バレンタインウィークを迎えて陽射しは弾んできましたが、冷え切った大地を温める
力が足りないのか、まだ日中の最高気温は10度Cに達しない日々。日本海側は相
変わらずの大雪。日本の貿易収支は31年ぶりに赤字に転落して景気も冷え込んだ
ままですが、日の入りは確実に伸びて春へ近づいているのが感じられます。
先日、国立市内での会食の折りに立ち寄った矢川緑地保全地域では 、訪れる人が
少ないのか野鴨が木道でくつろいでおり、かなり近づいても佇んだままでした。その
聖者のような横顔に心が晴れたり、先行き不安が押し寄せたり。これまでになく心が
揺れる浅春です。
玉川上水堤を歩いても目につくのはヘクソカズラ(屁糞葛)や、オニドコロ(鬼野老)の
立ち枯れた実莢でした。 オニドコロの実莢は軍配型でなかなかアーティスティック!
ドライフラワーとしても素敵です。
久右衛門下流の新堀用水脇ではマルバウツギの残果でないかと思われる姿も。残
果は径5ミリ程度ですが、枯れた味わいが何とも魅力的な造形に!
椚橋付近でノロノロと走ってきた三輪車には、後部に車椅子が取り付けられており、
奥様が運転して、車椅子に乗ったご主人と楽しそうに去って行きました。こんな便利
な乗り物もあるのかと、すれ違いざまにシャッターを押させてもらいました。
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俳諧は三尺の童にさせよ :::::
「名勝小金井桜」の山桜の種まきを見学させてもらった小金井市立第二小で、「読書
週間の標語」コンクール入賞作が廊下に展示されていました。小学生でもそれぞれの
本に対する思いや読書について、575で素直に表現しているのに刺激を受けて帰り
ました。
低学年の部:①本読んで 本のせかいへ さあしゅっぱつ
②たのしいな 本といっしょに いくせかい
③本よんで あたらしいみらい さがそうよ
中学年の部:①ほんよんで ほんのせかいを たびしよう
②物語 不思議な国へ 行けるかな
③本読めば 心も人も いいきもち
俳諧の祖・芭蕉は「俳諧は三尺の童にさせよ」と述べていたそうです。三尺の帯をして
いる子どものような素直な目で見て、俳句に詠めということでしょうか?
小金井堤で採取したサクランボの種を植え付ける小金井二小の児童たち。4月半ば
に発芽するそうです。
下は去る4、5日、国際製菓専門学校の「KOKUSAI立川菓子祭」で、学生さんたちの
デコレーションケーキの作品です。一つ一つに物語や夢があり、バレンタイン気分を味
わってきました。