11月最後の日曜日。嬉しいことに小春日の穏やかな陽気が続いておりますが、ここ
数日で玉川上水堤の木々の紅葉黄葉が駆け足で進んできました。武蔵野の紅葉は
ケヤキやクヌギ、コナラなどが多いのでお色気に乏しいと言われますが、小金井桜の
老木の紅葉は風情があります。イロハモミジやヤマモミジ、ニシキギ、メグスリノ木も
真っ赤に燃えて…“ああ、山林に自由存す” と詩に詠んだ国木田独歩にならって独り
歩きを愉しむには絶好の時です。
「今年はどんなカラーでおめかししているかな?」 ことに楽しみにしている紅葉があり
ます。小松橋下流の旧小川水衛所敷地内に、榎と思われる大木が五日市街道に向
かって枝を張っております。そのでっかい幹を這い上り八方の枝まで絡み付いている
蔦の紅葉は圧巻です。本体の榎には迷惑で命を脅かす存在かもしれませんが、蔦
の生命力には驚きます。
その蔦の葉が夕陽に向かって、いえ、夕焼けの色を集めて散りばめたように色とりど
りに紅葉しています。この自然の大作アートには岡本太郎も顔負けかな…と思ったり!
アーチストにとって自然が師匠だと聞いたことがあります。
旧小川水衛所は玉川上水の芥揚げと水路管理をしていた場所ですが、水路際に大イ
チョウが植わっております。上水沿いでは最大の公孫樹の大木だそうです。その大公
孫樹もまさに金色に輝いて!見上げると眩くてクラクラするほどでした。
下枝は右岸から水路をまたいで左岸に達しており、公孫樹自体の枝葉で陽射しを遮っ
ているので、水路際の葉はまだ少し緑色を残しています。
明日か明日かと、下枝まで金色になる日を毎年のように待っていますが、一夜にして
葉をすっかり落として、ガチョ~ン!ちょっと意地悪な公孫樹でもあります。
下の画像は昨年の12月上旬撮影。その前日は金色の葉が枝先まであったのに!