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忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草フォト575 その114 初冬の灯かり

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   いよいよ師走。激しい風の音に目を覚まされた12月最初の日曜日ですが、陽が高く
   なるにつれ風もおさまり気温も上がってきました。二日ほど降り続いた冷たい雨と北
   西からの強い風で、紅葉しかかっていた葉が一気に落ちてしまったのではないかと
   気にかかります。上水沿いの紅葉と散りかけた木々を見上げながら歩くのを楽しみ
   にしていたのに…。 今シーズンはどんぐりが不作でしたが、廃りかけた枝葉の間に
   間に真っ赤に熟した実を見つけると、ほっこりした気分に。
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   スイカズラ科落葉低木のガマズミの実も、 どんぐり同様に今シーズンは少なかったの
   ですが、寺橋付近と玉川上水駅下流付近で見かけました。東日本大震災と・福島原
   発事故に記録的な猛暑、相い次いだ局地的豪雨による大洪水と土砂災害などで、苛
   酷だった今年ですが、木々の実は初冬の灯かり!来春への希望を灯してくれるようで
   した。ちょっと渋味があるけれどホワイトリカーに漬けると真っ赤に染まり、色鮮やかな
   ガマズミ酒ができるそうです。
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   寺橋付近ではカマツカの実も紅に。4月末から5月初めにかけて白い可憐な花をたく
   さん咲かせていたのですが、早々と野鳥の餌になったのか天候のせいか、赤く熟した
   実は乏しく、寂しい限りでした。材は粘り強いので鎌や鎚の柄に用いられてきたそうで、
   カマツカ(鎌柄)の名称に。
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   毎年楽しみにしているのはツリバナの実です。吊り花の名のように長さ5センチ前後の
   果柄の先にぶら下がって、1センチ余りの球形の実を付けます。果皮が赤熟してくると
   パックリ5つに裂けて、朱色の種も5個。その姿は空中ブランコしているよう!
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   超絶技巧の離れ業ですが、そのクライマックスに出合うのは難しく一期一会です。
   しかし、上ばかり見上げて歩いているので、路上に張り出した木の根に躓くことが多く、
   おっかない、おっかない思いも!
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   赤い実の中でもユニークなのはゴンズイでしょう。直径1~2センチの実ですが、
   肉厚の果皮が裂けると剽軽でエロティック!パックリ口を開けた怪獣が黒い種子
   を吐き出しているようにも見えます。落葉小高木の樹皮がナマズ類の魚ゴンズイ
   に似ているとか、材が脆くて役に立たないので同じように役に立たない魚のゴン
   ズイの名がつけられたという説も。
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   紫色の小粒の宝石のようなムラサキシキブの実も、初冬の雑木林を彩り、楽しませ
   てくれます。「源氏物語」の作者で平安時代の才女紫式部の名に因んだ実は、葉が
   黄昏れていくにつれ、色濃く渋い魅力を放ちながら年の瀬に。

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   上は先日、買い物に向かう道筋で出会った冬の薔薇です。朱赤の薔薇が鉄製のフ
   ェンス越しに冬の陽射しを浴びて、にっこり!
by love-letter-to | 2011-12-04 19:31 | 道草フォト575 | Comments(1)
Commented by 歌の出前屋 at 2012-11-25 21:22 x
物皆霜枯れていく中に、深紅の樹の実が鮮やかですね~
「ガマズミ酒」、一度味わってみたいです。「ザクロ」の実を漬けたところ、真っ赤な色になって、ちょっと酸っぱい味になりましたよ。「カマツカ」の白い花が赤い実になるとは不思議ですね~「ゴンズイ」の花は初めて見ました。確かに[エロティック」ですね!!!まるで最近週刊誌で話題騒然となっている頁を見ているような感じですね~さすが、ベテラン記者のモグラさんの眼の付けどころが違います。