花守りを忍びて咲くや返り花
12月第二日曜日の今日は、この冬一番の寒気が押し寄せ、冷え込んだ日本
列島。日本海側は雪マークが並び、東京でも日中の最高気温は10℃そこそ
こ。冷たい風が身に沁みました。
数日前、久しぶりに花小金井南口の大門橋緑道付近を訪ねたところ、用水堤
を埋めていた草花が刈り取られ、かつての景観が失われていました。付近の
の話しでは、20年近く花を絶やさず手入れをされていた方が病で倒れ、小平
市で刈り取ったとのこと。それでも、どっこい生き延びてシジミチョウを呼び
寄せている花がありました。キク科の花だと思うのですが、名前は???
まさか!と思ったのですが、花ショウブも薄紫色の花を初冬の陽を浴びて
いました。先月から今月早々まで、9~10月並みの陽気の日が続いていたせ
いでしょうが、長年、大門橋緑道に草花を絶やさず、花守りを続けて来られた
方の思いが咲いているように思いました。 花ショウブが咲いていた近くの歩道では、ツツジも満開状態でした。 紅葉落葉シーズンに花ショウブが咲き、ツツジが満開だなんて!地球温暖化
で、日本列島の大部分が亜熱帯になる時代も遠からずでしょうか。
仲町2丁目の青梅街道沿いの更地では、ムラサキハナナ(花大根)が咲いて
いるではありませんか!ムラサキハナナは中国原産の一年草又は二年草。別
名ショカツサイは、中国三国時代の軍略家として名高い諸葛孔明に因んでつけ
られ、日本では江戸時代から栽培された記録があるそうですが、広く栽培され
るのは第二次世界大戦後。
4~5月に薄紫あるいは青紫色の花の群落の美しさがブームとなり、線路際や
空き地に多く見られ、野草化していますが、初冬に見掛けるのは珍しい。葉も
青々として。
ムラサキハナナの咲いている近くの植木畑では、見慣れぬ樹木の花も開花し
ていました。果樹の花かも知れません。枝の付け根辺りに小さな蕾が固まり、
1~2輪が花径2~3㌢の5弁の白い花を広げていました。今の時期は葉が全く
ないので、図鑑で調べる手がかりもありません。どなたか心当たりのある方が
いましたら教えて下さいませんか? その樹木畑ではヤマボウシの赤い実が鈴生りでした。こんなに沢山のヤマボ
ウシの実を目にするのは初めてです。赤い外皮には亀甲紋様がくっきり。
老の坂ゆるくてあれや帰り花(斎藤道子:馬酔木)