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忘れ得ぬ人々& 道草ノート

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折々通信ⅡNo.109 梅雨明け猛暑

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         山百合や一期一会と思ひつつ

  七月も半ばを過ぎ、第三日曜日を迎えました。一昨日には例年より10日以上

  も早く関東甲信越地方が梅雨明けに。梅雨明け十日前後は耐え難い暑さが続く

  と云われていますが、昨日今日は首都圏で34℃を超し、北海道や東北地方で

  は37℃を超す猛暑に!

  選りに選って、こんな厳しい暑さの時期にオリンピック開催を迎えるのか・・・ 

  とぼやきつつ、そろそろヤマユリ(山百)が開花しているのではないかと、上

  水路へ。桜橋から上流に向けて五日市街道側を歩いて行くと、微かに甘い香り

  が漂ってきました。50㍍ほど先に山百合らしき姿が!

  一位橋下流付近に、支柱に支えられながら大輪を10以上も開花させていま

  した。毎年、出会う度に「これが最期かしら」「来夏も見られるかしら」と、

  一期一会の思いを深くします。

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  日本には10種以上のユリが自生しているそうですが、その最大級で直径は30

  ㌢近く、花弁には白地に黄色い帯状の筋が入り、濃紅色か紫褐色の細かい斑点

  が散りばんで、ゴージャス。鮮紅色の雄蘂の葯から強い芳香を放っています。

  どなたかが支柱を立てて、見守り続けている方がおられるのでしょう。山百合

  は年々、花数を増やして細長い茎では支えきれないほど沢山の花を咲かせるそ

  うです。辺りには花数は少ないけれど5~6株が蕾をつけていました。

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  さらに上流に向って歩くと、商大橋上流北岸には3~5輪つけた山百合が10

  株以上も参観できました。

  ここ数年来、上水堤の山百合は減少傾向でしたが、今夏は持ち直して嬉しい一

  日でした。でも法面の崖っぷちにしがみついている山百合は崩落の危機にあ

  り、複雑な気持ちにも。

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  大人の背丈ほどに伸び、ジャングル状態になった下草の間に、チダケサシ(

  蕈刺)も楚々と咲いていました。

  乳蕈という茸は採集するとき、もぎ取り口からミルク状の液が滴ってくるの

  で、持ち帰る時にこの野草の茎に刺したことから、乳蕈刺の名前になったそう

  ですが、ピンクの繊細な小花が愛らしい山野の湿った草地に生える多年草。

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  下草の茂みには、淡紅色のゴマの花そっくりの花を数段付けているイヌゴマ

  (犬胡麻)にも出会いました。

  草丈5070㎝、イヌゴマの名は花と果実の形がゴマに似ているけれど、利用

  価値がないことに由来。イヌザンショ、イヌタデ、イヌビエ、イヌホウズキ…

  など、イヌ○○とつく野草はほぼ同様ですが、イヌゴマは野趣に富んで猛暑を

  忘れさせてくれました。


  猛暑に加えて新型コロナウィルス感染拡大は治まらず、厳戒体制、無観客とい

  う異例づくめの2020東京五輪も5日後に迫ってきました。

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by love-letter-to | 2021-07-18 23:27 | 折々通信 | Comments(1)
Commented by yasashii-hito at 2021-07-20 07:58
love-letter-toさんが紹介してくれるいろいろな花も美しいですが、文中に登場する「楚々」や「野趣」のような、私の日常では見慣れない字も、とても美しいなと思います。読み進めるのを一度やめて、その言葉の意味を調べてみると、ぱっと心の中で花が咲いたような気持ちになります