菜の花や時代の波に乗り切れず
待ちかねていた春!花咲月とも言われる三月に。啓蟄も過ぎて春を実感できるよう
になりました。暖かくなったら行こうか…と思っていた「キュー王立植物園所蔵 イング
リッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展へ、雛節句の日に出かけました。
新橋駅に降り立つのは何年ぶりかしら。 林立する高層ビルにクラクラしながら徒歩
5~6分の「パナソニック汐留ミュージアム」へ。同展のことは後述することにして、同
ミュージアムから10数分ほど歩いて「浜離宮恩賜庭園」へも足を伸ばしてみました。
築地川沿いの王手門入口から内堀を渡ると、一瞬、菜の花の香りが押し寄せてきま
した。そして目の前が黄色一色に!菜の花畑は真っ盛りで、高層ビルと隣り合わせ
ているのはSFの世界みたい。無機質な高層ビルは年々増えて、ますます高くなり、
時代に取り残されて行く自分を感じて…。日本の将来も気にかかって…。
高層ビルと高層ビルの狭間に東京タワーが幻のように見えました。
世が世なら将軍家の別邸が高速道路や高層ビル群に囲まれ、昼下がりだったせいか
菜の花畑の近くのベンチではお弁当を食べたり、シートを広げて女子トークに興じた
り、芝生で“二人の世界”を楽しんでいるカップルも。この平和が続きますように。
・世界遺産「キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展・ ロンドン南西部のキューにある「キュー王立植物園」は、「キューガーデン」あるいは
「キュー植物園」とも呼ばれ、世界で最も有名な植物園として膨大な資料を有してい
ます。大英博物館同様に大航海時代以来、新奇な美しさに魅せられた世界各地の
植物を収集。1759年に宮殿併設の庭園として始まり、種の保存、栽培や品種改良
にも取り組んで、最先端の植物学の研究機関であり、22万点ものボタニカル・アート
を収集する世界有数の植物園です。2003年にユネスコ世界遺産に登録されました。
今回の展覧会では、同植物園の発展に寄与したジョセフ・バンクスやチャールズ・ダ
ーウィンらの研究者、往時の植物画家たち、ウィリアム・モリスをはじめとするデザイ
ナーなど、イングリッシュ・ガーデンにまつわる人々の足跡にも触れることができます。
1800年代から現代までのボタニカル・アートの名品、さらに植物を着想源としたデザ
イン・工芸品を含めた約150点に魅了されました。「キュー王立植物園」へ実際に足
を運んでも見ることが難しい秘蔵の作品、資料なども公開されています。
自然の景観を活かし、草花を巧みに配して変化に富んだ光景をつくり出すイングリッ
シュ・ガーデンの魅力にもますます惹かれることでしょう。 3月21日 (月:祝日)まで
10~18時(入館は17時半まで)水曜定休。入館料一般:1,000円 65歳以上:900円
港区東新橋1-5-1 パナソニック 東京汐留ビル4階、ハローダイヤル 03-5777-8600
玉川上水沿いでは中央公園南側の堤で、今日6日、シュンラン(春蘭)の花芽が落葉の
間から立ち上がり、数日後には開花しそうです。
津田塾キャンパスの南側堤では、タチツボスミレが一株から数本の茎を伸ばして、開花
していました。
茜屋橋付近のスタンドで菜花が1束100円で売られておりました。茎と葉の部分は湯が
いて辛子和えに、花はクリスタルグラスに活けて卓上フラワーとして楽しんでおります。
ボタニカル・アート展に刺激されて菜の花を描いてみたいのですが…。