文化の日と重なった11月最初の日曜日。月別のカレンダーも残り2枚になってしまい
ました。“文化の日は晴れる”と、半ば定説のようになっておりますが、今日の首都圏
は雲が多めながら温かな一日でした。
先週は秋晴れの一日、六本木・俳優座劇場へ。神田さち子さんの一人芝居のチケット
を頂いて、『帰ってきたおばあさん』を見てきました。久々に六本木界隈もブラブラ。
ふと見上げたらハナミズキの紅葉した葉の間に間に、赤く色づいた実と来春に備えた
小さな蕾がひしめいて、まさに秋うらら!
『帰ってきたおばあさん』は中国残留婦人の実話を元にした語り芝居で、神田さん自身
も2歳の時、旧満州・撫順から母親と引き揚げてきたそうです。当然ながら彼女には悲
惨きわまる引き揚げ道中の記憶はないけれど、ある残留婦人の体験を聞いた時、「母
や私も同じ道をたどっていたかも知れない」と、舞台化して1996 年から今日まで全国
各地で180回も一人芝居を上演。10月28日の公演は181回目でした。それだけに練
り上げられたセリフや演出は心の奥底まで浸透してきました。「戦争は弱いもんが犠牲
になるとです」 「まだその犠牲を引きずっている残留孤児・婦人が日中両国にいること
を忘れないで!」と、地鳴りのように叫んだ神田さんの声がまだ耳に。
神田さんとはある女性団体でご一緒したことがあり、私が彼女にアルバイト先を紹介し
たとか。私の方はそんなことを忘れ去っていましたが、神田さんは憶えていてくれまし
た。次回の公演はまだ未定だそうですが、ぜひ実現しますように!
上は一橋学園駅北口前の広場に植わっているハナミズキの紅葉と実。おしゃぶり型の
蕾も。やがて葉は落ち、実も落ちて冬越しの用意を。
玉川上水堤では紅葉は始まったばかりですが、下草は早々と初冬の姿に。ちょっと侘
しく 、急かされるような気分にさせられますが、 野の花の用意周到さとサプライズにド
キドキ。ノハラアザミの花も残り少なく、殆どが褐色化してボサボサの姿になっていま
すが、よく見ると、バドミントンのシャトルコックような種子が風にフワフワ。ボサボサが
ほどけて行くサマを録画したら面白そう!
風を受けて、くしゃみをしているような姿。絹糸のような繊細な冠毛の根元にはカプセル
状の種が!メリーポピンズのようにふわりふわりと風に乗って、種は何処まで飛んで
行くのかしら。それは誰も知らない。
ノハラアザミの近くではカマキリに会いました。体長が10センチ余りもあるのに周囲
の草葉や茎の色に変化させるらしく、目につきにくくて…。天敵から身を守る術なの
ね。「あれッ!風もないのに茎が動いている!」と、目を凝らしたらカマキリ君でした。
小松橋下流の茂みで真っ赤に熟していたのはビナンカズラ(美男蔓)の実。上水堤で
は初めて出会いました。マツブサ科の常緑蔓性植物で、実名は実(サネ)が美しいカ
ズラ(葛)ということからサネカズラ。上代には蔓草が髪の飾りに使われ、茎に含まれ
る粘液を男性の整髪に用いたため、美男蔓とも呼ばれたそうです。イケメンに押され
て、美男の出番は少なくなりましたけど…。
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えっせんす・手編みのニット展 ・・・・・
手仕事と工芸の店「のゝはな」から、温かく、柔らかでカラフルな手編みニットの作品
展のお知らせが届きました。
◇11月8日(金)~20日(水)11~18時(最終日は16時まで)、手仕事と工芸の店
「のゝはな」。伊豆大島・手編みニット工房の伊藤八重子さんの軽く、温かく、柔らか
でカラフルなニット作品が今秋も到着!
先月下旬、台風26号による土砂災害で40名以上の死者・行方不明者を出し、110
棟以上の家が全壊してしまった 伊豆大島では、まだ災害の痛手が生々しく、手編み
ニット展の開催も危ぶまれましたが、無事開催できることに。最終日は16時まで。
◇多彩な表情を見せるビーズアクセサリー展も同時開催。16日14~16時、オリジ
ナルアクセサリー作り講習会を開催。好きなビーズを選んで世界に一つのネックレス
作りを。参加費2000円、材料費2000円、要予約。同店へは西武新宿線小平駅南口
からグリーンロードを西へ徒歩3~4分。
☎042・343・8073のゝはな。7日(木)、14日(木)定休。