ウォーキングしている人から名前を
   聞かれることもよくあります。このエリアには花穂が15~20㌢もある長めの種類、
   10㌢ぐらいの短い花穂の2種類があり、短めはこれからが最盛期でしょう。
f0137096_1813357.jpg
   一位橋付近のオカトラノオの群生はまさに高原の雰囲気です。
f0137096_1845657.jpg
   同じエリアにはノアザミ(野薊)もあちこちに咲いて、武蔵野の面影を甦らせてくれま
   す。上水堤に咲くのは春から初夏にかけてのノアザミと秋のノハラアザミですが、ノ
   アザミの株が多く、赤紫色の花は 遠くからでも目立って、蝶をはじめ多<の昆虫も
   呼び寄せています。
f0137096_185473.jpg
   ノアザミとノハラアザミの違いは開花時期とノハラアザミの方が枝別れが多く、その
   先端に頭花をつけているので花数が多いのではないかと。
   アザミの名の由来は、花に引かれて近づくと葉のトゲに刺される。つまり“あざむく”
   から来た説と、アザは昔はトゲの意で、トゲのある実から来たと言う説などがあるそ
   うです。
f0137096_188473.jpg
   ノカンゾウ(野萱草)も咲き始めていました。上水堤の夏を象徴する野草でムサシノ
   キスゲやニッコウキスゲと同じユリ科のワスレグサ属仲間。忘れ草とも呼ばれます。
   忘れ草は、花が一日限りで終わると考えられたため、英語ではDaylily。
   実際には翌日または翌々日に閉花するものも多いとか。中国では「金針」「忘憂草」
   などとも呼ばれ、憂きことを忘れさせてくれる花。このところの舛添都知事の政治資
   金流用をめぐる苦しい答弁には、うんざり。品位も問われる首長として恥ずかしい限
   りです。
f0137096_18121464.jpg
   梅雨どきは草木の命を育む季節、上水堤を歩くと紫陽花、額紫陽花、クチナシなど
   多くの花に出会います。最も多いのはドクダミですが、トウダイグサ (灯台草)、ノビ
   ル(野蒜)、ナワシロイチゴ(苗代苺)、ヤブジラミ(藪虱)など、1時間余り歩いただけ
   でも10数種に。
f0137096_18124425.jpg
   雑草と言われる類も多いけど、蝶や昆虫たちの食草になっております。多様な生物
   が生存することで、地域の自然環境が保たれて行くのではないでしょうか。
f0137096_18143686.jpg
   商大橋近くの新堀用水では、カルガモが3羽の小鴨を見守りながら、餌さを探して
   移動している姿に出会いました。咄嗟のことでボケボケですが、今年誕生した雛た
   ちも順調に育っているようです。嬉しい光景でした。
f0137096_1828020.jpg

[PR]
# by love-letter-to | 2016-06-12 18:15 | 折々通信 | Comments(0)