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忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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道草フォト575 その204 処暑の庭園

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   雨の音で目覚めた8月最後の日曜日。島根県内をはじめ西日本の各地では、記録
   的局地的な豪雨による災害が伝えられていますが、小平付近では久しぶりに雨ら
   しい雨が降りました。暦の上では処暑に入り夏の暑さも衰え始める候に。
   先日、国分寺市内に住む友人を訪ねた帰途、駅南口にある殿が谷戸庭園に立ち
   寄ってみました。古代多摩川が南へと流れを変えていく過程で、武蔵野台地が削
   り取られてできた段丘を生かした庭園内で、思いがけずレンゲショウマに出会いま
   した!
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   深山の林床に自生して、細長い茎先に蓮に似た典雅な花をつけるので、深山を灯
   すランプとか深山の妖精と呼ばれるレンゲショウマが、駅前の繁華街のすぐ近くに
   咲いているとは!白く透き通るような花冠の径は3センチ前後で、その姿はハスに
   似て、葉がサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ているので、レンゲショウマ (蓮華升
   麻) の名がつけられたそうです。日本固有のキンポウゲ科の花です。
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   処暑を迎えたばかりの庭園内では、湧水口から流れ出る水のささやき、斜面には
   キツネノカミソリやホトトギスの姿も。萩のトンネルでもチラホラ咲き始めていました。

   9月15日~23日には「秋の七種(ななくさ)を楽しむ会が開かれ、21日の10:00
   ~と13:30~山野草研究家の沖伊助さんのガイドで野草観察会も開かれます。
   雨天は中止に。

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   連日の猛暑で砂漠化していた玉川上水堤の野草たちも、今日の雨で一息ついたか
   しら?茂みの縁に行列して開花していたツルボ(蔓穂)も、写真に撮るには忍びない
   状態でした。円錐形の花序に淡いピンクの小花を可憐に咲かせるツルボですが、今
   夏は花穂が立ち上がったと思ったら、 1~2日でもう老化していてがっかり。 下草の
   ジャングルの中で、陽射しを避けて開花していたのを見つけて、やっとシャッターを切
   りました。
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   ツルボは大名が宮中に参内するとき、行列を先導する傘に見えることから「参内傘」
   の別名も。
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   下草のジャングルの中に、ひと際鮮やかな濃いピンクの大輪を咲かせていたのはボ
   タンクサギ(牡丹臭木)。連日の猛暑で少な目ですが、晩夏から秋口にかけての玉川
   上水堤を元気にさせてくれる花の一つです。中国南部・印度北部原産の落葉低木で、
   中国名は臭牡丹。
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   別名はヒマラヤクサギまたはベニバナクサギ。十字手裏剣に似た小花がボール状に
   集まって、大きなものになると、直径20センチ大で、手の込んだ細工の薬玉のよう!
   樹高は1~1.5メートルぐらい。 観賞植物として持ち込まれたものが暖地ではエスケ
   ープして野生化しているとのこと。クサギの仲間だから葉をもむと異臭がしますが、
   花には芳香があります。
   草花たちは気温よりも、日の長さで季節の訪れを察知するので、私たちよりも季節を
   先取りするみたいです。そういえば、日暮れが早くなりました。
   
by love-letter-to | 2013-08-25 14:43 | 道草フォト575 | Comments(0)