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忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信No.52 秋立ちて

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         堤にも熱き闘ひ秋立つ日
   日本列島を焦がすように各地で猛暑日が続いておりますが、8月最初の日曜日の
   今日は暦の上では立秋、涼立つ日。リオ五輪の開幕に続いて 全国高校野球大会
   も始まる早々、熱戦が繰り広げられています。
   メラメラと燃えるような炎天下でも、上水堤では グリーンシェードと風の通り道のせ
   いか、心地よい風に救われる時があります。桜橋下流右岸ではキツネノカミソリの
   小群落が迎えてくれました。桜橋の改装工事と両岸の整備事業で、ここ2年ほど姿
   を見せず、絶えてしまったのかと案じておりましたが、20 株あまりがほっそりとした
   焔色の花を咲かせて…。堤の野草も生存をかけて熱い闘いを、強いられているよう
   です。
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   キツネノカミソリは関東の樹林地では、お馴染みのガンバナ科の球根植物で、花の
   後に葉が伸びてくることなど彼岸花との共通点も。その葉がほっそりとして剃刀に似
   ていることから、狐の剃刀と。頭花は2~4輪ほどつけています。
   狐が剃刀を使うとは思えませんが、昔人はそうした連想を楽しんだみたい。キツネ孫
   とかキツネの釦とか、「狐」と名のつく草花は、本来のものに比べて見劣りがするとい
   う意味合いが。
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   桜橋下流左岸の木の下闇には、2~4㍉ ほどの唇型の白い花をつけたハエドクソウ
   がひっそり群生していました。目立たず虫にも好かれない雑草の類ですが、40~50
   ㌢の細い茎の先端部につけた花は、下方から開花していきます。蝿毒草の和名通り
   全草有毒で殺虫効果があるため、その根や葉の煮汁を紙に染み込ませて 蝿取り紙
   に使われたそうです。咲き終わるとイノコヅチに似た果実となり、動物や人の衣服など
   にくっついて移動繁殖します。雑木林や草地を歩くと、ズボンの膝下などに小さな実が
   びっしりくっついて、はがすのにいイライラしたことも。
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   同じく樹下には5㍉に満たない花をつけたミズタマソウも茂っていました。40~50㌢丈
   の茎先が枝分かれして、直径1~2ミリの白い花を散房状につけています。
   花の周囲には鉤状の毛に覆われた丸い実も。薄緑色の実は直径2~3ミリで、白い毛
   が密生しているので露を含みやすく、水玉に見えて目立つことから、ミズタマソウ(水玉
   草)の名前に。アカバナ科の多年草です。
   花びらは肉眼では 見極められないほど小さいが2枚、花びらから2本の雄しべが突き
   出ており、対生した葉は長楕円形で、花に比べて大きく5~12センチもあります。
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   桜橋上流の自生野草観察ゾーンで、笹の葉に白い羽状のものがくっついていたので、
   立ち止まって見ると、殻から抜け出したばかりの蝉に出会ってびっくり。笹の葉に前肢
   をひっかけて、ゆっくりゆっくり脱皮していました。白く透き通っていた羽も次第に淡く色
   濃く、翡翠色に。とても繊細で神秘的な色でした。
   蝉が殻の背を破って全身が抜け出すシーンは見てなかったのですが、仰向けに出て体
   を起こし直すそうです。図鑑で調べると殻を破って、羽化を終えるまでに1時間半ぐらい
   かかるとか。羽化中に野鳥などに襲われないよう、蝉が羽化を始めるのは夕方で、一
   夜かけて羽を色づかせると同時に丈夫にして、飛べる状態にするとか。蝉の種類の判
   別はつきませんでしたが、アブラゼミでしょう。出会ったのは午後4時半過ぎでした。
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   6日の宵、11回目を迎えた「小平 灯りまつり」の会場を2~3ヵ所巡ってみました。小平
   駅からグリーンロードを東へ。6時半に点灯して、時間が経つにつれ幻想的に。
   あじさい公園では上田久和さん、菊池睦子さんら小平十四小生のパソコンサポーター
   をしている方々が会場係も、ボランティアでしておられました。上はこの日行われた広島
   原爆忌への慰霊を込めた灯りだそうです。
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   天神じゃぶじゃぶ池公園では、園児らの微笑ましい絵の行燈も
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   天神じゃぶじゃぶ池では早々と「2020東京五輪」への期待を込めた灯りも。
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by love-letter-to | 2016-08-07 19:12 | 折々通信 | Comments(0)