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忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草ノート:捨て猫ホームレスその63

               秋 葉 神 社
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       歴史的な政権交代劇に続く台風11号通過の余波で、前日との気温差が10度
       前後も上下した数日。朝夕は肌寒く感じられる日もあって、吾輩捨て猫ホーム
       レスには今年の夏は短かく感じられた。夏草に代わって開花し始めた秋の花
       を追って上水堤を喜平橋から下流へ。
       小金井橋近く海岸寺境内に隣り合っている秋葉神社前で、「あれッ!灯篭が
       建っている!」

       ウナギの寝床ような敷地に奥まっている秋葉神社の入口に、一対の灯篭が修
       復されていた。よく見ると台座など一部分は古いままで、かなりの年代ものらし
       い。ここ十数年は灯篭はなかったように記憶しているので、最近、再建された
       のではないだろうか。

       『郷土こだいら』『こだいらの文化財めぐり』にも秋葉神社の由来は不詳となっ
       ているが、灯篭の古くからの台座には「講中」「安政三年辰」と刻まれ、この当
       時寄進者を募って灯篭が建てられたと推測される。
       安政3年(1854)と言えば江戸末期、安政元年から2年にかけて東海、南海、
       江戸市中にマグニチュード6.4~8.4の大地震が相次いで、『安政の大地震』
       と総称されている。

       安政2年10月2日に起きた江戸市中の大地震では死者4,000人以上と記録
       され壊滅的な被害を受けたことから、この付近一帯の新田でも火難除けの神
       とされている秋葉神社を勧請したのではないだろうか。
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       台座の周囲には是政新田、関野新田、貫井新田、下連雀、境村など地域別に
       寄進者100名近い名前がずら~りと刻まれている。
       今回は秋の七草に数えらている葛と女郎花の花を。
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by love-letter-to | 2009-09-03 19:09 | 小平の原風景求めて | Comments(2)
Commented by golf9243 at 2009-09-06 16:42 x
もぐらさん こんにちは
こことか延命寺隣の多摩野神社とかは由来不詳となっていますね。
でも全く分からないというのはおかしいと思います。
想像するに、明治始めの廃物毀釈のとき明治政府からお寺をかばうために近くにあった小さな祠を急きょ神社に仕立て、信仰の主役は神社で、お寺はいはば宮寺である。との主張を用意したのではないかとおもっています。
講中とはふつう仏教関係で使われ、お寺にあった灯ろうなどを神社に移設したのではないでしょうか。
以上、妄想のみですが。
Commented by 小平のモグラ at 2009-09-07 10:02 x
golf9234さん、お早うございます!
秋晴れの空が続くようになりました。
秋葉神社の敷地も明治初期の廃仏毀釈令によって西隣の
海岸寺境内との間に境界線が設けられ、独立した形にされ
たのではないかと思います。
その折りに今の位置に移転されたかも知れません。海岸寺
に秋葉神社の由来に関する資料が残っていればいいので
すが…。最近読んだ本によると日本は仏教伝来以来、長年
にわたってその土地土地の神さまと折り合って、神仏習合で
人々は神様や仏様にすがって日々の不安や恐れを癒して
暮らして作り上げた社会だそうで、その伝統を見直す時代に
きているとか。モグラには難しいことは分かりませんが、小平
にも秋葉神社のように不自然な形で神社が残っていますね。
それも歴史的推移かも…。貴重なコメントを有難う!