神無月とか木の葉月、初霜月とも言われる十月もラストの第五サンデーに!
明後日:10月31日はカソリック教会の祝日の一つ「諸聖人」の日の前夜祭だ
そうですが、近年はハロウィン(ハロウィーン)と称して、若い世代はコスプレや
仮装して歩くことが、クリスマスイブやバレンタインデーよりも盛り上がって…。
シルバー層にはとてもついて行けないイベントでしたが、アメリカではカボチャ
に目鼻を繰り抜いたランタンを悪霊が怖がって逃げるといわれ、玄関や窓辺に灯
してハロウィンを迎えるそうです。今秋はパンプキンも泣き笑いしてるよう。
上は小平市仲町のオープンガーデン「アトリ絵・花・木」で。
数日前、玉川上水:鎌倉橋に差し掛かったら、新堀用水側の路肩で鮮やかに色づ
いた光景にびっくり!
上水堤の落葉樹はまだ黄ばみ始めたばかりですが、この2㍍そこそこの幼木の葉
は、カラー見本帳か色紙を広げたようにカラフル。しばし見とれているとシルバ
ー世代の男性から「何の木でしょうか?」と、問いかけられました。
柿の種をプイっと吐き出したのかしら?
この柿の木の近くのフェンス沿いに、ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)の実がたわわに
赤熟していました。先ほどの男性シルバーも「こりゃ凄い!」と感嘆するほど、
ヒヨドリジョウゴの蔓がフェンスに絡まり、周囲の木にもよじ登って…。
ヒヨドリジョウゴはつる性の多年草で,5つに裂けた白い花弁は反り返り,雄し
べが細長い雌しべの回りをガードするように取り囲んで、臙脂色の雌しべの葯が
ひときわ鮮やか!
変わった名前の由来は、ヒヨドリが好んでこの実を食べることからだそうですが、
ミニトマトそっくりの実はソラニンという神経毒を含んでいるので、食いしん坊
のヒヨドリでも食べることはないらしいのですが…。花も実も上水に残る自然を
楽しませてくれる存在で、出会うのが楽しみ!
実は有毒ですが、茎葉には薬効があり、中国では解毒、解熱、利尿などの生薬と
して用いられているそうです。
一年前、韓国ソウルの繁華街で発生した群衆雪崩事故で159人もの命が奪われた
ことから、今秋は渋谷区では区長自ら「路上での飲酒や行列行動厳禁、渋谷に来
ないで!」と、訴えた効果で、昨日今日のハチ公銅像前のスクランブル交差点は
平常とか。
十月も第四日曜日に。月初めはまだ猛暑日、夏日疲れに辟易していたのに…朝晩は
エアコンを暖房に切り替えたり、床暖もオンにしたり。年々、秋冷が身に堪えるよ
うになり、秋晴れの続いている間にと上水堤へ。
玉川上水と西武多摩湖線の交差地点:桜橋から上流の南岸:五日市街道沿いの堤は
萱芒に笹類、イヌムギやカモジグサ、ノガリヤス、ヌカキビ、エノコログサなどが
ひざ丈~背丈を超すほどに伸びて、薮漕ぎしながら進む状態で…。
そんな草のジャングルの間に間に、私の背丈を凌ぐヤマシラギク(山白菊)がまだ開
花期を。白い舌状花弁が6~8枚と少なく“歯が抜けたようで年寄り臭い” とも言わ
れる野菊の原型のような素朴な姿で、我が先々も思いやられて…。
野菊…と言えば、伊藤佐千夫の名作「野菊の墓」が思い出されますが、ヤマシロギ
クは市街地に棲息しているのが不思議なくらい野趣を。
花も茎葉もほっそりとして花径は1.5~2㌢くらい、黄色の管状花の周囲に、白い
ほっそりした舌状花を不均等につけています。
上水堤ではヤマシラギクとノコンギク(野紺菊)、ユウガギク(柚香菊)が夏の終わり
頃から晩秋まで長く咲き続け楽しませてくれますが、三種を見極めるのも難しくて。
上は喜平橋下流~茜屋橋間で出会ったノコンギク(野紺菊)。草丈は50センチ前後が
多く、白から紫に近いものまであり、花の径は2センチ前後で、ヤマシロギクより
舌状花も中央部の管状花も繊細で、やさしい。
ユウガギクとの相異は枝の分かれ方にあり、ノコンギクは上部が細かく分かれそれ
ぞれの先端に頭花をつけ、葉の縁が切れ込みが浅いのが見極めのポイントみたい。
小桜橋~茜屋橋間の茂みで見かけた野紺菊の群生。周囲の茂みをもう少し刈り
込めば、野菊の魅力が楽しめるのに…と。
上は先週半ばに訪ねた小金井公園のコスモス畑で。
昨日、7回目のコロナワクチンを接種。これまで6回は接種後の痛みや体調不良も
それほど感じませんでしたが、今回はモデルナ社のXBB対応ワクチンを初めて接種
したせいか、痛みがこれまでになく強く、体調もダウン状態。午前中は起き上がる
ことも億劫で、食欲もなく…接種会場でインフルエンザにかかったのではないかと
思うほどヘビーでした。
すぐ近くのあかしあ通りで実施された45回目の小平市民まつりも、全くスルーして
しまいました。
で、先週「森田オープンガーデン」を訪ねた折りに、小川分水・彫刻の谷緑道で出
会った酔芙蓉をPhoto575にしてみました!
晩夏から初秋にかけて、朝な朝なに純白の一重または八重の花を咲かせる酔芙蓉(す
いふよう)。時が経つにつれ薄紅色から色濃く変化していくので、酔ったようだと酔
芙蓉。
花色が変化する理由はアントシアニンの合成によるものだそうです。日照によっ
てアントシアニンを合成する酵素が増え、花弁部分に蓄積されて赤みを増してい
きます。気温が低いとアントシアニンの合成は進まず、25度以下では色の変化は
それほど見られないそう。曇りの日や、日の当たりにくい奥まったところでは白
い花が部分的に、あるいは色を変えないまま残っていることも。
かつて「ZAC雑句」と名付けて、575文字で詠んだ俳句・川柳を投稿するサイ
トがあり、そのメンバーの一人で最高齢だったはぎえさんが酔芙蓉が大好きで、
晩酌も少々楽しまれていたことが思い出されて…。「酔芙蓉のように最期は夕
映え色に…」と申され、90歳で旅立たれました。今回はこの辺で…。
十月第二日曜日。昨日土曜日と今日、明日「体育の日」にかけて3連休で、久し
ぶりに小平市小川町の「森田オープンガーデン」へ。
立川街道沿いの入り口を示すプレートは、隣家の建て替え工事で取り払われて…
ちょっとドギマギ。近くには「再開発工事」の立看板も。この辺りも一変してし
まうのかしら?
「森田オープンガーデン」も長かった猛暑続きで、草木は疲れ切った状態ながら、
コスモスが秋を告げてユラユラ。つられて私の心もユラユラと。
相次いだコロナ禍とソビエトのウクライナ進攻、物価高、福島原発の汚染水放流
問題などなど、心休まる日がなくて…。
それでも、心地よくなった風に揺れるコスモスは、幼い日々や友人知人、父母ら
の顔も思い出されて、去り難い気持ちに。
コスモスは原産地はメキシコで、明治初期に渡来したそうですが、何気ない風情
が日本の風土・心情にも馴染みんで、秋の七草に加えたいくらい!
一面コスモス畑のダイナミックな風景も素敵ですが、道端で揺れるコスモス、庭
先の陽だまりのコスモスにも惹かれます。
ほっそりとした茎に前夜降った雨が点々と残り、クリスタルな輝きをキラキラ。
パソコンに取り込んで分かったのですが、蜜集めにに勤しむミツバチの姿も!
ヒメリンゴやブルーベリー、フェイジョアなど果樹の下に、サフランの花が真っ
盛りでした。茎丈15~20㌢ながら薄紫色の6弁の花は全開すると径10㌢前後にも
なり、地に垂れそうになっている姿も。
サフランと言えば、地中海料理パエリヤに欠かせない香辛料ですが、イラン原産な
どの諸説も。アヤメ科の多年草で、クロッカスに似た花の雌蕊が黄色の着色・香辛
料に。鎮痛効果も。秋咲きクロッカスとも。
去り際に、ふと足元をを見たら、ゲンノショウコ(現の証拠)の花が一輪咲いてい
るのが目に止まりました。赤紫色の花径は1.5㌢くらい。
盛夏から処暑にかけてが花期だそうですが、周囲の草葉の陰で咲き遅れたみたい。
古くから下痢止めの妙薬として使われてきたイメージに反して、花は愛らしくチ
ャーミング!その名前の由来は、江戸時代の本草学大家・小野蘭山が記述した
『本草網目啓蒙:1803』に「根苗ともに粉末にして一味用いて痢疾を療するに効
あり、故にゲンノショウコと言う」という記述があるそうです。
7~8年前までは玉川上水堤にも、ゲンノショウコは赤紫系と白花もかなりあった
のですが、消えてしまいました!
森田ガーデンのオーナー・光江さんは以前のように元気ではないようですが、猛暑
疲れした花々を片付けに追われている姿に、声を掛けそびれてしまいました。
今日から十月!第一日曜日!真夏日を90日も記録した史上最も暑く長かった夏も、
ようやくエンディングに。朝夕の心地よさに生き返った気分で上水堤の小さな旅
を。
桜橋から上流に向けて約100㍍、一位橋右岸の袂で開花の遅れていた雁草に出会
うことができました。多数に枝別れした枝先に、濃い藍色かペルシャンブルーと
いうか、新涼の空気を感じさせる帆掛け船のような姿をした花がユラユラ。雁草
と書いてカリガネソウ。その名のように雁が飛び立つ気配を。帆掛草の別名も。
分かれして弓なりになった柄先に、5弁の花冠がモビールのように揺れ、雄しべ
と雌しべの細長い花柱も花冠から、飛び出すようにカーブしてユラユラ。ベニス
のゴンドラにも見えて…。
上水堤でも一時は増えつつあるようでしたが、ここ数年、“歴史的景観保全“工事
と補修作業が進むにつれ減少中に。皮肉なものですね。
カリガネソウという優雅な名前は、このユニークな花の姿からだそうですが、別名
のホカケソウ(帆掛草)の方がピンとくるかも…。
清楚な花のイメージとは裏腹に、ゴムが焼けたような異臭が強くて、敬遠されるこ
とも。人畜を寄せ付けないための植物の知恵でしょうか?
やはり開花が遅れていたクズ(葛)の花も、彼岸を迎える前後から、一気に花穂を
覗かせて…。ことに喜平橋から下流の立木も下草も覆い尽くしているクズですが、
茂った葉陰で赤紫色濃淡の花穂が見え隠れ。
秋の七草の一つで、生い茂った葉の下に陰に隠れるようにして、10~20㌢の紅
紫色の花穂を上向きにつけていました。円錐形花序にはマメ科特有の唇弁型の小
花を下から上へ開花させ、淡い香りを漂わせながら…。
数年前、クズの莢果が束になって、あちこちにぶら下がっていたのをみたことが
ありますが、その夥しいクズ豆が落ちて発芽するのかと思うと、生命力繁殖力の
パワーに圧倒されました。
かつてはクズ湯、クズモチなどの原料となって多用されたクズ根も、その採取と
加工に手間暇がかかるそうで、クズが繁茂すると山が荒れ放置される時代に!
彼岸花も見納めの時期になりましたが、先週初め、「府中市郷土の森博物館」の
敷地内で、彼岸花が満開と聞いて訪ねてみました。梅の古木などの下で咲き誇って
いました。
「巾着田」のようなスケールではありませんが、古民家や蔵など、かつての街並み
も楽しめて、手打ちうどんにも舌鼓を。
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